【俺の金返せ!】申請すればもらえるお金
借金、保険、税金。毎月湯水のように支払うお金。少しでも取り戻す方法を教えます!
払った金を取り戻す
上がり続ける物価、上がらない給料と自由に使える金銭は減る一方。1円でも節約しようと努力している方も珍しくないだろう。
そんな読者諸兄にお伝えしたいのが、払った自分のお金を取り返す方法だ。近年よく見かける法律事務所の過払い金や国の給付金に関するコマーシャルのように、意外に取り戻せる自分のお金は少なくない。例えば国や市区町村の補助金や助成金は払った税金から、保険給付は払った保険料から取り返せるお金だ。
もちろん、様々な条件やら申請の手間はあるのだが、逆にいえば申請すれば当然のように戻ってくるお金。黙って1円を節約するよりも、ほんの少し声を上げて自分の金を取り戻そうではないか。
其の1(税金)
補助金、助成金を申請
税金から自分のお金を取り返すといえば補助金や助成金。代表的なものが子育て支援の出産一時金や児童手当があるが、意外に助成制度の幅は広い。犬や猫の飼い主を見つけると給付される全国区でのどうぶつ基金や、岩手県雫石町の生ごみ処理機等購入補助金、東京都港区の禁煙外来治療費助成などが良い例だろう。また、多くの自治体でのスズメバチの巣駆除費用助成やリフォーム補助金、家賃補助制度など、申請すれば返ってくる税金は多々あるのは確かだ。
其の2(過払金)
払いすぎた利息を取り戻す
過払い金とは、払いすぎた利息のこと。それまで消費者金融やクレジットカード会社は法律の穴をついた通称グレーゾーン金利といわれる高金利で貸付をしていた。しかし、2010年6月18日に上限金利が29・2%から20%へと大きく引き下げられ、それ以前に業者から借金をしていればグレーゾーン金利で支払った利息、つまり過払い金が発生している可能性がある。
ただし、テレビ・コマーシャルのイメージから簡単そうに思うかもしれないが、返還される条件は多岐にわたる。まず、同じクレジットカードでもショッピングローンやショッピングのリボ払いは対象外。また、会社更生手続きや破産手続きを行った会社や個人の返還請求は極めて困難。さらに返済中ならばブラックリスト入りの可能性も少なからずある。
2010年が区切りと考えると、ちょうど団塊ジュニア世代の若い頃の借金に過払い金が発生していた可能性が高い。時効も考えると、今すぐにでも調査を始めたい。
其の3(保険)
思わずトラブルでもお金がおりる
最も手軽に払ったお金が取り返せるのが保険料や共済金だ。どうせ難癖つけられて保険金は降りないと思いがちだが、加入率が80%を超える火災保険には火災以外の自然災害の補償がほぼ100%付帯しており、かなり広範囲が保証される。台風で瓦が浮いた、雨樋が曲がったレベルから給付されるし、排水管の水漏れでは、平均すると1件あたり70万円近くの保険金が支払われているデータもある。また、どうしても大きな火災をイメージしがちだが、天ぷら油に引火させた台所まわりのボヤ、タバコの不始末による失火、さらに家具の移動中に誤って壁や床を傷つけた場合や盗難などでも補填された事例が多々あるのだ。
もうひとつ覚えておきたいのが、加入率が60%を超える個人賠償責任保険の補填範囲だ。例えば子供がボールを投げて自宅の窓ガラスを割った、壁に穴を開けた、購入前の店の商品を壊した場合でも補填される。
高い保険料を払っているのだから、自分で判断せず、保険屋に問い合わせが得策なのだ。
取材・文=城ヶ崎裕
ここから先は
定期購読《アーカイブ》
「実話ナックルズ」本誌と同じ価格の月額690円で、noteの限定有料記事、過去20年分の雑誌アーカイブの中から評価の高い記事など、オトクに…