やさいの端境期:いつもよりも店にならぶ作物がずいぶん高いと感じるとき
はじめに
店に出向くと例年以上にやさいの値段を高く感じる。たしかに今ごろははたけでは野菜のたねまきや育苗の時期。それをわすれたわけではない。みずからやさいづくりに関わると、春と秋の2回どうしてもはたけであまり収穫物がない端境期があると知れる。たいていたねまきか苗づくりにいそしむ頃。それにしてもことしはいずれもが高い。
きょうはそんな話。
暑さつづきで
どうも秋のやさいが思ったようにできないのは値段をみればあきらか。ここ数年この端境期のやさいが高値を示すのは、季節の変わり目を知らせてくれる意味ではごく自然なことだけど。それにしてもおどろく。
ピーマンのひと袋がふだんならば100~130円ほど。数日前は398円!もちろんピーマンもつくって販売した経験をもつが、この時期の農家のみなさんや遠くから運んでこられる運送業の方々のご苦労が目に浮かぶ。たしかにはたけではこのころはとりつくしてしまう時期だった。店にも秋というより夏のやさいがなごりのようにならんでいる。
秋に切り替わる
店のやさいたちももうしばらくすると冬のやさいにかわっていく…はず。それがどうしたことかこの記事を記している10月はじめにはもうそろそろ値段がおちついてくるはずの青菜類(種まきからそんなに日数をおかず収穫)があいかわらず高い。ということは暑さで育苗がうまくいかないのかも。冬に向けてやさいは高値で推移しそう。
極早生みかんなどまだ青々していてよさそうなのに、すでに店に山盛りのみかんはいつもより黄色く色づいてみえる。品種が改良されていることも寄与しているだろうが、熟すタイミングがすこしはやいような気が。それに対して長イモやごぼうなどの値段はおちついてみえる。土のなかでの生育は地上にくらべ地温が安定しているのだろうか。
台風の進路が
秋を感じさせてくれるはずのきのこ。最近は室内で栽培されるものが圧倒していることもあり、そんなに旬のように感じない。もうすこし気温が下がらないと露地のものは出てこないのかも。雨が降るたびに気温がさがっていき、そろそろかなと雨上がりにしいたけのホダ木のようすをなんども見に行ったもの。
どうも体感では9月なかばぐらいの感覚。あいかわらずTシャツ1枚ですごしている。つぎの季節の到来があきらかに昼間をみるかぎりは遅れている感じ。ところがここ数年は日を重ねると秋の風情はどこへやらで、寒さがさきに訪れてしまう。
秋は来るのか
そんなふうに秋の到来をはっきり感じないうちに冬のきざしが来てしまう。いまひとつ街なかではいまひとつ秋という季節がはっきりしない。
いちばんすきな季節のはずなのに、それをじゅうぶんに満喫できないとは。これから先、秋を満喫できるようなふうにもどることはあるのだろうか。ひとむかしまえの秋らしさを味わってみたい。
それとこのところ台風は真夏のような進路をとるものがめだつ。いつもならば早々に太平洋のほうへ抜けていき、本土への影響をさけられるようになっていくはずが。どういうわけかいまだに上陸や接近を心配せねばならない。わたしの家族はいまだに腰をうかせて避難の準備の構えでいる。
おわりに
文字どおりの「季節感」ということばがしっくり来ない。これも四季のあるわがクニならではの実感のこもったことばのはずなのに。くりかえしになるがもどれるものならばもどってほしい。
これでもなお楽観的に構えている自分がすくなからずいる。積極的に対策しないとならない時期が迫っているのに…。はたしてもとへもどることはできるだろうか。それはいつのことだろう。
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