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子育て、今思えば……。おいしいものをたくさん一緒に食べよう

NHK朝ドラ『虎に翼』をご覧になっていますか? 
私も毎朝、寅ちゃんやその周りの人たちのふるまいに笑ったり泣いたり、ときには怒ったり、心の中で応援の言葉を叫んだりしながら見ています。

少し前に、夫の優三さんが落ち込んだ寅ちゃんを励ますために、いただいたおいしいものを「一緒に食べよう」と言って分け合うシーンがありました。それ以来、二人はつらいときに「おいしいものを一緒に」を合言葉のようにして、何かを食べて笑顔に戻る場面が何度かありました。

親子でも、「おいしいものを一緒に」はとても大事で、強力だと思います。おいしいもののことは不思議なくらい、みんな覚えていますよね。

旅行中、子供は目の前の楽しいことや遊びに夢中です。でも、どんな場所を観光したとか、どういう宿に泊まったとかは全然覚えていなくても、「ほら、あれ食べたところだよ!」と言うと、「ああ! あそこね!」と思い出したりします。

名物料理じゃなくても、高級なものじゃなくても、いいんです。
「あのジェラート屋さん、すごい混んでたけどおいしかった」とか
「子供は魚が苦手なので、って伝えておいたら、牛豚鶏全部使った肉料理出してくれたよね!」とか。
食べ物関係だと、くだらないけど共有できる記憶が結構あって楽しいです。中学生、高校生のころの男子は特に会話も減りますが、食べ物の思い出話はわりと自然にできていました。

ちなみに息子は小学生だったころ、下関の宿でおいしいワカメの入った味噌汁に衝撃を受け、何杯もおかわりして、それまであまり好まなかった味噌汁が大好きになりました。
さらに、あるホテルでやさしいお姉さん的スタッフの方に天ぷらを配膳したいただいたおかげで、それまで食べてみようともしなかった海老を初めて食べ、天ぷらという料理も好きになりました。

そういう話は、今でも会話に出てきます。食べ物にまつわる経験を共有することは、一緒にいた人たちを強く結びつけるなあと感じます。

だから、とりあえず子供と「おいしいものを一緒に」いっぱい食べてください! いや、おいしくないものでも、嫌いなものでもOK! 
「一緒に食べた」経験はそのあともずっと温かい記憶になって、みんなの中に残ります。




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