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「身の回りのこと、社会のことに興味はありますか?」から「企画力」までを測る出題 ー2021 東京都立小石川中等教育学校 ー
この小石川中等教育学校は、注目されているだけあり、面白い問題を出しますね。
参考:以前書いた記事です
達人になる第一歩は? ― 2021 東京都立小石川中等教育学校 ―
やはり、「身の回りのこと、社会のことに興味はありますか?」と問うています。
【問】現在の社会がかかえる具体的な課題を1つ挙げ、おじいさんが言う「情 報化がさらに進んだ新しい社会」では、その課題をどのように解決す ることができると考えられるか、あなたの考えを書きなさい。
なお、121字以上150字以内で段落を変えずに書きなさい。「、」 「。」もそれぞれ字数に数えます。
この課題文の中で、おじいさんが、下記のようなことを具体例まで挙げて説明してくれています。
・私たち一人一人の行動が情報として集められて活用される
(例)携帯電話の位置情報を集めることで、目的地の混雑具合が事前に分かる
・より多くの情報を処理できる人工知能
→ 「より多くの情報を処理することができる」とあえて、修飾語を付けて制限してくれています
・モノとインターネットがつながる
コンピューターが、撮影した情報を処理しながら自動車を運転する
(自動運転技術のことと思われます。)
家から離れていてもエアコンを操作出来たりする
解答を書くことだけを考えれば、上記の例を使えば書くことができるでしょう。
例えば、家から離れていてエアコンが操作できるなら、
他に何を操作できるだろう?
それは何のため?
世の中をどう便利にする?
まで想像できていたらもう合格点でしょう。
但し、この出題者が求めているのは、自らの切り口で社会の具体的課題を書き、それ踏まえた上で、それをどのように解決するかまで述べている独自の解答だと思われます。
つまり、受験生の普段の情報収集能力と、その情報を自分の生きる社会にどのように役立てるかまで考えている生徒が欲しい、というメッセージでしょう。
非常に高度なことを求めているな、と本当に思いますが、これこそまさに、今、企業が社員に求めているものなのです。