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Japan Customer Success Community(JCSC) #10 参加レポート

今回のテーマはオンボーディング。B2B SaaSの永遠のテーマ!!ありがたいことに、後に資料送付あるとのこと。資料もらったら差し込むのでもう少しわかりやすくします。

<開催概要>
日程:2018/08/09 18:30 - 21:30
会場:株式会社SmartHR
URL:https://jcsc10.peatix.com/view

<登壇者>
株式会社SmartHR 執行役員・VPカスタマーサクセス:高橋 昌臣  氏

<パネルディスカッション>
HENNGE株式会社 customer success division:渋江 良彦 氏

<モデレーター>
ベルフェイス株式会社 カスタマーサクセスマーケティングチーム マネージャー 小林 泰己 氏

日本ではまだまだ情報が少なく王道が確立されていないカスタマーサクセスですが、JCSCではこう定義しているそうです。

顧客成功の為に自社の提供サービスの価値を最大にひきだせるようにする。

株式会社SmartHR髙橋様の発表内容について

今回のテーマはオンボーディング。これはBtoB SaaSには永遠のテーマ。
SmartHRさんでも昨年Customer Onboarding Specialist(COS) チームを発足させて強化を実施しているようだ。

昨年2018年夏からの施策として1〜4ヶ月をOnboardingと定め、COSによる
・事前ヒアリング
・キックオフの標準化
・ユーザーTodo
・ヘルクスコア
・クロージング&CSMへの引き継ぎ

これの標準化を強化してきたとのこと。
もちろん、これができればこれで良いことも多いのは容易に想像つくのだが、Bad Pointもそれなりにあったようで、

・工数がかかる(1人60〜70社担当)
・Onboardingが順調じゃないユーザーへのフォローが少なくなる
・新機能が出るたびにフローやフォロー内容の変更の必要性
・メンバーのキャリア(onboardばっかりやらせるわけには・・・)

さらなるPowerUPさせる為に2019年今年の夏からは

・タッチポイントを増やす:オンライン/オフラインセミナー
・機能特化、目的別のセミナー開催
・コーチング:セミナーやEラーニングの受講状況+機能の利用度から手を差し伸べる。

ただ、CSM体制についても特定のTearの体系化・パターン化に時間がかかっていたり、セールスとCSでのコミュニケーション不足が発生。
お客さんの社内事情だったりツールの切り替えによる不慣れなメンバーもいるとのことで以下のように全員CSMとして、Enterprice とSMBで分けてそれをフォローするOPSがいるという体制か。

EnterpriseCSM:担当&アソシエイツ、オンボード、定着、アップ、クロスセルを担当
SMB CSM:テックタッチ N:Nのサクセスを担当
CSM OPS:Usageデータの可視化、オペレーション整備を担当
髙橋さんご自身:0.5人月はPMMとして立ち回る(後述)。

SmartHR 髙橋さんまとめ

今後Self-Onboardingへのさらなる投資を行なっていく。
オンボーディングマネジメトへの挑戦
 ・SmartHRとしてオンボーディングは重要。
 ・リスクが図れる(Onboarding出来ないとそのままチャーンに繋がる)
 ・アップSell、クロスSellのトスアップ

メッセージ
・オンボーディングに完成はない
・いろいろやって標準化をつくるべき
・プログラム化や体系化は目的ではなく効率化のためのものであり、組織変更も手段である。
・そしてSelfオンボーディングを少しづつ定着化の実現へ。

おもしろいと思ったのが、オンボーディングプロセスをSFDCの商談として登録しているようで、以下を商談プロセスとして管理している。

プロセス1:  オンボーディングを組み立てる(何を実現させたい?)
プロセス2: 運用を決定する(どう利用したいか?
プロセス3: 展開の準備をする(社員のメールアドレスを集めるとか)
プロセス4: 従業員へ展開する
プロセス5: クロージング(ヘルススコアチェック&引継ぎ?)
プロセス6: オンボーディング完了

補足
SmartHRでは一般的なSaaS企業同様、顧客のサクセス状態を表す為に「チャーンRate」と「NRR(Net Retention Rate)」をKPIとしてるそうだが、現在のSmartHRのNRRは125%だそうだ・・・、すごい。(外資にいた時、110%前後で賞賛に値していた)新規顧客はもちろんだが、既存顧客へのアップセル、クロスセル戦略がはまってるんだろうな。

自社に取り入れたいこと

私もB2B SaaSのオンボーディングはインフォマート時代に長くやってきた。SmartHRさんレベルであればもっと余裕でオンボーディングさせているのかと思ったが、想像以上に苦労しているんだと実感。正直、取り組み自体はインフォマートでやってきたことと、あまり変わらない。
ただ、Onboardingに対する意識の高さと、全社で取り組んでいくという想いがビンビンに伝わってきた。特に「完成や正解はなく、多くをチャレンジしてPDCAを回す。そしてSelf-Onboadingを目指すべき」という部分に激しく共感。プロダクトによって全然やり方違うのも当たり前ですし。

現職においてはB2BではあるがSaaS型ではないので、Onboarding自体は無い。ただし、いかにして利用を強化してもらうのか?ここはCSMの腕の見せ所であり、追求していくべき部分。

今回の内容を聞き、さっそくOLTAでも検討していきたいのが・・・

1. タッチポイントの増強(Online、Offline含む)
 ・目的別セミナー開催
 ・動画セミナー
 ・e-learning
 →ただ実施するだけではなく、これの利用状況を把握してサポートを変化

2. Onboarding Managementへの挑戦と投資
OLTAの場合は初期Onboarding = 初期利用時の必要書類の簡略化/強化という部分が強いので、ここの取組への挑戦を検討していく。
 ・KYC強化(Know Your Customer)
 ・スマホ画像のOCR強化
 ・反社チェックの強化 などなど。

3. PMM(Product Marketing Manager)の取組み
髙橋さんが兼務しているPMM。目的はCSとDevのハブ的役割で、CSがCSの業務に集中できるように。CSと他部門間のコミュニケーション不足の解消をするとのこと。
→自分も近いことはやってきてはいるが、ここを強化。VOCが集中するのはCSであり、その根拠データをKarteやBQで取得してBIでビジュアル化させていく。これができればもっと多くを社内で発信できそうだ。(ちなみにSmartHRさんはLookerをヘルススコア管理で利用しているとのこと)

ありがとうございました。また参加させていただきます!

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