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言葉を使う生命だから

希望を書いておこう.全部僕の話.

僕は言葉を扱うものとして,言葉に説得力を持たせるために,誠実に生きる必要があると思っている.音楽をやる人間の中には,不誠実だとしてもそれが良いとされて讃えられている人も多い.別に人は人だからそれはそれで良いし,それに対して良いと言っている人に対しても「そういう人がいる」ということで終わるようになった.だから僕個人の話.

僕個人としては,言葉を使うものとして大成したいのである.僕が思考し発する言葉を必要としている人が絶対にいると確信している.だから僕は思考を自分の中だけに留めないで何が何でも外に出していく必要がある.しかし,それは「僕の言葉でその人を救う」ではなく,思考の引き金を引く頼りにしてほしいということ.自分ではもやもやしてしまって気づくことができないことなんて,多々ある.だからそういった人に届いて自分で自分を変化させることで救われてほしい.僕の言葉がきっかけであれば良い.そう思う.

盲信してしまってはいけない,何事にも.客観視する力を失っては人は愚かにも短絡的になってしまう.AもBもCも受け入れる.受け入れた上で自分を改めて構築する.そうやって人は自分を作っていく.受け入れるだけだと溢れてしまうから,咀嚼する.噛み砕いて苦いクスリも飲み込んで,泣きながら痛みながら,それでも自分の血肉にしていく.汚いものも綺麗なものも,全部自分のフィルターを通して遠くに送っていく.血肉にしたあとは,手を振って別れてしまって良い.さよーなら.もう合わないと良いな.

別に僕は強い人間ではない.弱い人間だ.だからこそ人の痛みに誠実でいたい.そして,僕自身の痛みにも誠実でいたいんだ.「人に寄り添う音楽」なんて生半可な決心ではない.共倒れで良い.同じ苦しみを.君と同じ苦しみを.無責任な言葉なんていらないだろう.だから,同じ苦しみを.

「お前に何がわかる」と何度思ったことだろう.だから,僕はなんでも経験したいんだ.この言葉が血が通った言葉になるように,精一杯生きていかなければならないんだ.そしてこの言葉が音楽に乗って,必要な人の耳に届かせなければならないんだ.僕の言葉.言葉.さよーなら言葉.こんにちは言葉.僕の言葉.君が今必要なのは,僕の言葉.だからあげるよ.食べていいよ.よく噛んで食べなね.

僕は言葉に裏切られないように,誠実に生きなければならない.大切な言葉だから,大切にする.ただそれだけだ.

僕の言葉が必要な人のところへ,僕は泳がせて行かないとだめなんだ.この言葉達を生み出した親として,裏切らないように誠実に.言葉を裏切らないように.そして言葉を扱うものとして大成する.


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takuma nagashima
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