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粗探しより宝探し。自社における宝は何か。人事が採用活動で大切にしたいこと

総務省の調べによると、2019年の月次平均の転職者数が前年比7%増の351万人と、統計上で比較可能な02年以降で最高に。2011年から連続で増加傾向だ。転職市場は売り手市場と言われ、テレビやネット、交通広告などを中心に様々な場所で、人材紹介業を展開する各社広告を目にする機会も増えた。

ただ直近では、新型コロナウイルス問題もあり、インバウンドにひもづく観光・宿泊業や百貨店などの大手小売業、飲食業等、多くの会社が影響を受け始めており、オリンピック頃と言われていた景気後退が少し前倒しでくる形となっている。

また、大勢の人があつまる大手主催の就職&転職活動イベントなども軒並み中止となり、3月1日から始まると言われていた2021年卒業予定の大学生・大学院生に対する企業説明会も多くの企業でその対応を迫られている。(すでに多くの会社でオンラインによる説明会の開催や選考がアナウンスされている)

つまり、従来すでに顕在化していた入社3年未満での若手人材の転職活動に加えて、景気後退のあおりを受けて資金繰りが厳しくなるベンチャー&スタートアップや中小企業からの人材流出、大手企業の早期退職のアナウンスによる人材流出等、今まで以上に就職&転職市場に人材があふれていくことになるだろう。

こういった時、私たちHRを中心とした採用に関わる社員は、ついネガティブチェックや手法論に主眼を置きがちになっていないだろうか(※わたし自身は陥ったことがあります)。企業は、市場に多くあふれる人材の中から自社の掲げるミッションやビジョンに共感し、一緒に走ってくれる魅力的な仲間を探していく。

その際、選考の中でつい求職者側に多くの理想を求めてしまってたり、ネガティブなポイントに目がいってしまったり、人材を見極める為に多くの手法論を試し、結果として本来の採用で成し遂げたかった企業と求職者にとっての理想の状態から逸れてしまう。

私たち企業人事は、入社後の活躍(理想の状態)をイメージし、どのような強みをその人に発揮してもらえるのか、その人の持つ強み(スキルや経験はもちろん、キャラクター的な特性や志向性も含め)は何かを明らかにしていく必要がある。

採用活動は粗探しではなく、宝探し。

自社にとって大切にしたい宝は何か(求職者が大切にしたい宝は何か)。こんな時だからこそ、本来目指すGOALを大切にしたいと一企業人事として思います(どういう風に実現していくんだという話はまた別の機会に)。



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