マルクス・ガブリエルの『倫理資本主義の時代』が出版された。
早川書房のハヤカワ新書の一冊としてだ。
そのハヤカワ新書の広告用のNoteに私はこういう書き込みをした。
ただ、これまでマルクス・ガブリエルはスティーブン・ピンカーの『21世紀の楽観主義だとか楽観主義だとかこっぴどく批判していた。
ピンカーとの違いはどこにあるのか?
GPT-4(Copilot)に聞いてみた。
GPT-4は賢いなあ。
「ピンカーは理性と科学による進歩を強調し、ガブリエルは倫理と経済のバランスを重視する」って端的に示してくれた。
この前の大統領選の直前にジョゼフ・スティグリッツが『プログレッシブ資本主義』という本を出版した。
アメリカは経済格差が進み、政治的な分断が進んでいた。
ジョゼフ・スティグリッツは、それを批判し、医療制度改革などオバマ政権時代にやろうとした政策を進めるべきと提唱していた。
ノーベル賞を受賞した経済学者の資本主義再興の書だった。
マルクス・ガブリエルは哲学者である。
その哲学者であるマルクス・ガブリエルが経済学の原理について考えを述べているのがこの本だ。
今回、アメリカ大統領選挙はどうなるか不透明だ。
いずれにせよアメリカの資本主義はもう目指すべきモデルではない。
マルクス・ガブリエルは資本主義世界は入れ子構造(マトリョーシカのような何重にも重なる構造)になっていると言っている。
社会主義実験の失敗は、中華人民共和国には国家の統治と経済の統治を分けて考える教訓を与え、政治的自由を奪いながら経済的自由を国民に与えようとしている。
資本主義国は一括りにはできない。しかし、社会主義実験の失敗により、パラレルワールドとしての社会主義モデルはなくなった。それはユートピアではなくディストピアになることがわかった。
失敗がそれを補うように新たに包む世界ができる。
そして次の時代の失敗がまたそれらを包み込む。
マルクス・ガブリエルの思想は、企業や社会を見直す上でとても貴重なように思う。