ファンタスティックビーストとダンブルドアの秘密

柳さんと見た!

愛のお話?訊かせて……と、ジェイコブって本当にいい男!の回だった

グリンデルバルドがマッツ・ミケルセンになっている!
ジョニーデップがやっていたグリンデルバルドはアルビノっぽいキャラデザインで髪をツンツン立たせていたので抜群のカリスマ性の中にある異様さが際立っていたけど、マッツはキャラクターデザインがマッツであるだけなのに美しさのある異様で、存在感が凄まじかった。
初っ端から麒麟を殺して麒麟を盗ませてくるし、その子麒麟すらも殺すので殺生のテンポ感に驚く。
クリーデンスがミスするたびに詰めるのも嫌な上司だった。
前までの温厚さをまだ続けなさいよ。だからクリーデンスの心が離れていったんですよ。

冒頭のアルバスとのシーンで血の誓いのチャームを見て「今でもそいつを首すじに感じるよ。長いことかけていたから。君はどうだ?」って言っていたのがあまりにもセクシーだったんだけど何かの隠喩だったりします?君を常に感じていたよってことですか?
これはオタクの妄言です。
初っ端からセクシーとセクシーのぶつかり合いでどうしようかと思った。しかもお互い愛し合っている。
今回アルバスが人に何度もグリンデルバルドを愛していたというのが印象的だったけど、アルバスにとってグリンデルバルドを愛していた過去は恥ずべきものなんかではなく、今の自分を形成するにあたって重要なことで、それを人に伝えることになんの躊躇いもないんだ。
この後見ていくとわかるんだけど、おそらくアルバスとグリンデルバルドにはお互いにしかお互いの全力をぶつけられなかったし、存在を認められる人がいなかったというのが痛いほど伝わってくる。2人とも社会に馴染むにはあまりにも魔法の力やセンスが突出し過ぎている。理解できる人が目の前にしかいないとなったらそりゃ愛し合うよ。だからこそ袂を分かつ瞬間のお互いの苦しみというのは想像を絶する。

今回のアルバスを見ていると胸が苦しくなるんだけど、ジェイコブ、一緒に行くぞ。と言った後暗殺者として名が知れ渡っているジェイコブを魔法の世界にスッと置いていくところは絶句したしキレた。一緒に行くぞと言った途端なんか置いていきそうな気がするな〜とは思ってたけどさぁ!
狙われているマグルを!!!置いて!!!行くな!!!
案の定グリンデルバルドからクルーシオされてた。ジェイコブのあの死にそうな青い顔見た?
しかもクルーシオを解いてくれたのアルバスじゃないし……

クリーデンスがロン毛になっていて驚いた。確かに前作見た時もうちょっと髪伸ばしたら?とはいったけどさ、君はおかっぱといいほぼ坊主の短髪といい極端な髪型しかしないよね。
今回クリーデンスずっと顔色悪いな〜真っ白だな〜と思いながら見ていたんだけど、とにかく体調が悪くて、なんなら残っている命が短い可能性すらあることが判明するのでそりゃそうだった。そりゃコピー用紙みたいな顔色してるよ。
アバーフォースの息子という事実を知って驚愕したんだけど、確かにアルバスやアバーフォースの弟にしては歳が離れすぎているよね。
グリンデルバルド、クリーデンスの憎しみを煽り、けしかけるためにサラッと嘘ついてたんだな……
アルバスに事実を告げられた時、自分はかなり全力を出しているのにアルバスは余裕そうでなんなら自分の相手をすることすらかなりの手加減をしていてかなり悔しかっただろうなと思う。でもその言葉を受け入れることができたのは自分の憎悪の向く先が変化したこと、アバーフォースと鏡を通してやりとりできていたことが関係しているのかな。
アバーフォースはぶっきらぼうだけどとてつもなく優しい人なのでもっと早く引き取られていたらオブスキュラスなんかにならずに幸せに暮らせていたのかな……と無い世界線を思う。アバーフォースは直接具体的な言葉にしなくとも愛してるが伝わる稀有な人。

でも最後の方で満身創痍のクリーデンスに肩を貸しながらブータンのなっがいなっがい階段を一緒に降りていくシーンでは魔法で運んであげて?と思いながら見ていた。

グリンデルバルド側についたクイニーがずっと喪服のような黒い服を着ていて思い詰めたような、ものすごく冷たい顔をしていたのを見て、そんな顔しないでよクイニー……あんなに似合っていたピンクの服を着てよ……と泣きそうになりながら画面を見ていた。
クイニーのあの人懐っこくて朗らかな笑顔はどこに行ってしまったの……
というかクイニーのメンタルケアをおろそかにしたことでクイニーの心はグリンデルバルドから離れてしまったんだけど、見た感じグリンデルバルド側はクイニーの開心術をめちゃくちゃ重宝していた感じがあったのでそんなサラッと心離れさせていいんですか!?と思っていた。クイニー、敵の幹部にあまりにもピッタリな能力を持っている。

パーティでジェイコブに呼びかけられた時のクイニーってスンと澄ました顔して無視してたけど、実はなんでこんなところにいるの!危ないわよ〜……って内心ハラハラしてたのかと思うとすごく健気だ。その後涙を流していたし、本当はジェイコブにハグしに行きたかったんだよね……

ニュートが電車の中でラリー先生に自分の仲間をひとりひとり紹介していってお兄さんの紹介を忘れてていたので紹介されなかったお兄さんが「ニュート……」ってもぞもぞしていたシーン好き。自分から言うのではなくあくまでニュートから紹介して欲しいテセウス。最後もニュートに正装似合ってるよって褒めてほしくてそわそわしてたし。ニュートが自分について言及してくれることが好きなのかな。
あとテセウスを助けに行った時モンスターの歩き方を真似して一緒にヘンテコガニガニ動きをしていたのもかなり愛した。

「これはバンティ。僕の腕利きの助手。7年勤めてくれてる」「8年です。8年と164日」「……ね?腕利きでしょ?」の場面ではニュートの適当さが垣間見えている。バンティ、前回から引き続き不憫であったけど、本当に優秀な人なんだろうなというの最後の麒麟のシーンでよくわかった。麒麟の子をもってカモフラージュしつつ逃げきるだけの力がある。

アバーフォースが見た目が黒っぽいドロドロした何かの煮込みらしきものをみんなに提供して、ワォ……これを食べるのか……みたいな反応をされているシーン好き。意外と味はいいらしいアバーフォース料理。
この後何十年か経ってからホグワーツ生にも提供されるアバーフォース料理。
ハリーポッターのコラボカフェがあったら「アバーフォースのドロドロ」提供して欲しい。

出てきて早々やつれた雰囲気を出しているジェイコブを見て心底悲しい気持ちになった。あんなふっくらツヤツヤしてたジェイコブにこんな悲しそうな顔は似合いません!
やつれて失意のどん底のはずなのに外でレディが変な男に絡まれているのは見過ごせないジェイコブ、本当に根っからの善人だ。
こんなに陽気で明るくて嫌味がなくて善性のみがひたすら強い男、今までのハリーポッターシリーズにいなかったので見るたびに新鮮な気持ちになる。

ジェイコブがラリー先生から「クイニーはグリンデルバルドの信者になった」と言われて「それは間違いだ。彼女は賢い。そして何よりもでっかい心の持ち主なんだ」って言うところ、おそらく離れ離れになってから結構時間が経っているのにずっとクイニーのことを信じていたんだ……と思ってグッとくる。何よりもでっかい心の持ち主はジェイコブだし、クイニーのことそんなに一生懸命信じられるの、すごいよ。
今回ジェイコブがたくさんの人にその勇敢さや心の広さや善性を評価されていたのがとっっっても嬉しくて、それだけで泣きそうになってしまった。
まぁその勇敢さのせいで暗殺者扱いされて新聞の一面にのってしまうんだけど……

ジェイコブが汽車内でアルバスから預かった杖を渡してもらうシーンが大好き。ジェイコブは人間だけど魔法使いの仲間入りができたような気持ちになって嬉しかっただろうな〜
この汽車にジェイコブが「俺はただのフライパンさ」って言った時に持ってたフライパンをそのまま持ってきてるのも好き。前回もポートキーになったバケツずっと持っててえっちらおっちら運んでたよね。

テセウスに「このメンバーでグリンデルバルドに挑むのか?(略)マグルのパン屋。杖はオモチャ」って揶揄まじりで言われた途端「や!あんたがいるだろう?」って即座にテセウスに返したシーン見てこういう!ジェイコブのこういうところが好きだ!って思った。魔法省の闇祓いやってるあんたがいるから大丈夫さ!って暗に言えるの。
嫌味とかいう気をなくしてしまうほどの善性。

ジェイコブの大好きなシーンいっぱいあるけど、今作で女の子のグリフィンドール生たちの中に混ざってめちゃくちゃ馴染んで勝手にご飯モリモリ食べてたシーンが一番好きかもしれない。ジェイコブとホグワーツ生の会話のシーンずっと見ていられる。
ジェイコブをホグワーツのゲスト教師にしてください。マグル学のゲストならジェイコブでもきっと教えられるでしょ。一回りは余裕で歳が離れている少女たちと同じテンションで喋れる男だし。
スリザリンの子どもたちからあのおじさんにゴキブリ味のお菓子あげよう〜!あのおじさんの反応面白いはずだぞ〜って判断されるジェイコブ、どうやって短時間であそこまで馴染んだんだ。なんなんだ。最高すぎる。

そしてアルバスから心の広さを称賛され、アルバスのことを友達と呼ぶ男。アルバスがすごい人というのはある程度把握してたと思うけど、その上で友達のよしみでとか言うので肝が据わっている。
久しぶりに会話できたクイニーに「もう愛してない。さっさと消えて」って言われてもニコニコで「君は世界一嘘が下手だな」と返すジェイコブのこと、全人類がメロメロになるでしょ。
ジェイコブはただのジェイコブでしかなくて、開心術や魔法は何も使えないけど、世界で一番愛している人の嘘は即分かるんだよ。愛してる人がまだ自分のことを愛しているに違いないと信頼しているジェイコブ、かっこいいよ。
その後即苦しめの呪文をグリンデルバルドに打たれてしまうけど、それでもアルバスのことを責めたりしない。寛大すぎる。

テセウスのネクタイに付いていた金具を欲しがったニフラーが汽車の中でジェイコブの方にポン!って飛んできた後ジェイコブがニフラーを持っていたフライパンに入れてあげるシーンも大好きだった。可愛すぎる。フライパンニフラー、流行りますよ。
この後ニフラーは汽車内のキッチンの金属という金属を全てフライパンの中に突っ込んで巣を作った後、フォークをまじまじと見て孫の手みたいに使って背中掻いてるのも可愛すぎた。どこまでかわいいを主張するんだ?

元刑務所に閉じ込められていたテセウスを救い出しに行くターンでそこの人にピケットをさしてなんだこれ?って言われた時に、「ただのペットだ」って返すニュートに対してピケットが「ペットォ!?」って怒ってたのも好き。普段はなんて呼んでるんだろう。

ラリー先生が絡まれているシーンで従兄弟のスタンリーがあまりにも不良ムーブ慣れてなさすぎてラリー先生の言われた通りに腕をブンブン振り回していたのかなり可愛かった。ラリー先生から魔法を受けた後別れ際に「今度ゲームしましょ!」って言われて「いいね!」って返すのも好き。仲良いんですね。ほっこりシーン。
アルバスから「安心しろ。ヒックス先生の防御魔法は鉄壁だ」と言われて「お世辞が上手ね。ま、実際鉄壁だけど!」と返していたところがクールガールすぎてメロメロになった。
今回全体的に的にラリー先生がカッコ良すぎる。ジェイコブと行動を共にしていることが多くて、しかもサラッと守ってあげているけど、それはジェイコブがこの場に重要な人物であるとわかっている上での行動であって、信頼が感じられるのがいい。
パーティーで使う魔法のシーンはあまりにも美しくて圧巻だった。スマートでクールな先生。
ラリー先生の授業受けたいよ。呪文学、自分に履修させてください。

カーマ、今回はシンプルにそのメンタルの強さを見せつけてきてびっくりした。
しかも嘘をついてもクイニーがいると全てバレるとわかっているから、会った途端「ダンブルドアのスパイです」って名乗り出る。強い。
グリンデルバルドの側にいて、仲間に入りたまえ……の歓迎を受けて、妹の記憶を消されたにも関わらず、グリンデルバルドを振り向きもせず前に進む力がある人。ものすごく強い人。


死んだ麒麟はグリンデルバルドにかしずき、正なる麒麟はアルバスにかしずくっていう対になる構図がいいな……と思いながら見ていた。
そしていざ戦った時お互いの胸に手を当てて鼓動を確かめ合った後アルバスは立ち去り、グリンデルバルドが「その先誰がお前を愛する?孤独が待ってるぞ」と声をかけるシーンでこの2人はお互いがお互いのことを心底愛し合っていたんだなと思った。もう2人とも諦めの気持ちが強いから悲痛さは少ないのかな。それとも1人になった時にようやく悲しみを噛み締めるんだろうか。

そのアルバスの悲しみが多少なりとも伝わってくるのがラストのジェイコブの結婚式(それもジェイコブのパン屋でやる!さいこう!)を外のベンチから1人でポツンと見るシーンかなと思う。
アルバスはこの後愛する人と決別したため結ばれることは不可能で、結婚式なんて想像もできなくて、1人で生きていくしかなくて、あたたかくて幸せそうなパン屋を見ながら孤独や過去について考えながら過ごしたのかな。
ここまできたなら友達のよしみのジェイコブの結婚式に参加して欲しかったよ。1人で抱えこむよりもきっと楽しいよ。

果たして次回作はあるのか……?不安になってきた。
一応期待はしてます!
ひとまず完走!長い道のりに思えたのが、見終わってみればあっという間だった。
付き合ってくれた柳さんありがとうございました!次もしかしたらファンタビの新作よりドラマ版ハリーポッターが先にくるかもしれないね……

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