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この時季になったので過去3年つづいている避難のだんどりを家族と確認しあった
はじめに
雨の季節になった。こればかりはなにもしないままでは避けようがない。わが家の一角はがけくずれと土石流の両方の危険地域に指定されている。いずれにもかかる家はほんの数件にすぎない。
なにかあったらまっさきに危ないところだよと予測してくれている。じっさいに周囲をみまわすとこの十数年で3回がけくずれが起こっている。敷地内でも1回。家の横の小川には大雨でふだんはない大きな石のあたる音が響く。ならば自主防災。徹底して避けるしか手はない。過去3年避難がつづいてのべで5回。避難所やホテルへ2泊ずつ。キャンセル2回。
さすがにこれにこりてわが家をあきらめてよりあんぜんな街のほうへ今回ひっこしを決めた。のこるのは家からうごかない両親。危険性の低い場所とはいえ、集落の最高齢者。避難の有無の判断は延々とつづく。
きょうはそんな話。
わが家を離れる
新築で手に入れた一戸建てをあと数週間ではなれる。離れる家はがけくずれと土石流の予想されるエリアの両方に家の南東側がかかっている。こんな両方の領域にかかる家は集落内にほぼなくわが家がもっとも危険な場所のひとつだと客観的に知らせてくれている。
おおげさでもなんでもなく、ここ3年は家族と両親をひきつれて避難所、あるいは安全で強固なホテルへと避難。いずれも2泊ずつのべで5回になる。ホテルでの宿泊やキャンセルは費用はかかるが命にはかえられない。
あるときお世話になっている方から声がかかり、あらたなしごとをはじめることになった。それをきっかけに考えに考えてわが家をはなれることに決めた。家族もこのままこの家では不安で眠れないという。
のこる両親
両親はいくぶんはましな集落内のいまの家(危険なエリアではない)にとどまるという。とはいえ周囲が被害に遭えば影響は多大。わたしたちが街へうつるのをきっかけにさまざま支援サービスを充実させた。もちろん街から出向いて、両親の病院通いなどはこれまでどおりわたしが世話する。
もちろん高齢で要支援者のふたりを放っておくわけにはいかない。「高齢者等避難」の出る頻度は多い。なるべくその段階でうごきたい。仕事さきでやっていることを中断し、まっさきにかけつけて避難をさせる必要がある。しごとの声をかけてくださった方もほぼ同じ立場で高齢の両親をかかえていらっしゃる。そのためこうしたうごきへのご理解があるのはさいわい。
その手順とは
きのうは家族とこの「高齢者等避難」と「避難指示」でどうわたしたちが判断してうごくかはなしあった。以前5回の避難の経験でははやくから気象情報をひんぱんに見つつ、避難するかどうかのタイミングを見計らった。
それでだんだんと状況がわるいほうへとすすみつつあるなかで行動していると感じていた。いずれも両親を連れている場合、タイミングとしてはすでに「うごける」ギリギリに感じていた。
「わるくなる状況」は数時間~半日程度つづき、もう避難のあぶない段階に移る。線状降水帯などはほんのすこしの移動で回避できそうだが、中山間地ならばそうはいかない。東西南北を街のように自由に動ける場所ではない。
わるくなるのは数時間つづくとはいえ、そこは高齢者。大雨や大風の吹くなかでの行動はあやういし、時間がかかる。とっさにはまったくうごけないし危険を回避するのはなかなかむずかしい。これを実際の経験から感じた。
はやく動くには情報の把握が課題
なるべくはやく行動に移したいが、その情報はなかなか判断がより難しくなる。それこそ気象の専門家でないと避難すべきかどうかわかりにくい。たとえば大雨警報の出る頻度はけっこう高い。両親は表現はよくないが「慣れっこ」になっている。
過去には両親はじぶんたちからは動こうとはしなかった。わかいときにやっていないことはなかなか身につかないしピンとこない。いたしかたない。これは高齢者等避難の発令される赤色の警戒レベル3。
すでにわたしたち家族は避難場所の検討をその前からはじめてホテルの予約などのうごき刻々とすすめている段階。そして実行に移してきた。過去5回ともそう。
おわりに
家族とはなしあった結論は以下のとおり。
数日前からどうも雲行きがあやしいぞとこちらで把握。悪化必至ならばこの段階でホテル予約。
職場で刻々と追いつづけ、警報が出た場合には、電話で両親に「これから避難の準備をしておいてね。」と声がけ。
悪化しそうならばそこから1時間かけて両親のもとへ車でかけつける。途中にがけくずれの心配な地域をとおりぬけねばならない。道路情報注意。
電話だけでは状況を把握できない両親を説得し、2泊3日ぶんの避難用具を点検。
状況が好転なし、悪化必至ならばホテルへとすぐに出発。深夜~午前中でチェックインできない場合はわたしの引っ越しさき(せまいがやむなし)で一時待機。
ホテルのキャンセル代(4人当日分)はしかたがない。この費用でなにもなくてよかったといえる。避難の有無の判断を例年どおりならばこの時季におそらく3,4回はくりかえす。
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