これからの中学入試の自由研究
世界最貧国の高校で数学教師をし、帰国後は人材育成に関わっています。
これからの世の中が求める人材を輩出することを学校は求められています。出題された入試問題の背景を、企業の人材育成の観点から明らかにし、入試問題を素材に思考を楽しんでもらうきっかけをお伝え出来たらと考えています。
最近の記事
【子供に自信を持ってもらいたい保護者の方へ】 人の意識というものは、植物にとっての光のようなもの ― 鹿児島県立楠隼中学校2021 ―
問題文の書き始めがこんな一文からスタートしています。 「自分の長所を人生にどう生かすか」というテーマで書かれた文章です。 斎藤孝著「大人だからこそ忘れないでほしい45のこと」からの出題で、中学生になるまでに何度も読んで欲しい、という意図だと感じます。 しかも、受験生というより、小学校6年生になる前のできるだけ早い段階で自分の「ストロングポイント(長所)」を意識し、中学に入学するまでに自己肯定感を低下させず、むしろ伸ばして成長して欲しい、というメッセージに感じるのは私だ
何を、どこに訴えようとしているのでしょうか? 2021 広島市広島中等教育学校 ー 2003年東大の円周率問題を想起させてくれる ー
広島のしかも中学入試だからそこまで話題になっていないのかもしれません。しかし、公立の中学入試問題でこういう文章扱うのは興味深いと感じました。もっというと結構、個人的には文章の選択は衝撃です。だから採り上げてみます。 2020年4月4日朝日新聞 朝刊の記事からの出題です。 日本の義務教育における国語教育は、筆者が言いたいことを汲み取る、いわば「他人に寄り添う」力を問うてきた とまずあります。一方で、今の世の中で求められている力は、その上で「サービス」や「商品」、さらに言