進む企業の若手抜擢。進む学生の起業。その次の機会を考える

過去の #日経COMEMO で、経営と現場を繋ぐ。高まる越境するミドルの価値。という記事を書きました。その際、

ミドルというのは年齢のことではなく、企業の経営と現場を対話によって繋ぎ、経営と共に、向かうべき方向性の中で、現場の最前線にいる個人の主体を発揮してもらう支援をし、企業と個人の成長に繋げていく

と書いたのですが、越境するミドルを生み出し、支援する取り組みはますます増えていくように思います。

上記記事はタイトルこそ強めですが、商社の丸紅は社員が自身で「ミッション」を設定し、実力で評価する風土の浸透を目指し、社内で新規事業のアイデアを応募できるコンテストをつくったり、上司と話し合い基本給(報酬)を決めるなど評価基準を明確にしたようです。

丸紅の採用サイトをみてもここ数年、様々な仕掛けをおこなっており、「アカデミア」「メンター」「サロン」「ビジコン」「15%ルール」など、学ぶ機会をつくりながら、創発し、自発する仕掛けが社内に施されています。

同じように三菱商事でも、20代や30代に子会社社長などの機会をつくり、若手登用を促す役割等級を導入。

記事内でも言及されていますが、出向に対する見方も従来と大きく変わり、若手への積極的な機会提供が増えているようです。

商社の事業構造は商品のトレードから事業投資に一段とシフトしている。出資先が増えたことで、三菱商事では社員の3分の1が国内外のグループ会社や出資先に出向している。特に海外への出向者は20年間で2倍に増えた。

このような取組は商社に限った話ではありません。年功序列、社員に機会を待ってもらうのでなく、早い段階から成長機会に若手をアサイン、抜擢できるよう、様々な企業が働きがいづくりに試行錯誤しています。

その一方、社会人になる前の学生(大学)側の動きも活発化。

上記記事によると、2020年の1年間で過去最多の200社が新設、累計2900社を超えたとのこと(経済産業省の2020年度調査)。

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大学発のスタートアップは年々増加しており、地方発もちらほら。徳島大など、地銀の支援を受けた起業の事例や

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大学が学生の起業を支援する取り組みも増えてきています。

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大学という学びの場に、起業という実践の場が自然な選択肢として出てくる流れ(重なる流れ)は(とても素敵だと思っており)、学生にとって起業・就職・学びの継続等、個人の取り得る選択肢、チャレンジの機会を増やし、結果として個人の成長・国の成長に繋がります。

日本の最高学府でもある東大ではもう一歩踏み込み、エネルギーや環境、素材、化学など科学的な知見を用いて社会課題の解決をねらうディープ系スタートアップをどう増やすかに試行錯誤しており、起業家精神を覚醒させる人や技術との出会い、世界が抱える課題に向き合う学びの機会を大学としても様々な形で用意しています。

次の会社づくりの一翼を担う者として、自社の社員はもちろん、これから自社と接点を持ってくれるであろう学生に、どのように次世代の機会をつくり、支援をつくれるのか。そんなことを考え、具体のアクションに書き出す10月の最終日。自分なりに見えるアウトプットと成果で示していければと思います。

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