暗譜は演奏の質を上げるための手段
地唄・箏曲は元々盲人たちの音楽であるため、晴眼者が多数になった今でも暗譜で演奏されることがあります。暗譜は演奏者のポリシーであったり流派ごとの伝統がありますが、暗譜自体を目的にしてはいけないと考えています。
そもそもなぜお客様がなぜ演奏を聞きに来るかというと、良い演奏を聞きに来ているからです。同業者から見て「あの人はあんな大曲を暗譜できて凄い」と褒めることはありますが、それは副次的なものであって、演奏会は記憶力を争う大会ではないのです。年配になるほど記憶力は衰えるのですから