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指紋や顔の認証にパスワードやID以上のわずらわしさをかんじてしまうとき


はじめに

 いろいろつぎつぎとでてくる認証のやりかた。スマホやPCにかぎらず生活やしごとのさまざまな場面でつかう。べんりな方式もあるがたびたびおこるトラブルに遭遇すると、ふだんとちがうあたまの部分をひっぱりだしてきてつかわなくてはならない。まえむきな試行錯誤のなかでふと感じるちいさなわずらわしさ。

きょうはそんな話。

ひとつ前のスマホから

 スマホをつかうたびのパスワード(以下pw)の入力はなかなかやっかい。ここでは内容はふれられないが、わすれないようにある複雑なみちびき方法をつかう。

そのわけはたった4けたの数字ですらまともにおぼえられないから。あえてこの方式をあみだした。するとやはり数字ではおぼえられないままいまに至る。毎回そのめんどうな導出を2,30秒かけてやる。

4けたの数字ですらそうだから、アルファベットをおりまぜるとなおさら。英字部分をみちびくための一連の作業を毎回のようにやる。最近はアルファベットは小文字のみならず大文字を織りまぜよ、さらに特殊文字を配置せよという。こうして複雑怪奇なものと化していく。それをさらに数週間で変えよという。

そんなわずらわしさから開放されるかもしれない状況に。ひとつ前のスマホと現在つかっているPC。立ち上げるにはいずれも指紋認証。「やった~。」と開放感にひたれた。とおりぬけるのに高校の試験のたびにやる暗記のようなふだんつかわない脳の部分をぎくしゃくと稼働させてようやく導出。そうしたわずらわしさからのがれられると思った。

楽になるはず、きっとそう

 嬉々として指紋を何とおりか登録。そして試運転。うん、なかなかいい。なにしろpwのためにカラカラ鳴るふだんつかわないあたまをフル稼働させていた。ようやく「文明の利器」をつかえる状況に。大げさではなく科学の進歩を感じた一場面だった。

PCとておなじ。指紋を感じる部分にゆびを触れると抜けられる。「ああ、これであたまをつかわなくて済むなあ、いいよなあ~これは。」と満悦の期間はあっさりと1昼夜で過ぎさった。ながい人生のつかの間の喜び。ほんの一瞬といってよい。

楽になる、きっとよくなる。そう信じて疑わなかった。ぬくぬくしたふとんにくるまれて眠る感じというのがふさわしい。

デメリットがつぎつぎと

 メリットがあればその裏にはかならずデメリットがある。世のなかはそういうふうにできている。これも世の道理。にんまりとしてスマホやPCをたちあげたのはそれぞれ1日にすぎなかった。

なんと不都合があっさりと表出。いつもならば職場の建物の出入口の入場にはカードを装着したスマホを近づけると解錠。なかへ入れる。すぐそばのエレベーターから上の階にすすみつつ、なかでスマホをたちあげてそのまま研究室ドアにスマホをかざして入場としていた。なかなかスマートな「文明」をかんじていた。

ところが登録したばかりの指先をけがしてしまった。絆創膏つき。もちろん指紋ではスマホを立ち上げられない。やむなく従来のあやういpw入力にきりかえる。わずらさしさは以前の倍にかんじる。そそっかしく「スマホをきっと割る。」と危惧し、手帳型のホルダーにいれている。手帳を開いた状態で片手の親指でのpwの入力はかなわない。

両手をつかい時間をかけてちいさなボタンをあやつり入力。スマホをpwで立ち上げ、研究室ドアのまえに進み、スマホ経由で入り口を解錠と数分間を要した。職場の研究室への入室もスマホで認識させて解錠としていたのがアダに。ゆび一本のけがでめんどうなことに。

台所しごとの最中に

 食事づくりでレシピを確認したいとき。指が生乾きだと指紋認証は容易でない。スマホやPCはボタンが作動しない。火をいったん消して、指をふきんでふいて再度挑戦。やっぱり認識しない。こんなときはあきらめて暗証番号をようやく入力。

わたしはつねにめがねを必要とする近視。ドラえもんののび太くんとほぼかわらないかもしれない。近くもあやしくなりつつある。スマホのちいさな入力ボタンはまずめがね。指紋認証がダメなとき(これがけっこう頻繁におこる)に稼働するにはめがねをかけて、pwやIDを入力する。

おわりに

 顔認証も同様。登録してあるめがねをかけていない顔ではだめ。いちいち登録してあるめがねをさがさないとなにごともはじまらない。これってべんりなのかなと一瞬あたまをよぎる。

声の認証もあるよと悪魔のさそい。まわりにヒトがいるとなにやらはずかしい。わたしはそんなところが根っからのニホンジンなのかもしれない。


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