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「子ども部屋おじさん」は婚活では許されない肩書き。親への依存を断ち切り、いますぐ実家を出て自立すべきです【中村淳彦『中年婚活』】
中年婚活では若い女性を狙うのはやめましょう。お金持ちでもない一般的な中年男性を若い女性はわざわざ選びません。同世代女性との結婚を目指すことが大前提で、当然、子どもは諦めなければいけません。なかには「親に孫の顔を見せたい」という人もいるかもしれませんが、いまさら遅すぎるのです。
中村淳彦『中年婚活 50歳、年収450万円からの結婚に必要な30の法則』より一部抜粋してお届けします。
マザコンを卒業しよう!
母親に「孫の顔が見たい!」と懇願されて、アラフィフになって結婚を意識したアナタはマザコンの可能性があります。マザコンとは母親への依存心が強い人のことをいいます。アラフィフになって、まだ精神的に自立ができていなく、心は子どものままで、なんでも母親に相談したりして母親の意見に左右されていないですか。
アナタがもしマザコンだったら、婚活を機会にマザコンは卒業してください。
理由は母親に依存して自立していない男性はモテないし、他人から見ると気持ち悪いからです。女性から結婚相手に選ばれることもないでしょう。アナタにとって母親は大切な人であっても、他人である女性はアナタの母親のことには興味がありません。仮に結婚をしても、義理の母親とはかかわりたくないというのが女性たちの普通の感覚です。
アナタが結婚相手に自分の大切な母親を、夫である自分と同じように大切に思ってくれる人みたいな条件をつけていれば、すぐに取り下げてください。親を大切にすることは世間体がいいので、表面上はアナタの希望に賛同するような反応をするかもしれません。しかし、女性たちはマザコン男性のことは嫌いなので、マザコンを疑われたら、すぐに切られます。マザコンはモテない、他人である女性はアナタの母親のことは一切の興味がない、その現実は理解しておきましょう。
結婚は本人同士ではなく、家族と家族がつながることといわれます。しかし、子どもが望めないアラフィフの結婚に、家族同士のつながりは必要ありません。これまで自立して生きてきたアラフィフの未婚女性は、家族のつながりみたいなことが鬱陶しくて結婚を避けてきた人も多く、アナタのマザコン的な意識や過剰な母親へのこだわりは、婚活ではマイナスにしかなりません。
親を大切にしている、家族を大切にしている、母親と仲がいいなどなど、マザコンが疑われる言動はすぐにやめましょう。そして、母親ともっと距離を取りましょう。結婚することは、新しい世帯をつくっていくことです。精神的にもっと自立する必要があるのです。
アラフィフの結婚には親の承諾も必要ありません。母親に相談することなく、相手は自分自身だけで決めて、入籍後に結婚報告する程度で十分です。
最低スペック「子ども部屋おじさん」
みなさんのなかに、「子ども部屋おじさん」はいらっしゃいますか?
子ども部屋おじさんとは、実家の子ども部屋でおじさんになっても暮らしている人のことを指します。残念ながら子ども部屋おじさんは最悪で、婚活では許されない肩書きです。
アラフィフで子ども部屋おじさんとなると、生まれてから半世紀も親と同居していることになります。50年間も親に依存して暮らすことは、誰かに評価されるポイントはなにもありません。「親を大切にしてきた!」「家族を大切にしてきた!」と言い訳しても、マイナス評価しかないので圧倒的にモテません。
アラフィフの両親は昭和10年代生まれか、団塊の世代でしょうか。男尊女卑、家父長制が常識の昭和の感覚の両親とずっと一緒に暮らしているので、アナタは結婚に対する感覚が古く、女性が嫁ぐみたいな錯誤な意識があるかもしれません。
昭和の古い感覚を真に受けて、「嫁は専業主婦があたりまえ、あわよくば嫁に両親の介護をさせよう!」なんて思っていませんか。もうすぐ介護が必要になる両親は、嫁に介護をしてもらったら、虐待が常識の介護施設に閉じ込められることもなく、それはありがたいでしょう。でも、そんな都合がいいことは、令和の時代にいくら望んでも実現することはありません。
アラフィフの女性で現在未婚なのは、高学歴で高収入な自立した女性が中心です。とすると、子ども部屋おじさんというだけで、アナタとはあらゆる価値観が合わないでしょう。
婚活のお見合いで、相手の女性にその事実を伝えたとき、きっとため息をつかれながら、軽蔑の目で見られることかと思います。子ども部屋おじさんのアナタと会話するのは時間の無駄なので、お見合いを即打ち切りされることもあるでしょう。
結婚は男性と女性が一緒になって合算し、新しい世帯をつくることです。他人同士が一緒になるので、アナタが相手に合わせるか、相手がアナタに合わせるか選択を迫られます。
両親に依存してきた子ども部屋おじさんのアナタが、自立する結婚相手に親との同居を望んだとして、どんな女性がその条件に頷くと思いますか。筆者にはまったく想像がつきません。なにが悲しくてこれまで自立して生きてきた女性が、知らないヨボヨボの高齢者と同居して、介護要員扱いされなければならないのでしょうか。
アナタは子ども部屋おじさんを卒業する。自立する。結婚をするためには、この選択肢しかありません。
アラフィフという年齢だけでも最悪なのに、さらにマザコンの疑いがあり、世間から子ども部屋おじさんと揶揄されるスペックで、結婚の条件が自分の親との同居となると、もう手に負えません。残念ながら死ぬまで婚活を続けても、お相手が見つかることはないでしょう。海を越えてアジア全土で女性を探しても、おそらく頷く女性はいないのではないでしょうか。
取るべき行動は一つ、勇気を出してすぐに実家を出ることです。
経済的に厳しくても、生活が厳しくても、ひとりの生活が不安でも、実家を出て自立することです。子ども部屋おじさんから一刻も早く卒業しないと、結婚どころか大人としてのスタート地点にすら立てません。
長年依存してきた親は、近いうちに死にます。死んでしまう親より、これからの生活を一緒につくっていく、婚活で出会う結婚相手のほうが大切な人です。アラフィフの婚活男性には、これから探す結婚相手は、散々お世話になった親よりも大切な人、優先するべき人という意識は絶対に必要です。
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<著者プロフィール>
中村淳彦(なかむら・あつひこ)
ノンフィクションライター。無名AV女優インタビュー『名前のない女たち』シリーズ、『東京貧困女子。: 彼女たちはなぜ躓いたのか』、『悪魔の傾聴』などヒット作多数。花房観音との共著『ルポ池袋 アンダーワールド』(大洋図書)が絶賛発売中。Voicy「名前のない女たちの話」ほぼ毎日放送中。ニコニコチャンネルプラス「中村淳彦の40歳からの婚活ちゃんねる」配信中。
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