塗色・規程調査Part1の速報(5)

皆さんこんにちは。
調査概要記事の5回目です。今回は大正7年~9年5月分(鉄道院時代の最後まで)を扱っていきます。塗色・規程調査Part1の最終回です。

↑前回までの記事はこちら

T7年9月 注意事項
「専属客車常備驛名畧號」追加
・九州鉄道管理局内に小倉(コラ)、佐伯(ヘキ)を追加

T7年10月 注意事項
「専属客車常備驛名畧號」追加
・東部鉄道管理局内に酒田(サカ)を追加し、錦糸町(キム)を削除

T7年11月 達第1339号
「車輛塗色及標記方式」改正
・基第二十三図 車輛所属徽章 其の二と其の三を削る
・第八七三図を第二十三図の次に追加

※追記
「其の二と其の三」については、鉄道法規類妙 第1編(大正元年刊)に掲載されているとのご指摘をいただきました。両方とも「車輛所属徽章(建設事務所頭文字)」の図面であったとのことです。
いつもながら、情報をご提供くださりありがとうございます。

T8年5月 達第456号、達第457号
「管理局所属車輛ノ所属徽章ニ関スル件」廃止 「車輛塗色及標記方式」改正
456:東・中・西・九・北の所属徽章標記を廃止

457:所属徽章から所属管理局頭文字に変更
東部・中部・西部・九州・北海道の5管理局による管理から、
東京・名古屋・神戸・門司・仙台・札幌の6管理局による管理に変更
※管理制度の変更に伴う常備駅名略号の改正は、T8年11月 注意事項に掲載

T9年3月 達第288号
「車輛塗色及標記方式」改正
・所属建設事務所頭文字の「房」を削除し 「東」「岐」「高」「北」を追加
・配属事務所及出張事務所頭文字に「鹿」「知」を追加

※同日の通報で、「岐」は岐阜建設事務所の「知」は福知山運輸事務所の
略号であることが書かれている。

「塗色・規程調査Part1」で実施した調査はここまでです。鉄道省発足前まででマイクロフィルムのロールが区切られてていたため、1920年の5月分まで調査となりました。
次回の調査Part2では、M43年規程と「専属客車常備驛名畧號」時代の最後まで(+大正4年規程の取り漏らし)を調査し、S4年規程に入っていきたいと考えています。(ただし、実際どこまでいけるかは分からないですね…)

地道に資料収集を重ねていく形になるので、通史の作成開始までは相応の時間がかかってしまうと思いますが、気長に「速報」「解説」をお待ちいただけますと幸いです。(ちなみに、1959年6月~1987年3月分は一通り資料がそろっていたりします。こっちの解説執筆が思うように進んでいないのも、悩みの種だったりします。)

Part2につづく…

2024年8月18日 第1版公開

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