【応援したいスポーツ】Bリーグの現状と将来に向けて【バスケ/スポーツ】
今日は、以前アップした記事の続報と気になった点について書こうと思います。
内容としては、日本のエンタメについて書いた以下の記事
の中の、Bリーグ(プロバスケ)についてが中心です。
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最近、Bリーグ関連のニュースが多く目につきます。
「良いニュース(現状)」
1.過去最高の営業収入
B1とB2(38クラブ)を合わせた2023-24シーズンの営業収入は、約552億円(昨年度415億円)と昨年から33%増。
入場者数が昨年比約40%増と過去最多となった
「営業収入・入場者数ともに30%以上の増加!」というように、かなり良いニュースです。
プロスポーツは「収入」「入場者数」の増加は、至上命題ともいえるとても重要な指標ですので、素直に喜ぶべきことです。
しかし、少々気になるニュースが増えてきました。
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「気になるニュース(現状)」
1.B1リーグは、今年の入場者数(現時点)は昨季4617人から微増の4631人。B2リーグ、今年の入場者数(現時点)は昨季2304人から2522人に増加。
Bリーグの開幕節の入場者数は、昨年対比で約120%増加
というニュースもありましたので、そこからすると、入場者数に関しては少々伸びが鈍化している感じです。
ここ数年、Bリーグの入場者数は急激な伸びを見せてきましたので、踊り場と言えるかもしれません。
人気を表す指標としては、当然、入場者数が全てではありません。
しかし、入場者数が頭打ちになると、成長のスピードが鈍化する可能性が高まります。
五輪ブーストが終了した今、各チーム・Bリーグ全体での施策が必要です。
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2.B1所属「三遠ネオフェニックス」のアリーナ契約解除&浜松市に移転か?
3.秋田の新県立体育館の入札について(254億円時)、事業者グループが全員辞退&事業費総額を364億円に増額する予定(202411月21日時点)
正直なところ、この二つはかなりビックリしたニュースです。
愛知県豊橋市では市長選挙が行われ、アリーナ建設に反対していた新市長が誕生し、その流れでアリーナ契約の解除をする模様になっています。
しかし、そのやりとりを見ていた静岡県浜松市の市長が「浜松アリーナ(既設・8000人規模)の大規模改修も検討しているから、うちに移転したら?」という話しも進んでいるというニュースも見ました。
浜松市は政令指定都市でもありますし、豊橋市から車で約一時間程度の近距離・サッカーなどプロ球団のホームタウンがないので、今回の件に関しては、棚から牡丹餅かもしれません。
しかし、もし「ネオフェニックスが浜松に移転」ということになった場合には、「ホームタウンの移転だけで済んで良かったね」という話で終わるものでは無いです。
もっと深い問題があります。
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二つの市を比較しますと、
豊橋市人口・約37万人。
浜松市人口・約79万人。
と、人口に約二倍の差があります。
政令指定都市の浜松市は大都市ですが、豊橋市も大きめの地方中核都市レベルです。
そんな豊橋市がアリーナ建設を撤回するということは、つまり、人口三十万人規模の都市ではBプレミアチームを賄いきれないという前例を作ってしまうことになってしまうということです。
もちろん、各自治体の財政状況や市民のバスケへの熱気というものも関わってきますが、これからBプレミアを目指すチームにとっては悪しき前例になってしまいます。
プロバスケットボールは、一チームの保有選手・スタッフの人数などから、ある程度小規模の自治体でもプロチームが運営出来るというところが強みの一つなのですが、それが無くなってしまいます。
大都市にのみプレミアのチームが存在する、ということになってしまっては、日本全国への地域密着という点の広がりが弱まってしまうと懸念されます。
※秋田の件は、まだ、議会などの承認が得られていないので何とも言えないのですが、もしもアリーナ建設が頓挫した場合には、豊橋市と同じ印象を与えてしまいます。
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2.3.で分かることは、Bリーグの熱狂(Bリーグバブル)が収まりつつある、ということです。
プロリーグとして先行するJリーグの歴史を見て分かるように、バブルなんていうのは長く続くわけがありませんし、一度バブルが終了してから自力をつけることが重要であり、バブル自体が悪いわけではありません。
しかし、バブルの終息方法は重要です。
将来につながる終わらせ方をする必要があります。
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そして、今記事で記載してきたことにもつながりますが、Bリーグの不安点は、
Bリーグ本部の能力が未知数(特に、逆風が吹いた時の対処能力)
なところです。
現在、Bリーグプレミアに加入予定なのは全国で22チームあり、北海道から九州まで、中々良いバランスで散らばっています。
ですので、プレミアが開幕されないとかプレミアは前途多難だなんてことは全くないと言えます。
しかし、そこから先を見ると、一抹の不安もあります。
それは
Bリーグプレミアを目指すチームが少ない
ということです。
そして、その一因になっているのが、
ホームアリーナの条件が厳しい
ということです。
プレミアがスタートした後は、プレミアの下(下部組織)として、ワンとネクストがあるという形で運営していくことになりますが、ワンを目指しているチームが少なく、かなりいびつな形になる予測です。
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恐らく、数年後には加入条件を緩和する流れになるとは思うのですが、本拠地の件もあり、全国各地でBリーグチームを作るという流れは、今のところ無いように感じます。
恐らく、現在上位のチームに配慮してのことでしょうが、プレミアに所属するための条件が、経営状況であり順位ではない、という状況は近い将来に問題になることは目に見えています。
正直なところ、今までの施策は「Bリーグが好調だった」からこそ成り立っていたものであり、本当の力量はこのように困難が出てきたときに発揮されます。
プレミアの価値を上げながら、下部組織の充実も平行して行う、というかなり難しい舵取りが必要になります。
Bリーグ本部には、硬軟織り交ぜた施策をお願いしたいところです。
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※上記記事内容に活用しました、Bリーグの今期の観客数などについては、「Koseiさん」の情報をお借りしました。
ありがとうございました。
上記noteでは「Bリーグだけでなく、NBA等のスポーツ・そして他にも魅力的な記事・コンテンツ」を投稿されていますので、ぜひこちらもご覧頂ければと思います。
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そして、上記した「Bリーグ本部の能力が未知数」ということにつながる問題が、
4.八村塁選手の日本バスケ協会・バスケ日本代表への意見
です。
私だけでなく、多くの皆さんがこのことについて驚いたのではないでしょうか。
八村選手と言えば、日本バスケの発展の象徴ともいえるほど能力が高いだけでなく、NBAで所属しているチームは、あのロサンゼルス・レイカーズという超名門チームであり、アメリカ人に一番知名度のある日本人と言っても過言ではないでしょう。
しかも、八村選手がかなり強めの意思表示をしたというところがかなりの驚きでした。
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このニュースを追うごとに私が感じたことが、
日本プロバスケ界には「選手会」のようなものは無いのだろうか?
ということでした。
もちろん、選手会があることが全て良いという訳ではありませんが、今回の八村選手のように情報を発信してしまうと、例え私利私欲の無い・事実のことであっても「選手個人の意見」とみられてしまいます。
今回の件が事実なのであれば、八村選手だけでなく多くのプロバスケ選手が感じているのは間違いないのですから、
「プロバスケ選手会が日本バスケ協会の運営方針に意見する」
という形をとれば、ここまでの騒動にはならなかったと思います。
強いリーダーシップのある選手会の形成、がこれからのBリーグの発展には必要だと思います。
そして、Bリーグ本部は、選手と協会の間に立ち今回の騒動を上手くまとめて欲しいです。
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上記のように、バスケ界も将来の発展に障がいになるかもしれない出来事が、少しずつ出てきました。
つまりここからが、ブースターを含め、各チームの総合力・バスケの底力を見せるときになってきたとも言えます。
日本はもともとバスケットボール人気が高いですし、代表のレベルはこれからも上がるでしょうし、女子バスケという手札もありますので、現状それほど悲観することはありません。
ですので、バスケットボールに関わっている方たちが少しずつ協力することで、これからも発展して欲しいと思います。
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