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食べたいちごの種を蒔いて2年越しでようやくみのった果実を食べることができた


はじめに

 年が押し詰まってきて、突如としていちごのパックが店にならびはじめる。先日まで柿オンリーだったその商品台はいちごに変わった。それにしても高価。家で露地で育てていた頃はまだ花のつぼみさえなかった。

師走にどういうわけかいちごをいただき、その種を蒔いたのがはじまりだった。2年越しの栽培ではたして食べられたか。

きょうはそんな話。

師走のこの時期

 店にはいってすぐの商品台にいちごのパックがならんでいる。国内産ならば加温栽培だろう。この時期、ケーキづくりのタイミングにぴったり。それにしてもいちごだけで1000円かかるケーキになる。表面に数個だけのトッピングとはいきにくいし…。市販のホールケーキはいったいいくらになるのだろうか。

いちごの代替としてチョコレートケーキがあたまに浮かんできた。これとてカカオは産地の不作で高騰。いずれにしてもケーキの素材はそれなりにかかる。ケーキ屋さんはきっと悩ましいことだろう。

いちごをいただくと 

 ケーキ用と思うが、この時期に突如としていちごが店にならぶ。需要におうじて生産されるわけだが、いずれの果実をじ~とみつめるともはや芸術品。栽培農家のご苦労が忍ばれる。

この時期はあきらかにいちごの旬ではない。なにも文句をいうわけではないが、春から初夏にかけてならばわたしでも露地で栽培できるし、育てやすく味もいい。せっかくなので経験から記したい。数年前までおいしかった実のひとつとり、表面の種子を赤玉土の細粒の鉢に蒔いた。もちろん自家消費用。

種まき~株わけ

 ちょうどこの暮れのころならばそののちの栽培のタイミングに好適。いちばんさむい2月ごろまでに縁側で発芽させ(保温器などをつかわなければとても時間かかるが)、春から夏のあいだに大きく育てた。

株が育ち大きくなるとポンポンととびとびにシュートが出はじめる。ふたつめ以降(実つきがいい)を切りとり株分け、冬から春に開花、翌春に実をつける。コンパニオンプランツのネギとくっつけて風通しのいいいちご用の鉢に植えつける。

受粉させる

 株もとになにかいつもとちがうものが…と気づくと花のつぼみ。だんだんとふくらんで白っぽいつぼみがふくらみ白い花が咲く。このタイミングでやわらかな筆先で、花のなかをこちょこちょやる。

これで実ができあがったときに種がまんべんなく散りおなじみのかたちに。この時期はなぜか受粉を手伝ってくれるハチを見かけない(これも変)。そこでこうしてわたしが受粉を手伝う。

おわりに

 たいてい先祖返りするのか、かおりのよいむかしながらのなつかしい味のいちごにもどる。たっぷりと陽の光を浴びて受粉後にふくらんできて真っ赤に色づいてくる。

2年かかるけれど育てる楽しみとともにあじわえる。そんなわけで、店にこの真冬にならぶいちごを見るとやはりなにかがちがう。農家さんにはすまないが横目でながめるだけ。


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