【辞書マニア監修】メルカリやヤフオクで辞書を売る方法
春を迎え、断捨離がはかどる季節になってきました。自宅にある古い辞書を処分したいと考えている方も多いのではないでしょうか。
そんな方々に朗報です。
世の中には辞書を集めることを趣味とする私のような変人も存在します。ぜひあなたの辞書も買い取らせてください!!!!
しかし、なかなか売りたい人と辞書収集家がマッチできていないという現状があります。なぜでしょうか。
それは、商品情報に私たちの知りたい情報が掲載されていないからです。
この記事では、辞書マニアである私Lakkaがメルカリやヤフオクで辞書を購入する際、どこに注目しているのかをお伝えします。
これから辞書を出品しようと考えている方、また辞書を出品しているけれどなかなか売れなくて困っているという方は、ぜひ参考にしてみてください。
少し情報を追加するだけで、その辞書を本当にほしがっている人とマッチできるかもしれません。
版・刷が変われば違う辞書!
さて、辞書マニアというのはやっかいな生き物です。
普通の人にとっては辞書の改訂(版が変わる)ならともかく、増刷されるされない(刷が変わる)なんて本当にどうでもいいことでしょう。
「「「辞書マニアは違います」」」
版はもちろんのこと、その辞書が何刷なのか、という情報を異常に気にします。ここで有名な辞書マニア・ながさわさんの言葉を引用しましょう。
ながさわさんは実際に『新明解国語辞典』第4版を刷違いでコレクションされています。その素敵な暮らしぶりは以下の記事に詳しく書かれているので、気になった方はぜひ読んでみてください。
また、こんなケースもあります。
誕生辞書、私も絶対にほしいです。生まれ年はもちろん、月日が一致している辞書を見つけると嬉しくなってしまいます。
お気づきでしょうか。このように年、月、日を気にするケースでは発行日の情報も重要になってくるのです。
理想の商品ページを作ろう
辞書マニアが求めている情報
辞書マニアが本当に求めている情報は①辞書名(タイトル)、②版、③刷、④発行日の4点です。そして、これらの情報は全て、その辞書の奥付(本の一番後ろの、出版社とか発行日が書かれているやつです)に記されています。
ここからは架空の国語辞典「尚友国語辞典」の奥付を参考に説明していきましょう。
出版社によって多少体裁は異なりますが、辞書の奥付は大体このような感じになっています。あくまでイメージなので、発行所の住所がないとかISBNがないといったことは気にしないでください。
まず確実に必要な情報が、①辞書名(タイトル)です。これは正確に書いていただく必要があります。
例えば『三省堂現代新国語辞典』であれば、「三省堂」もタイトルに含まれます。「現代新国語辞典」だけでは『学研現代新国語辞典』と混同する恐れがあるからです。また、『三省堂現代国語辞典』という辞書も存在します。これは前に挙げた『三省堂現代新国語辞典』の前身です。
このように、辞書の名前は非常に似通ったものが多く、注意が必要なのです。
②版、③刷
版は奥付を見ずとも表紙から知ることができますが、刷情報はここを見なければわからない情報です。
個人的には「尚友国語辞典 第二版 第三刷」という商品名で登録していただくのが理想です。このように書くことで、ピンポイントに第二版第三刷を探している方とマッチしやすくなります。
④発行日
版情報、刷情報と合わせて大切な情報です。
まず、「2024年5月20日第2版第3刷発行」という情報は確実にほしいです。
しかし、時々初刷発行日とその辞書の発行日を混同しているものを見かけるので、両方書いていただけると本当に助かります。理想は以下の書き方です。
「2023年9月11日第2版発行、2024年5月20日第2版第3刷発行」
商品名にこの情報まで入れると長くなってしまうと思うので、説明欄のほうでかまいません。また、これらの情報を記入した上で奥付の写真を掲載していただけると嬉しいです。(安心感があります)
理想の商品ページ
商品名:尚友国語辞典 第二版 第三刷
写真:辞書の状態がわかる写真数枚、奥付の写真
説明:2023年9月11日第2版発行、2024年5月20日第2版第3刷発行
上記が理想の商品ページです。
辞書の状態がわかる写真数枚、と書きましたが、正直そんなものより奥付の情報の方が大事です。写真は箱の有無がわかるくらいで大丈夫。箱がなくても気にしない人は気にしません。
繰り返しますが、大事なのは版・刷・発行日です。これらの情報がなければ、私たちはほしい辞書の全てのコメント欄で刷を尋ねまわる変人になってしまいます。お願いします。私たちを助けてください。
おわりに
どんな辞書を求めているかは人それぞれですが、絶版になったもの、新しい版が出て入手が困難になった旧版などが需要が高いと思います。(現在進行形で書店で買えるものは、たいてい持っているというケースが多いです)
ちなみに私は『日本国語大辞典 初版縮刷版』(10巻1セット)をヤフオクで、『日本大百科全書(ニッポニカ)1994年版』(25巻+補巻)をメルカリで購入したことがあります。売れたほうもびっくりでしょう。特に深い理由はなく、家に日国とニッポニカがあると嬉しいなと思って買いました。気づいたら推しのグッズが増えているのと同じ感覚です。
辞書の処分に困っている方、ぜひ一度出品してみてはいかがでしょうか。
私たち辞書マニアが買い取ります。