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阪大首席/大手消費財メーカーの新規事業責任者が、斜陽産業で起業する話

初めまして。渡邊尋思 と申します。
6月末で、新卒から丸4年勤めた1社目の大手消費財メーカーを退職しました。
現在は、フリーランスとしてフードテックスタートアップの創業準備中です。
自分が起業する業界が、正気の沙汰ではないとよく言われるので、一度自分の考えを文字に起こそうと思い、noteを執筆するに至りました。
あまり文章を書くことが得意ではないので、拙い文章かと思いますが、もしご興味がある方がいらっしゃれば読んでいただけると嬉しいです。
自分の人生のストーリーと絡んでくるので、自己紹介から丁寧に始めます。


自己紹介

幼少期

 改めまして、Jinshiと申します。1995年12月生まれ、京都府出身の28歳です。
実家は、600年続くお寺に生まれ、父は住職をしながら1日1組限定で、お料理を提供する創作精進料理のお店を営んでいました。
私は日光にも当たれない時期があったほどにアレルギーが酷く、色んなものが食べられなかったそうです。
アレルゲンが少ない精進料理は私のような子どもには離乳食として最適だったようで、幼少期の好きな食べ物は「冬瓜の煮付け」・・・渋い、とても渋いです。

幼少期

学生時代

 幼稚園の年長から、従兄弟の影響でサッカーを始めました。
小学生の頃は、京都府下のいくつかのカテゴリで選抜のセレクションに合格し、サッカー漬けの日々を送っていた記憶があります。
小学校の6限の授業は、選抜の練習のために移動しないといけないことも多く、授業を抜けて練習に向かっていました。
この頃に染みついた一番の学びは、人と同じでは勝ち残っていけない、ユニークかつ自分が楽しいと思える選択肢を選ぶことが重要。
 
 そしてなんやかんや勉強も得意だったので、私立の中高一貫の中学校に進学したのですが、最終的に両足の疲労骨折によりドクターストップでサッカーを辞めざるを得ない状況になりました。当時キャプテンを務めていたので、よくわからない気持ちになり毎日泣いていました。同時に親の離婚も重なったことで、母親を助けないといけない気持ちがかなり強くなり、全額学費免除の資格を試験で獲得し、勉強にリソースを集中しました。
その結果、阪大理学部化学科に2次試験最高点かつ首席合格を果たしました。
※赤本に自分の点数が載っているとウキウキして買ったら、翌年から最高点が載らなくなっていて、無駄に1冊使わない赤本が家に残りました。虚しい。

就職〜退職まで

問題児だった(?)新卒時代

 阪大理学部化学科から、そのまま大学院を受験し、阪大の理学研究科に進学。
”変幻自在のエンターテイナー”というふたつ名で、ユニバのクルーバイト/esportsの全国大会準優勝をしてみたり、2回生の頃から早期に研究ができるプログラムで優勝したりと、エンタメから真面目な研究領域まで人間としての幅広さと一発ギャグ(おもろくはない)を武器に面接は無双しました。結果的に、大手消費財メーカーに基礎研究者として入社することになりました。

 入社した当時はコロナがやってきた2020年。初の緊急事態宣言で会社の寮から全員が、自室でZoomで研修を受けるという状況。
色んな大人たちから「僕たちの頃は、工場研修で〜、営業研修で〜」と本来であればできたであろう研修の話をされる始末。無性にフラストレーションが溜まった私は、忘れもしない入社後3週間目の、2020年4月21日、人事にメールを送り、自分たちでコロナ禍で新入社員だからこそできる企画を立案してローンチしたいと伝えました。結果的に同期でチームを組み、6月に企画をリリース。
最終的には、その年の秋頃、その会社で一番大きいグローバルブランド(ポ◯キー)の毎年11/11にある大きな企画に昇華され、自分も基礎研究の社員でしたが、アイデアの発案者としてチームに加わり企画を進行。
うまくいかなかったこともたくさんありましたが、自分の中でとても学びがある経験でした。社会人1年目の一番の学びは、自分が頭の中で考えた通りに人の行動変容を起こすことはとても難しい。簡単に共感を生んで拡散をすることはできない。
そこからどんどん人の行動変容を促すような、企画の仕事が面白いと思うようになり、その会社の中で1番上流でブランドマネジメントをしながら会社の全てのリソースを動かすブレイン🧠の役割であったマーケティング部に異動を志望するようになりました。

ヘッドハンティングによる異例の高速異動

 3年同じ部署にいないといけないルールだったので、それまでにマーケティングや経営、事業開発を経験をしようと思い、下記のことに取り組みました。
①経産省/JETRO 始動Next Innovator 2021 国内選抜100名に選出
②GLOBIS経営大学院(当時単科生で通っており、2022年入学/2024年卒業)
そして上記のことに取り組んでいるうちに、かくかくしかで新卒配属後1年3ヶ月でヘッドハンティングにより、マーケティング部に移動になりました。
ルール無視の異例のスピードでの異動で、この異動がなければ今の自分はないと思うので、引っ張ってくれた社長〜部長周りにはとても感謝しています。
最終的には新規事業責任者を担当させていただき、若手ながらローンチ後停滞していた新規事業の成長に大きく寄与することができたことは自分の自信になっています。(具体的な成果の言及は避けます…!)

天職を見つける

 マーケティング部での仕事も学びは多かったのですが、経産省の始動2021で知り合った起業家という属性の方々との出会いが自分の人生を変えました。
自らのWillを元に、自分だけの事業を創っている方々がそこにはたくさんいて、
人同じことをするのがとても嫌だった自分は、彼ら彼女らの生き方にとても惹かれていきました。2021年から3年間、計5つの事業を考案して調査→コンセプトメイク→コンセプト/プロダクト調査を、会社や学業と並行して進めていました。
この経験を通して、事業開発は自分が時間を忘れてやりたいと思える天職だとわかりました。時には胃に穴が開きかけることも何度かあったのですが、なんとか生きています笑 また5つの事業はそれぞれ何を考えていたのか〜などはまたの機会に書ければと思います。

始動同期合宿@熱海

創業の話

創業

 ようやく本題ですね・・・いつも前置きが長い!と注意される性格が出ていますね。読み物なので勘弁してください笑
3年間、個人で進めていた4つ目の事業/5つ目の事業で、ようやく社会的な評価つまり金銭的援助が頂けるようになりました。
事業検証の準備や実施にしっかりと時間を使わないといけないことや、元いた会社とのアレコレも重なり2024年の6月末で退職することになりました。
(ここは書けないことが色々ありましたが・・・)

創業予定の業界の話

 私が創業予定の業界は、色んな切り口で切れるのですが、あえて一つ選択すると
湯葉業界です・・・!(市場のオープンデータは全くありません笑)
・・・湯葉???なんで???
色んな方に「正気じゃない、気が狂っている」と言われることもあるのですが、
正真正銘、湯葉の業界の課題に向き合っています。
湯葉を毎日食べている!という方はほとんどいらっしゃらないと思うのですが、この業界はほとんど工業化されておらず、食べられる地域も限定的、職人の担い手不足により先細っている斜陽産業です。この業界の課題と自分がこの業界に見出している事業機会の詳細については、また別途まとめようと思います。

立ち上げる事業/ブランドの話

 湯葉業界も一足飛びでたどり着いたわけではないので背景を説明します。
私が、現在立ち上げを予定しているブランドは、「精進料理のファストフード」と言うコンセプトで、生湯葉を使ったファストフードブランド"yuppa"です。

【ブランドロゴ】yuppa 


【プロダクト】yuppa
【プロダクト】yuppa 断面

"yuppa"は創作精進料理×ファストフードで、おいしさ/栄養/食の楽しみを妥協せず心も体も健康になれる、京生湯葉と旬の食材を使ったファストフードブランドです。
yuppa official Instagram: @yuppa_official
https://www.instagram.com/yuppa_official?igsh=dWE1bzR1OGxlejNk&utm_source=qr

立ち上げの原点としては、私は消費財メーカーで、健康食品/菓子/アイスのマーケティングをやっていたのですが、その時に「"健康"って真面目すぎる!!!」とよくチームメンバーと会話していました。その観点で、完全メシはすごい。
カテゴリとして真面目すぎるが故に、食の楽しみが失われてしまうことが多く、
お客様も継続性にとても難点がありました。

そこでたどり着いたのが、動物性の食材が使えないが故の創意工夫がたくさん盛り込まれている、健康で美味しくて楽しい自分の父親が作っていた創作精進料理でした。※一番スゴいのは、麺でイガグリを作って、その中にいちじくを入れた創作料理がありました。

ただ、精進料理は精神的にも、物理的にも遠い文化であると思っています。
 精神的距離:なんかよくわからない/味薄そう/坊さんの食べ物 など
 物理的距離:お寺行かないと食べれない/葬式に時に食べるのか? など
一方で、精進料理は和食の原点であったり、勿体無いと感じる精神性の原点であったりします。つまり、精進料理は、自分たちのルーツでありながら遠くなってしまった文化と言えると考えています。その文化の価値を「遊び心ある創意工夫」「健康」「サステナビリティ」の観点で、改めて現代の文脈で価値を捉え直し、よりモダンでポップで、より身近に感じていただけるようにファストフードと組み合わせたコンセプトのブランドです。

そして、そのキー素材となるのが、精進料理の主要なタンパク源でありながら、精進料理に関わらず好きな方がいらっしゃる生湯葉という素材でした。こうして生湯葉との出会いがあり、湯葉の業界に足を突っ込んでいくことになります。

次回は、自分が足を突っ込んでいる湯葉の業界が抱えている課題について、noteを書いてみようと思います。もしよければ、次回もまたお読み頂けるとありがたいです。

そして、8月末〜大阪でPOP UP STOREを開催していきますので、ぜひ一度yuppaをお召し上がりいただけると嬉しいです!よろしくお願いいたします。

〈第一弾 POP UP〉
日時:8/26(月)〜9/6(金)の平日10日間
時間:11時〜13時30分
場所:日本生命淀屋橋ビル1F/ニッセイ淀屋橋ビルイースト1F
ここから事前予約可能:https://shop.machiapps.com/Minmachi_UI/ServiceDetail?ServiceEventId=E000001604&ServiceId=S000000422


↓↓下記のInstagramで情報を発信しております。

yuppa official Instagram: @yuppa_official
 



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