ASDあるある⑩
パート10
・才能があってビッグになれると勘違いされる
起業して活躍されている発達障害者をネット記事や動画で目にすることが増えたこともあり、その姿を見て「発達障害者って天才なんだ」と思う方も少なくないと思います。
ただし、成功している方々は、発達障害を持っているにしても、健常者の方と同様、自分の中で目標をしっかり持っていて周囲の人たちの興味関心を得て引き付け、結果、巻き込むことのできた人たちに限られています。
身だしなみもきちんとできて容姿も良かったりします。
確かに、勉強ができたり特定の分野にものすごく探求する発達障害者の人たちはたくさんいると思いますが、内容が限定的過ぎて、それがビジネスの需要となることはごく稀であることが現実です。
そして、発達障害はコミュニケーション能力の障害がそもそもの症状であるので、ビジネスをしていくにあたっての最大の難関が「信用作り」や「人脈作り」であります。
特に、ASDの人は自分に正直すぎて、悪気がなくても言葉や態度で相手を敵に回しやすかったりしますし、身だしなみにも頑なに無頓着で手の回らない人も多いので、そもそも普通の仕事を探すことに苦労している人が圧倒的に多いのです。
・ソファーでくつろげない
ASDの人は体幹が弱く、立っていたり椅子に座っている時も体勢が崩れやすいので、姿勢を保つために変なところに力が入りがちです。
ソファーやベッドでくつろぐ時も、力を抜くことに不安を覚えて、姿勢を保とうと力が入ってしまい、体をうまくあずけられません。
高速バスや新幹線でシートを倒すと、後方が不安で、腹筋を使って背中と頭が浮いてしまうこともあると思います。
私もシートを倒さずに、直角にしたまま体を固定してしまうことが多いです。
・人間の子どもは苦手だけど動物や虫は好き
私は幼少期から自分より幼い子どもが苦手だったのですが、当時はなぜ苦手なのかがわからずに、ただ自分の器が狭いだけだと思っていました。
ここで、なぜ子どもが苦手なのかをよく考えてみたら、「子どもの突拍子もなく騒ぐ姿にさらされるとパニックになる」「感覚過敏により金切り声や大声を聞くと動悸や恐怖感が出てくる」「子どもが中途半端に覚えて喋る言葉に敏感になってしまう(言葉をそのまま真に受けるため)」「全ての人間に対して平等に自立を求めてしまっていてそれを譲れない」など、それなりに理由があったのです。
一方で、動物や虫は人間ではないから自立を求める対象ではなく、保護して愛情を注ぐ対象という認識があるのか、動物の愛くるしい仕草は好きだし、昆虫や爬虫類の珍しいフォルムも魅力的に感じたりします。