豊受大御神を祀る外宮:内宮と並び称される神宮の格式
皆さんこんにちは。
今回ご紹介するのは伊勢の神宮「外宮」さんです。
1. 伊勢外宮の歴史と由緒:豊受大神宮の成り立ちと役割
豊受大神宮(外宮)は、伊勢市の高倉山の麓に鎮座し、天照大御神の御饌都神である豊受大御神をお祀りする正宮を中心に、別宮や末社を含む多くの宮社から構成されています。その歴史は約1500年前、雄略天皇の時代にさかのぼります。『止由気宮儀式帳』や『豊受皇太神御鎮座本紀』によれば、天照大御神が雄略天皇の夢に現れ、「一所のみ坐せば甚苦し」と告げ、丹波国の比治の真名井に鎮座する豊受大御神をお迎えするよう示されました。これを受け、天皇は丹波国から豊受大御神を伊勢の山田原にお遷しし、豊受大神宮を創建しました。この神宮の設立により、天照大御神の御神慮に応える形で、内宮の神事を補完し、神々の食事を司る大切な役割が確立されたのです。
外宮では「日別朝夕大御饌祭」と呼ばれる祭祀が毎日行われ、朝夕二度、天照大御神をはじめとする神々に新鮮な食事を供えています。この祭りは内宮創建から約500年後に始まり、神々の生活を支えるための象徴的な行事として今日まで続いています。この祭祀の背後には、当時の日本が産業や文化の発展を遂げつつあったことが関連しており、天照大御神が示した「正しい豊かな営み」の大切さを反映しています。
2. 豊受大御神を祀る外宮:内宮と並び称される格式高い神宮
豊受大神宮は、内宮(皇大神宮)とともに「二所大神宮」と称され、神宮全体の重要な位置を占めています。豊受大御神は、天照大御神の御饌都神として、内宮で祀られる天照大御神の生活を支える役割を担うと同時に、衣食住や産業全般の守護神として広く人々の信仰を集めてきました。そのため、外宮は内宮とともに神宮の中心として、長い歴史の中で変わることのない崇敬を受け続けています。
豊受大神宮は、殿舎の規模や祭祀の形式など、ほとんどの点で内宮と同様の構造を持っていますが、両者は対等ではなく、内宮が神宮の最高位に位置することが伝統的に定められています。しかしながら、祭祀の際には「外宮先祭」と呼ばれるならわしがあり、まず外宮で儀式が執り行われ、その後に内宮で続けられる形がとられます。この伝統には、天照大御神の御饌都神として豊受大御神を重んじる意味が込められています。
参拝も祭祀と同じく「外宮から内宮へ」という順序が推奨されており、この流れは伊勢参りの作法として広く知られています。この外宮先祭の制度や参拝順序は、豊受大御神と天照大御神の関係性や神宮の役割分担を象徴しており、内宮と外宮が一体となって神宮を支えていることを示しています。
3. 外宮に宿る神々:正宮と別宮の詳しいご紹介
外宮は、豊受大御神をお祀りする正宮を中心に、3つの別宮(多賀宮、土宮、風宮)を擁しています。正宮は豊受大神宮の本殿であり、衣食住や産業の守護神として豊受大御神を崇敬する場です。その規模と格式は極めて高く、御垣内の厳粛な空間において丁重な祭祀が行われています。
多賀宮は、外宮の第一別宮として特に重要視され、豊受大御神の荒御魂をお祀りしています。荒御魂は、和御魂に対する概念で、神の力が強く顕著に現れる側面を意味します。この別宮は、正宮に次ぐ規模と格式を持ち、その殿舎の造りも他の別宮より大きくなっています。多賀宮の創建は外宮と同時期とされ、その重要性は式年遷宮が正宮と同年に行われる点からも伺えます。
土宮は、土地の神である大土乃御祖神をお祀りする別宮で、外宮の鎮座地である山田原を守護する神として崇敬されています。外宮の創建後には宮域の地主神としての役割を担い、平安時代末期には別宮へと昇格しました。この別宮は外宮内で唯一正面が東向きに建てられており、その背景には古来の信仰や地勢的な理由があると考えられています。
風宮は、風雨を司る級長津彦命と級長戸辺命をお祀りする別宮です。農作物に大きな影響を与える風雨の神として、風宮は内宮別宮の風日祈宮とともに崇敬されてきました。その信仰は蒙古襲来の際、神風が吹き荒れ国難を救った出来事によりさらに高まり、以後、国の平安を祈る神社としても信仰の対象となっています。
外宮全体は、正宮を中心にこれらの別宮が一体となり、豊受大御神の広大な御神徳を象徴する神聖な場となっています。それぞれの宮に祀られる神々が果たす役割は異なりますが、それが一体となり伊勢神宮全体の調和と信仰を支えています。
それでは参拝記録です。
豊受大御神を祀る外宮:内宮と並び称される神宮の格式
外宮さんは伊勢市駅から真っ直ぐ歩いた所にあります。
外宮さんは「左側通行」とされています。
内宮さんは「右側通行」ですね。
大きな木々。
御正殿は撮影禁止。
お隣には式年遷宮でお立て替えの際に使われる土地。
色鮮やかな森の中にいるよう。
石段をあがると。。。
多賀宮さん。
荒御魂が祀られています。
玉砂利の音がよき。
苔がすてき。
石段をそこそこ。
じっくりのぼるからこそ良い。
風宮さん。
造りがすばらしいですよね。
躍動感のある森。
御神馬さんにはお会いできず。
この参道が凄く良かった。
度会国御神社さん。
もの凄く根をはる御神木。
美しい佇まい。
大津神社さん。
どこにいても絵になる。
神々しくありがたいですね。
勾玉池奉納舞台。
手水舎。
ほんと「ずっと居たい」と思わせるお社。
今回は「御垣内参拝」もさせて頂きました。
御垣内の中にはいると空気感が、また変わります。
ちなみに沢山の人から「あの人は何故中には入れるの?」
「何者なんだ?」
と言った目で見られます。
参拝後に後ろから追いかけてきて
「どのようにすれば中には入れますか?」
と質問も受けました。
事前の準備が必要になるので、知らずに行くと「御垣内参拝」出来ずにがっかりするかも知れません。
なので1分で分かる「御垣内参拝のやり方」もYouTubeショート動画で掲載しております。
良かったら参考にしてみてください。
最後に早朝参拝の後に伺った「あそらの茶屋」さん。
朝だけ食べられる「御饌みけの朝かゆ」を頂きました。
もの凄い大きな箱に入って蓋を開けてくれます。
優しいお味。
下はお土産が買えます。
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