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aikoはイ母音で高音をのばしがち。

「少し音痴な方が印象に残るんだよ」と絶対音感を持っている友人が言っていた。これは10年前の話。確かに美女は似たような容姿に収束していくもんな、と思いながらいつ眠りにつこうか迷っているのは今の私。

日本には、井上真央という美女がいる。すごく昔、『キッズ・ウォー』という夏休みテレビドラマで主人公を演じていた。きっとクラスの99%の人間が観ていた。伝説のドラマだ。少し昔、『花より男子』という大人気少女漫画が実写化されたときも、主人公を演じたのは井上真央だった。相手方はあの松本潤。小栗旬も控えていた。当時の完璧だった。

今の完璧が誰なのか、知っている人はいますか?

最近、コンビニ系ドラマで突如として現れた美女だけは私でも知っている。ドラマ自体は一瞬も観なかったが、私はそういう年頃だしテレビにあまり執着しない自分が好きだ。話を戻す。その美女の名前は森七菜と言うらしい。上京したての19歳で、お給料はお小遣い制だと何かの番組で聞いた。焼肉を食べる表情がとにかく可愛いという価値ある情報は、伝聞ではなく私がこの目で確かめた事実である。

そんな森七菜をCMで初めて見かけたとき、完全に井上真央だと思った。

一瞬、井上真央が若返ったのか、私がタイムスリップしたのか、どちらか分からなかった。少し前まで『35歳の少女』という25年間眠り続けていた女性が目覚めるという内容のドラマを観ていた影響もあるかもしれない。主題歌はKing Gnuの『三文小説』。これもかっこいいから聴いておいてよ。まぁ、結局のところ当たり前にどちらでもなかったのだが、井上真央の若い頃(と言っても今の森七菜の年頃)と、とにかく似ていた。

そう、美女は井上真央に収束するのである。

結局、漫画もドラマも大好評だった『花より男子』は映画化され、『花より男子F(ファイナル)』として世の男女その他にあまねく送り届けられた。クライマックスで流れたのは、他でもない、aikoの『KissHug』である。aikoの歌声が聞こえた瞬間にときめき圧の急上昇で気を失った人がいたとか、いないとか。とにかく切ない可愛い歌声だった。いや、今もなお。

aikoはずっとそうだ。ドラマや映画を観ていたはずが、aikoの歌声が突然流れだし、その瞬間に私の呼吸は一瞬止まる。冗談ではなく心臓に悪い。

音楽はJ-POPしか知らない私にとって、歌のサビといえば高音である。盛り上がってきたとき、盛り上がりたいとき、人は大声で高音を叫びたくなるものなのだ。うん、でも、いつかのaikoは違ったらしい。

『気付かれないように』という歌がある。もちろんaikoだからサブスクで聴きなよね。サビで一番低い音が出てくるんだ。その音は私には出せないくらい低い音だから、そんじょそこいらの低音とは訳が違うんだ。ねぇ、この話まだ聞いてくれてる?

もうすぐ、aikoの新しいアルバムがリリースされる。3/3(水)。タイトルは『どうしたって伝えられないから』。約2年9か月ぶりのアルバムリリースらしい。そうだよね。私が上京してからまだシングルしか買ってないもんね。ごめん、『aikoの詩。』は買ってたわ。でもそれはベストアルバムじゃん?ちょっと違うじゃん?とまぁ、その勢いで『クイックジャパン』という雑誌に70ページ特集で出るらしい。かまいたちが60ページ特集だったから、10ページ多いね。やったねaiko。70ページあったって伝えられないんだろうけどね。中身の一部はKing Gnuのボーカル井口理との対談らしい。絶対に面白いじゃん。あの伝説のラジオデュエットの話をしてくれるんだろうなぁ。可愛いんだろうなぁ。

『磁石』になりたい。aikoの歌に、いっそなりたい。
諦めと嫌いはもう抱きしめ合ってる。
触ると色が変わる細い血管。

魔法なんてないか。そうか。じゃあね、おやすみ〜。

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