【写真家・近未来探険家 酒井透のニッポン秘境探訪】沖縄県石垣島の『川平集落の風葬墓』
セルリアンブルーに輝く海。咲き乱れるホウオウボクやメヒルギの花。日頃から都会で暮らしている人たちにとって石垣島は憧れになっている土地のひとつだ。
せわしない日常生活から離れ、この島に渡って来た観光客は、観光スポットを回り郷土料理に舌鼓を打つ。しかし、風葬墓を見に行くようなことはない。
石垣島の川平集落にある風葬墓には、7柱の頭骨が安置されている。今から15年くらい前、福岡県に住んでいる男性がこの風葬墓で奇妙な体験をしている。
「石垣島には、珍しい蝶の採集に行きました。黄色い斑点のある蝶を追いかけているときに、あの風葬墓を見つけたんです。頭骨がいくつか置かれていたので手を合わせましたよ…。
その後、10メートルほど歩いたときのことです。後の方から石が飛んできたんです。その石は、拳ほどの大きさがあって右足に当たりました。ビックリして身を伏せたのですが、その後、風葬墓の方から5回くらい石が飛んできたんです。
自分は霊の存在を信じる方ではありません。でも、あんなことがあると信じないわけにはいかなくなります。きっと『ここに近づくな!!』という意味があったのでしょう…」
川平集落の風葬墓は、海水浴場となっているビーチからさほど遠くないところにある。毎年、夏になると海水浴に向かう観光客がこの茂みの前を往来する。もしできることならば、行政などの手によって新たな墓地を作り、その中に埋葬してあげることが望ましい。
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