ハリーポッターと死の秘宝 1
柳さんと見た!
ロンとハーマイオニーとハリーの関係性でめちゃくちゃになりました。
ここまで来てこの3人の関係性でめちゃくちゃにされることってあるんだ。
今回ヴォルデモートはあちこちに聞き込みしに行ってて忙しそうでハリーに会えなかったね。
悪の総統も地道な聞き込み活動から!
ヴォルデモート氏サラッとダンブルドアの墓を荒らしに行っていたけどダンブルドアの遺体が一切傷んでなかったのを見てやっぱり大魔法使いは違うんだなと思うなど……
この体が腐らないようにする技術って魔法界にはよくある死体処理なのかな。偉い人の遺体とかには施されている処理なんだろうか。エジプトでは死者が永遠になるために体をミイラとして残していたみたいな。
それともやっぱりダンブルドアがすごい魔法使いだからなんらかの魔力的な力で形が綺麗なまま残っているのかな。
初っ端からハーマイオニーがフルスロットルだった。マグルが死亡する事件が多発し、ハーマイオニーは自分の両親のことが大事で誇りなので、巻き込まれないように自分の記憶を両親の中から消し去る。
ハーマイオニー……なんでそんなことを……そうするとあなたは自分が帰る場所が無くなってしまうんだよ……あなたはまだ17歳なんだよ……という気持ちと、そりゃ大切な人は自分がどんなに傷付いても、何をしてでも守りたいよね……という気持ちが両方ある。両親の中から自分の記憶を消し去ったら両親は安全なのではないかって思いついて、決心して、実行に移すまでのハーマイオニーの気持ちを考えると押しつぶされる。
でも多分家族を何よりも大事にしたい、守りたいという気持ちや無力感はハーマイオニーの両親も持っていたであろうことを考えると胸が締め付けられる。最後まで親でいさせてあげて欲しかったよ。
とはいえ子どものままでいるには死が身近になりすぎたよね。
ハーマイオニーの覚悟が強く出ていた場面だった。
冒頭で不死鳥の騎士団とロン兄ズとロンハーマイオニーハリーで死喰い人たちから逃げるシーンでマッドアイがサラッと死んでしまったのかなりの衝撃だった。本当に人がサクサク死ぬ。
その後フレッドも頭を撃たれて大出血していたため、あっ死ぬんだ……と思い、ソファで横たわるフレッドにジョージが「気分はどうだ?」とか話しかけて、それに冗談で返すあたりで胸がいっぱいになってしまった。
この最悪な時代に自分の家で家族に囲まれながら最後を過ごすのってものすごく恵まれている死に方なのかもしれない……いや恵まれている死などないが……と思っていたんだけど、次の日サラッと頭に包帯巻いてハリーとジニーのキス見に出てきて冷やかしてたのでびっくりしてしまった。めっちゃ元気じゃん。双子、双子のままで生きてた。
ごめんね勝手に殺して感傷に浸って……
今回流されやすくて人からの影響を受けやすいロン・ウィーズリーのいいところと悪いところが全部出ていた
ポリジュース薬で変身した魔法省の人になりきりすぎて自分を見失ったり、ハリーの変身姿を見ても気付かなかったり、変身した人の妻に短時間でめちゃくちゃ情が湧いたりしてしまう。
ロンってあんまり感情移入とかはしないタイプだと思っていたのでこれはかなり意外だった。感情移入する男にハリーの親友は務まらないと思うので、適当にガサツでマイペースなロン、いいよねと思っていたけどそれも大人になるにつれて変わってきたのかな。
ハリー、ロン、ハーマイオニーの中で一番心の発達がゆっくりなのがロンだと思うのでその辺りの情緒がようやく追いついてきた可能性がある。
でもあの恋愛だらけのホグワーツ魔法学校で恋愛系の情緒に全く影響が出なかったロン、本当にすごい。生粋のものがあると思う。
そして瞬間移動の魔法で何かミスってしまってロンの腕がもげかけた時、ハーマイオニーは未だかつて見たことがないくらい必死になって治療してくっつけてくれたし、その後も三角巾を作ったりして看病してくれてたんだと思うんだけど、ハリーとハーマイオニーが少し一緒にいただけで嫉妬もあり、これからの先の動き方も見えず、イライラが募って随分と仲がいいんだな!のけ者扱いかよ!って怒り出して仲間割れしてしまうロン、タイミングがあまりにも最悪で本当に頭を抱えました。
死者の名前を報道するラジオを神経すり減らしながら家族の名前がないか聞いてたとかもあったんだけどね。色々限界だったのかもしれないな。
それはさておきバカ!アホ!愚か者!ハーマイオニーはロンのこと何年間想って……ってめちゃくちゃキレたしずっとロンの悪口言ってたけど、かなり後の方であれはヴォルデモートの分霊箱であるロケットの影響をかなり受けやすいせいだったってわかったので、愚か者とか言って……ごめんね……
それはそれとしてハリーがハリーの顔じゃない状態でバレないように死喰い人たちの本部に連れて行かれて地下牢獄に閉じ込められた時、デカい声でハリー!って呼んでたのはお前、お前ッ!ってなったよ。
でもロケットをつけたことによるロンと嫉妬とか、ハーマイオニーの落ち込みとか、ハリーの怒りとかって多分元来持っているものを増大させているだけなので、ハーマイオニーへの気持ちの芽生えでは?と期待してしまいますがどうでしょうか?
あと今回はロンの髪の毛が湿っているシーンがかなり多かった。魔法省に行ったシーンでも変身した人の代わりにちゃんと水漏れを直すし、ハリーを助けに水中に入るから……
やしきしもべたち、やっぱり怖すぎるかも
ブラック家にいた口の悪いやしきしもべもシリウスにかしずいていたのでシリウスが尊敬しているハリーには甘い。
そしてハリーがロケットを盗んだ犯人を連れて来いって言ったらそのまま出て行って驚きの速さで捕まえてくる。こいつマジかよ……しかもドビーも連れてきてやしきしもべ2人に増えてるし……
ルーナが「ドビーさん」って呼んだだけでドビーが「私この方好きです!」って言ってたの、あまりにもちょろくて笑ってしまった。
それくらい虐げられてきた種族なんだろうけど……
そしてドビーはどこにでも現れるし、マルフォイ父を吹っ飛ばせるのでそりゃピーター・ペティグリューのことも吹っ飛ばすくらいの力はあるし、人をたくさん連れてワープもできる。かなり人の道理から外れた強さを持っており、やはり影響力がちょっとえげつない。
これがもし集団で歯向かってきたらおそらく死喰い人たちに匹敵するかそれ以上の強さなのでは。
やしきしもべに恩を売っておくととても心強くはあるけど、「殺そうとしたわけじゃありません!深い傷を負わせようとしただけです!」みたいなところから察するにおそらく人間の体って脆くて深い傷を負わせたら死ぬみたいな超基本的な部分を知らなくて、倫理観とかの範疇外にいるのがかなり怖くはある。
なのでドビーが死んだところはうわー!ドビー……と悲しい気持ちにはなったけどまぁ……うん……妥当ですわね……みたいな気持ちもかなりあった。
なのでハリーをはじめとした友人たちに囲まれてやしきしもべとしてじゃなくてドビーとして死を迎えられたのは良かったんじゃないかな。
そしてベラトリックス、ハリーポッターシリーズでのネームドキャラキル数がすごい。さすがシリウスをあっさり殺した女は違う。
死にたまえ!の呪文が使える女はワープ魔法の渦に殺意をねじ込み、くないみたいなのを投げ込んでドビーを執念で殺せる。そんな執念はいらん。
死喰い人たちのお手本のような女だよ本当に。
さて、今回の本題に入りましょう。
まず前提として私はとても距離感は近いけどお互いを強く信頼しており友愛が感じられる男女の関係性が大好きで大好きでハリーとハーマイオニーにはそれを垣間見ていたんだけど、今回はその友愛が炸裂していた。あれを愛と呼ばずになんと呼ぶ?
全部ロンのせいだし全部ロンのおかげとも言える。
ロン、許さない。ロン、ありがとう。
ロンがキレて3人野宿生活から脱して出て行ってしまった後、ロケットをかけたハーマイオニーが1人座って悲しそうに塞ぎ込んでいたらハリーがそのロケットを取って、何も言わないままハーマイオニーの手を引いてラジオの音楽に合わせてダンスし出すシーンがあまりにも美しかった。
手をとってダンスを踊ってる人を見るのが大好きで……
いつもおそらくこの時期ってホグワーツのクリスマス会があって、舞踏会でダンスをしている頃だったと思うので去年はハーマイオニーがロンへの当てつけで真っ先に人誘っちゃって一緒に踊れなかったけどようやく2人で踊れたねという気持ちと、今年もまたハーマイオニーはロンと踊れなかったんだね……の気持ちが両方ありました。
でも2人で楽しい時間を過ごせば過ごすほど、ロンの存在の濃さが浮き彫りになってしまうので2人ともすぐまた悲しい顔に戻ってしまう。ロン無しで過ごせるほど2人は能天気じゃないもんね。
あと一番凄かったシーン、昔ハーマイオニーが両親と来たシンとしている雪が積もる森でハリーに「このままここで暮らす?歳をとってもずっと」って言う場面です。
ハーマイオニー、それって、もう、プロポーズじゃん!って大暴れしてしまった。
このプロポーズの間あまりの衝撃にのたうち回って喃語しか発せなくて、柳さんにマグさんが死んでるって言われていた。死んでいた。
ロンがいないから……というあくまで妥協のプロポーズではあるんだけど、でもハーマイオニーは冗談なんて言うタイプじゃないのでかなり本気で全てから目を背けてこのままハリーとここに住み続けてもいいと思っているし、おじいちゃんおばあちゃんになっても2人で暮らせると思っている。
ハリーはハーマイオニーに対して恋人に向けるものとは違ったタイプの甘い思いやりや優しさがあるし、ハーマイオニーもハリーのことを完全に分かりきっているからこそ言えた言葉だなと思う。お互いがお互いのことを100%信頼しきっていないと出てこない発言。ハリーも多分満更ではない。
ハリーとハーマイオニーの関係って物凄く特殊で、なんかふんわりとした甘い雰囲気はあるんだけど絶対恋人にはならないという線が引かれている点が大好き。そこにはどこまでも友愛を濃く煮詰めたものがある。
その甘さというのは2人がお互いに向けられた優しさからくるものなのかな。
お互いがお互いになら傷付いた心を曝け出してもいいって思ってるからこんなに柔らかい雰囲気があるのかもしれない。甘えられる相手がお互いしかいないような感じ。
今回ハーマイオニーが家族と関係を切ったことによってその雰囲気がよりいっそう強まった感じがあります。
2人を見ているとハグをはじめ手をとったり擦り寄ったりすることで、お互いを思いやって自分のことも相手のことも癒しているのが伝わってくるので、グルーミングし合っている小動物を見ているような気がしてくる。
ハーマイオニーは悲しみに暮れた時とかはロンにもこういうことをたまににするけど、ハリーは絶対ロンにこういう触れ合いでの癒しを求めないのでその違いが面白い。
ハリーはロンのあっけらかんとした態度に救われているのでただそこにいて何もしないでたまに能天気で的確な言葉をくれるだけでいいんだろうなと思う。
はー!男女の友愛、大好き!
分霊箱であるロケットが開いた時、ロンはヴォルデモートによる幻覚を見るんだけど、幻覚のハーマイオニーがロンに「カスよ カス」って言っていたのあまりの語彙の少なさに笑ってしまった。頭脳明晰な俺たちのハーマイオニーがそんなアホの罵倒をするわけないでしょうが。
ヴォルデモートが仕込んだのだとしたらハーマイオニーに対する解釈があまりにも甘い。
あとハリーとハーマイオニーがキスしてるシーンだけ知っていたのでハリーとハーマイオニーを友愛と言い切っていいのか迷っていましたが、いざキスシーンを見てここかーーーい!ってなりました。ここならもうなんの問題もないよ。友愛です。
とここまで書いたところで、ヴォルデモートの仕掛けた呪いってたぶん呪いを受けた当事者が一番嫌がることを深層心理から掬い取って映し出すことだとしたら、ロンがハーマイオニーに対する解釈がめちゃくちゃ甘い可能性が出てきた。一番近くにいたはずなのに……
ロンってハーマイオニーにまあまあ貶されていると思うんだけど、その過去の言葉が一切出てこなくて一番言わなさそうな「カスよ カス」を前面に押し出してくるってことはその言葉を貶されているとすら認識していなかったのかな。
全然本気で言ってなかったとはいえ……あぁハーマイオニー……
今回ロン大進歩だと思っていたんだけど、ロン→ハーマイオニーへの理解度が低いのが事実だとしたらかなり絶望的ではあるかも。
あと幻覚でハリーとハーマイオニーのキスシーンを見て苦しむくらい2人がくっつくのは嫌だと考えているロン、ハリーにはジニーがいるとわかっているはずなので、ハーマイオニーのこと何も言わないけど他の人とくっつくのはなんか嫌だな……と思っている可能性が出てきた。
いや全然ハリーとハーマイオニーがくっついて自分だけ1人になりたくないみたいな気持ちがある可能性も全然考えられますが……
どっちにしろかなりめんどくさい男ムーブなのでは?
ロンはハーマイオニーを大切にしてください。
野宿してしばらくしたハリー、ロン、ハーマイオニーたち、ハリーとロンはヒゲとか生えてどんどん不健康そうなむさい雰囲気なっていく一方で、ハーマイオニーだけその美しさと可憐さが燦然と輝いていた。ハーマイオニーの輝きがとどまるところを知らなかった。
ドラコ、ダンブルドアが死んでからずっと苦しそうで必死な顔をしていて、今回久しぶりにハリーを見たのきあの頃の威勢が無くなっていたので本当に可哀想。出会い頭にハリーを罵っていたドラコはどこに行ってしまったんだ。死喰い人向いてないよ。
ドラコは意地悪だし性根は腐っているがおそらく根が常識的なので人を殺すとかできないし、常に誰かに助けてほしいと思っていそう。
ダンブルドアが死の間際自分に手を差し伸べてくれたことを何度も夢に見ていると思うよ。
今自分を救ってくれるのはハリー・ポッターしかいない。
ヴォルデモートがダンブルドアの墓をあばいて杖を奪い取り終わったんだけど、こんなところで終わらせます!?
というかダンブルドアの杖、ニワトコとかいう最強の杖だったみたいなんだけど、そんな貴重な杖なんのガードもできないお墓に入れておくべきじゃないかも。
そりゃヴォルデモートに狙われるよね。そして杖抜かれるよね。
さて次回はどうなってしまうのか、何人生き残るのか、乞うご期待!
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