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リハビリテーション

運動器リハビリテーションとは
運動器リハビリテーションは骨、筋肉、関節、神経のさまざまな疾患や外傷による機能低下の回復を目指します。治療法には理学療法、作業療法、物理療法、装具療法などが含まれます。患者ごとに治療計画を立てて実施します。
ひざや腰の痛みを生じる運動器疾患は高齢者に多く見られ、ロコモティブシンドロームの原因となります。そのため、治療だけでなく予防も重要です。また、まひや切断に対しては、患部の回復だけでなく、残った健康な部位を強化して患部の機能を補い日常生活動作(ADL)の回復を図ります。

※『名医のいる病院2024 整形外科編』(2023年10月発行)から転載



運動器疾患・外傷


骨粗鬆症と生命を脅かす大腿骨近位部骨折

 社会の高齢化とともに骨粗鬆症の患者さんが増加しています。骨粗鬆症があると発生しやすい骨折には股関節の大腿骨近位部骨折、手首の橈骨遠位端骨折(とうこつえんいたんこっせつ)、肩の上腕骨近位部骨折、尻もちをついて起こる脊椎圧迫骨折があり、併せて4大骨折と呼ばれます。これらの骨折は、居室内での転倒程度で骨折することも珍しくありません。 なかでもリハビリテーション診療上、重要な骨折が大腿骨近位部骨折です。

 骨折の治療はギプスや装具に よる保存療法と、必要があれば手術療法が用いられます。手首の橈骨遠位端骨折、肩の上腕骨近位部骨折、脊椎の圧迫骨折において、骨折部が安定している場合、その多くは保存療法が選ばれます。

 大腿骨近位部骨折の場合、時間を要する保存療法を選択すると…


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