【近況日報】2024年11月23日(土)「おしゃべり大好き。」

駅のホームで電車を待つ時間がつらくない季節なんてない気がする。夏はもちろん、冬もそう。最近急に寒くなってきて、ホームでの待ち時間に、耐えられないほどの暑さも寒さも感じない期間は、あっという間に終わっていった。

屋外で何もせずただ待つ。地獄にはそういった場所があるとお坊さんから聞かされても、不思議ではない気がする。もしくは、悪いことをした子どもが、物置とかに閉じ込められるのではなく、「外で待ってなさい」と言われて閉め出される絵本とか、あってもおかしくないと思う。閉め出されるのは普通にあるか。

電車に乗ると、車掌さんがやたらと流暢に喋っている。何かのイベントのMCかと思った。広電には、別室などに入っていないむき出しの車掌が出入り口付近に立っており、両替などをお願いできる。JRや地下鉄にはないシステムなので、東京とか大阪から旅行で来た人は驚くと思う。車掌さんは、車内が混んでいない時は、普通に車内を巡回する場合もある。聴覚過敏のある私は、たまに車掌さんの声からわずかな威圧感を感じ取って、勝手に恐怖を感じてしまう時がある。やたらと注意事項を呼び掛けている、その場に合わせてセリフを足している車掌さんは少し怖い。

電車の中で、戸村文彦さんという方が書かれた「まちの映画館 踊るマサラシネマ」という本を読み終えた。兵庫県尼崎市にある、シアターが4つの映画館「塚口サンサン劇場」に勤務する戸村さんが、コロナ渦真っただ中で映画館が休館中の時に、塚口サンサン劇場のこれまでを振り返って、ネットで配信していたコラムの書籍版である。

コロナ以前、「まちの映画館」として日々運営を行っていたけど、集客に苦しんでいた時、昔の作品を特集したり、作品に出てくるアイテムをオブジェとして作って飾ったり、映画文化が盛んなインドで行われている、観客も映画の中の登場人物と一緒になって盛り上がりながら鑑賞する「マサラ上映」を取り入れたりして、ちょっと変わったテーマパークのような映画館として認知度を上げていったという経緯が、塚口サンサン劇場にはある。「皆さん盛り上がってください!」という風に、お客さん任せにするのではなく、まず戸村さんたちスタッフが率先して「バカ」になることで、お客さんの頭のネジを外して、映画の新しい楽しみ方を提案し続けるのが、塚口サンサン劇場だということを知った。この本を読んで、「塚口サンサン劇場」が今どんな映画を上映しているかを検索するまでがワンセット。

昼食は「中華そば まる 舟入店」でラーメンを食べた。狭い店内に店員さんは一人。12時過ぎにはお客さんが並んでいたり、食べている最中も人が入ってきたりしていたので、人気店なのかもしれない。実際、750円の中華そばは美味しかった。スープとチャーシューの味が印象的。替え玉も頼みたかった。

食べた後は、JMSアステールプラザへ向かう。今日は「兵動大樹のおしゃべり大好き。46」の広島公演が大ホールで行われるということで、観に来た。兵動さんのトークライブは、去年も観に行って面白かったので、今年もチケットを取った。

ツアー中なので詳しい内容は書かないが、人間として避けられないとあるテーマを軸に、いい意味で聴いている側を裏切ったり、脱線したりしながら、2時間以上喋り倒していた。面白い出来事をそのまま話す場合もあれば、そのまま話すだけでは何も面白くない出来事を、独自の目線と表現とテクニックを加えて面白く聴かせる場合もあって、話芸の新たな可能性を広げている芸人さんの一人だと思った。

夕方頃に帰宅。夏の間は、パックのコーヒーを淹れて、冷ます目的で冷たい牛乳を入れて、カフェオレにして飲んでいた。ただ、「そういえば冬は温めた牛乳を熱いコーヒーと混ぜていたな」と思い、もうほぼ使っていない2軍落ちしたマグカップに牛乳を少し入れて、電子レンジを短い時間に設定して、温めてからコーヒーの入ったマグカップに入れて飲んだ。マグカップからマグカップへ飲み物を移すのは、少し勇気がいる作業で、去年の冬からし始めて、段々慣れていったことも思い出した。冬は、温かい飲み物を「すすりたい」時期だと気付かされた。

いいなと思ったら応援しよう!

Jナカノ@大喜利ライター
記事を読んで頂き、ありがとうございます。さらに応援して頂けると嬉しいです。

この記事が参加している募集