閉店間際に入店されたお客様、正しい対応とは?
こんにちは、ファッションアドバイザーのkikiです。
さて表題の
「閉店間際に入店されたお客様への対応」
これは賛否ある問題だと思っています。
飲食店であれば遅くとも閉店30分前には入店のあったお客様に「当店◯時が閉店のお時間となっております」や
席についているお客様にも「ラストオーダーのお時間です」と一言告げて時間内に退店していただくように促しています。
しかし私がかつて勤務してきた店舗はファッションビルがほとんどで、閉店ギリギリまで通路を歩いているお客様も多数いらっしゃいました。
そんな中で閉店ギリギリに入店されて、閉店後まで接客をし、従業員通用口やまだ開いている出口からお見送りをする、こんな光景をよく見てきました。
そして自分自身もほんの何年か前まで同じように率先してやっていました。1円でも売り上げにつながれば、その思いだけだったんですね。
しかし私は自分の店の働き方改革を見直すことでその場しのぎの売り上げがもたらす効果は果たしてどれくらいあるのだろうと考えるようになりました。
昔はよくこう言ったものです。
「お客様は神様である」
いくら閉店前だろうがご来店して下さったお客様には笑顔でお出迎えをし、
「ゆっくり見ていってください、ちゃんと帰りもご案内するので大丈夫ですよ」
そして閉店後までもわざわざ開けてたから何かは買ってもらわなきゃという半ば押し売りのような戦略的感情もありました。
これは他のスタッフを見ててもそうでした。
実際に滅多に何も買わないまま帰る方はいませんでした。
ただ稀にそのお買い上げ頂いた商品を後日返品に来るお客様はいました。
なぜでしょうか?
時間に囚われて欲しくない(必要なかったもの)を衝動買いしてしまったからです。
そもそも時間外にお店を開けるということは、その時点でFAにはその分の残業が課せられ人件費が伴なってきます。
さらに働くFAのストレスにも繋がりかねません。店を開けとくからには絶対に手ぶらじゃお見送り出来ないというプレッシャー自体ストレスです。
お客様もそのプレッシャーを感じ、何か買って帰らなきゃマズイかなという感情から欲しくないものを購入してしまうケースもあるかと思います。
そして厄介なのが閉店時間を知っていながらも平気でゆっくり見ていくお客様が付きやすくなるというデメリットもあります。だってこの店はギリギリにきてもゆっくり見せてくれるでしょ?
じゃあ早く閉まる店に先に行ってギリギリでここによればいいか、という『お客様は神様』だと自分自身で思ってる方達ですね。
こんなお客様、自分のお店の顧客さまになってもらいたいですか?
もちろんケースにもよります。
例外で言えば閉店前に明らかにバタバタ入店され
「不幸があったので急遽喪服を探してます」
だったり、
「仕事の残業が長引いて、どうしても明日使う予定があるんです」とか。
そんなお客様がいらっしゃったら、その状況に臨機応変に対応して寄り添うことも私たちが出来るサービスだと思います。
ただ無意味に当たり前のように、閉店後もゆっくりどうぞみたいなお店今でもあるんですよね普通に。
私は店長という立場から、現代のFAたちがどうやったらモチベーション高く、質の良いパフォーマンスを発揮し、ES(従業員満足)を感じることができるのか。
そこを考えるようになりました。それからこの閉店後もゆっくりしていってくださいと言うご案内をやめたのです。
閉店10分前あたりからのご試着の案内時は
「当店◯時で閉店になりますのでご協力お願いします」だったり
特に目的のないお客様だったらこの場合は閉店まで待ちますが
「閉店のお時間なのでまたゆっくり見にいらしてください」など角が立たないようにお伝えしています。
そこで嫌な顔をするお客様はほぼいらっしゃいません。
(完全にいないと言ってしまうと責任が取れないので)
私のお店では
「あっもうそんな時間?じゃあまた週末にくるわね」だったり
「あっ◯時までだったのね、知らなかったごめんなさいね」
などどちらかというと教えてくれてありがとうといった感情が伺えます。
逆に閉店に気付かずしばらく店内にいるお客様が途中で気付いて別行動をしていたお連れさまと合流出来なくなっていたり、恥ずかしそうに帰っていかれる様子を伺うと、もっと早くお伝えしておけばよかった、と言う気持ちになります。
こちらが親切かと思ってやっていたことは
実は逆の可能性もあるということです。
そしてこれに共感してくれたなら店頭のトップ(店長が)
勇気を持って取り組むことが必要です。
ちゃんと理由をスタッフに理解をさせ落とし込んだ上で
お客様に協力していただく、これが店長の仕事です。
下のスタッフが勝手に始められる行動ではないので。
CS(顧客満足)もES(従業員満足)も守って行くには
目先の売上だけ気にして時間外営業するよりも
互いに長く満足しあえる環境を作ることだと私は思っています。
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