【現地レポート】ぼったくりの帝王が〝大人気〟と噂の刑務所イベントに行ってみた!
かつて歌舞伎町最大規模のぼったくりグループを経営し逮捕。自身の服役経験を活かした刑務所関係の著作で知られる作家の影野臣直が『全国矯正展』を現地リポート。大盛況のその理由とは?
◎取材・文/影野臣直
◎撮影/龍輪恵介
2024年11月23日(土)、丸の内の「東京国際フォーラム」において、第64回目となる『全国刑務所矯正展』が行われた。
通常の刑務所の矯正展は、各都道府県の主要刑務所の敷地内で行われていたが、今年は日本の政治経済の中心地ともいえる、丸の内の「東京国際フォーラム」での開催。
これは本年2月15日、刑務所や拘置所などに収容されているすべての受刑者を「さん」づけなどの敬称をつけて呼ぶことが反映されているからだろうか。〝さん〟付け元年の全国矯正展は大盛況であった。
特に人気なのは「府中刑務所」のコッペパン(1人3個限定)に「横浜刑務所」のうどんとパスタ。これらは、なんと午前中に売り切れていた。
販売員となるは刑務官のようだが普段とは違い、客への笑みに溢れんばかりのサービス精神。お客さんへの対応もプロ並みか、それ以上(笑)。できうれば受刑者にも同様の態度で接してあげて欲しいものである。
そして圧巻は矯正展の中央部にステージが設けられ、ご存じ〝スギさまこと〟杉良太郎を筆頭に、EXILEのATSUSHI、ものまねタレントのコロッケ、落語家の桂才賀、刑務所のアイドルPaix2(ペペ)など芸能人がそろい踏み。入場無料のうえに歌にトークショーまでと、入場者を満足させるに十分なイベントであった。
このように手軽に刑務所体験ができる「矯正展」。読者の皆さんもぜひ行ってみてはいかがなものか。
影野臣直(かげのとみなお)
1959年大阪府生まれ。かつて歌舞伎町最大のぼったくりチェーンを率い〝ぼったくりの帝王〟と呼ばれる。1999年新聞に「梅酒一杯一五万円」の見出しで報道されたぼったくり事件で逮捕。懲役を終え社会復帰した後に作家となり、現在も歌舞伎町を中心に精力的に活動中。
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