【仕事】課題をほどよく分解する
大きすぎても、小さすぎても、取り扱いにくい。
課題設定のサイズ感
新規事業で顧客の課題を捉えるとき、まず仮説を立てていきますが、この課題設定のサイズ感というのが慣れている人とあまりやったことがない人では差があります。
このサイズ感が大きすぎると解決するにしても手がなかったり、何か解決案が思いついても結果的にその課題を解決できていない、もしくはあまり解決が効いていないように見えてしまいます。
極端な話、「世界から戦争を無くしたい」「環境破壊を食い止めたい」というレベルで課題設定しても、いち個人、もっというといち企業でも完全解決できることはほとんどありません。
これはやっても意味がないという話をしているのではなく、あくまでも字面として「世界から戦争を無くしたい」というのを捉えると解決をしていないと意味であり、もっと課題を分解していかないと自分たちがやりきれる範囲のサイズに落ちていかないと言うことが言いたいだけです。
私は国家や企業のトップレベルが言う大粒な課題設定はいつも、まあ誰でも言うよね程度でしか受け取っておらず、興味の範囲は具体的にちゃんと実行可能なサイズに落としている実務のリーダーたちの言葉にあります。
(なので流行りのSDGsも否定は一切しないですし大事なことですが、大粒なサイズでしか話をしない人の言うことにはあまり興味がありません)
逆に小さすぎても、解決することで巻き取れる問題が小さくなるので、それはそれであまり本質的な解決に繋がらなかったりします(特に会社の事業とする場合に売上に繋がらないと承認も得られにくい…)。実現可能なサイズでそれなりに解決したときの効果が大きい、絶妙なサイズ感を見つけて行く必要があります。
曖昧にしないためにも大事なこと
この課題設定のサイズ感は、課題の言語化にも関係してきます。
ちゃんと仮説構築し検証できるものにするには、この言語化が重要です。
課題を取り組める適切なサイズに落とし込み、曖昧さを排除し、論理的な矛盾をしないように仮説を明確にしていくには、言葉・文字でしっかりと書き表されていないと、実際検証をしようとするときに、何を確認していくのか?誰に話を聞いていくのか?がわからなかったり、聞いてみたものの何を検証すべきだったか?もブレてしまいます。
この言語化のプロセスでも、課題のサイズ感が良くないと言葉に落とし込めなかったり、書いてみたものの検証をどのようにするのかが分からなくなります。
ロジックツリーがなんだかんだで一番使える
課題の分解方法で有名な手法は「ロジックツリー」です。
昔から使われている手法ですが、正直個人的にこれ以上のものをあまり考えられないですし、これがあれば良いというのが私の思うところです。
実際、最近でも自分の持っている施策で課題を分解するときにはロジックツリーを使いました。これは自分がアイディアを出す場合にも使えますが、有名なフレームワークなので多くの人が知っているのでマネジャーや他の人に説明するときの見せるものとしても理解しやすいです。なにより自分が取り組む課題を設定する場合に、その根拠としても使えます。
設定する課題について、思いつきや勢いでうまくいく場合もあるかもしれませんが、正直確率は低い印象ですし、ロジカルに考えられてないので誰かに説明することも難しいでしょう。急いで行動したい人にはもどかしいかもしれませんが、粗くてもまず課題を分解しロジックを作ってから動いた方が結果的に遠回りにはならないと感じています。(かといってこればっかり作っててもダメなので、ほどよくアクションもすべきですけどね)