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デザインの小話004_みんなで石拾い

無料公開期間は3日間です。
有料になっても読める部分もあります。

これは2019年の後半に、急遽個展をすることになった私が、慌てて捻り出した企画『10点展』のWeb版である。東京から青森県十和田市に拠点を移してから、携わってきたお仕事の中から珠玉の10点を選んで、プロセス(解説文)とともに紹介しようと考えた。いわば7年間の集大成とも言えるかもしれない。

その10点を、1点ずつ、紹介していこうと思う。本日はその第4回目。作品は順不同。作った順番や年代の順もバラバラである。

第3回は↓こちら

早速、本題です。


みんなで石拾い

Client:  ちとせ小学校 父母と教師の会(PTA)
Mission:  地元のたくさんの人を巻き込む
date 2016


子供が小学校に入学した。
かつて、相方()が通った学校である。
相方の祖母の母校でもあるというから、驚きの年季の入った学校だ。
そういうのは、なんだか幸せな事だ。

さて、その入学式に、教頭先生から『あー聞いてますよ、お父さんこんにちは、実は』みたいな調子で依頼されたのが、この仕事ある。始まりは、とても軽いモノだった。
小学校がクライアントになるのは人生初。の事だった。ドキドキ。

趣旨

校庭のグラウンドがカチコチに固まる。それは、もう何年もの間に、人の踏みつけによって、コツコツと踏み固められてしまう学校ならではの仕方のない事態だという。歴史ある学校ならば、その分、人が踏み固めたことになる。

それはつまり、運動する子供たちには怪我の原因になる。体育や部活で、膝に負担がかかり、転んでも怪我に繋がる。
また硬い土壌は、水捌けも悪くもなる。雨が降るといつまでも泥沼のようになって使えない。それを改善するための工事を子供達がいない夏休みにやってしまう、という。

その工事の前日にグラウンドの石などをみんなで拾って、それをキックオフにして、改修工事の前の手入れとして、地元の人に協力してもらおう。ついでに言うと、自分ごとにしてもらって、今後市民にも開放して使ってもらう。そういう趣旨であった。

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