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ガーデニング・農作業の備忘録

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わたし自身が忘れないための庭の果樹やハーブ、草花の育て方、畑の作り方など。あくまでも自分本位なメモ。
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#畑仕事

ジャン=フランソワ・ミレーの描く働き手のうごきには日々のしごとありのままの力が見える

(2024.11.11加筆) はじめに 農業を6年ほどやった。耕運機を使わず手作業のみ。その結果、動物害や風害がこたえて、さらに昨今の状況で販売の場に(物理的・精神的に)立ち寄れなくなりあえなく断念。さすがに牛馬耕をとり入れた鎌倉時代よりも以前の農法ではなかなか容易でないと知った。 それとはまったく無関係に絵に親しむ。ジャン=フランソワ・ミレー(以下ミレー)はなかでも農家の人々の質素でつつましい生活に寄り添い、そのようすを丹念に描いた。そこから感じとれること。 きょうは

やさいを手作業でつくって販売していた5~10年前の冷房事情をふりかえると

はじめに このところいちばん昼下がりのいちばん暑い時間帯には家のなかに退避している状態。つまりクーラーのなかで息をひそませるようにすごす。退避しているにひとしい。はたして以前はどうだったか。こんなにクーラーを使っていたのか思い起こしてみた。 きょうはそんな話。 10年前は 6年間ほどだったか。やさいをはたけでつくり、状態のいいものを販売所で売っていた。最初は副業のつもりでそのうち軌道に乗り、辞める直前の確定申告ではついに本業の収入をうわまわり、「第二種兼業農家」と相成っ

じっさいにからだをつかうやさいづくり:手あたりしだいの読書と畑しごとでわかったこと

(2024.4.29加筆) はじめに 身近に手にとれる100冊あまりのやさいづくりの本や原著論文、報告書など(その多くは県内の各図書館)を読みつつ、7年間にわたり中山間地のはたけで機械をつかわずにやさいづくりをこころみた結果、当該地区で畑をつくる意味についておぼろげに見えてきたことを示します。 やろうとしたこと1 もともと会社ではたらくより、すべて自己責任でじぶんのやれるしごとをやろうと本業の学習サポートと並行してはじめました。さいわいにも先祖からのはたけがあります。どう

ふつうは人力でやらないほどもっともたくさんの数の種子を蒔いた日のことを思い返してみる

(2024.3.25加筆) はじめに 6年ほどはたけをつかいやさいづくりをした経験のなかからもっともたくさんやったことのいくつかが思いうかぶ。そのうちのひとつについて。 おそらくお読みいただくとあきれられると思う。もちろんひろいはたけをお持ちのかたにはおすすめしない方法。 きょうはそんな話。 (タイトル写真はその当時の麦秋のようす) 麦まきのはたけ 地理で習った方もおいでだろう。せかいをながめると冬に麦がつくれる比較的温暖な土地と、春あたたかくならないとつくれないと

屋外で大ざっぱに時間や場所をつかむあくまでもじぶんなりの方法とは

はじめに はたけや山では基本的に時計をしなかった。ほとんど必要ないから。その日に予定した仕事が完了すれば家にもどる。ただそれだけ。 ところがまえの晩に風が吹いてそなえつけたビニールがはがされるなど、予定しない突発的な作業がくわわると算段がくるい、とたんに時間を知りたくなる。そんなときにどうするか。山でじぶんの位置をつねに把握するには。 あくまでもじぶんなりのいまはやっていない方法なので、あてにしないでいただきたい。 きょうはそんな話。 山にはいると この時季には山に

そろそろ長いもの畝づくりと植えつけの準備をはじめる時候になった

(2024.2.26加筆あり) はじめに 9年まえのやさいづくりの記録から。この時期には春作のさまざまなはたけづくり、とくに堆肥をいれたあと場所を作物ごとにわりふり、それらに合う畝につくっていく。 これからの1年の作柄を左右するだいじな作業のひとつ。ほぼもとの文章のまま。 ながいもの栽培場所 昨年につづいて長いもとダイショ(ダイジョ)をつくろうと思い立ちました。ダイショは暖地で栽培されてきたヤマイモの仲間です。大きな塊のいもができます。最近は京都などで試験栽培され、すこ

おとなりの方から大量に草刈りの枯れ草をもやしてできた草木灰をたくさんいただく

はじめに これも7年まえのやさいづくりのようすから。なにかと身近なところで必要なものを手配できるとうれしくなる。やさいづくりをやっていていちばん手間と費用がかさむのは元肥。わずかなはたけとはいえ、冬のあいだに施す量は想像をはるかに超える。毎年のように材料はないか目を皿のように周囲をさがしまわる。 まわりの方々との協力体制を築くのがたいせつ。なにかとやりとりして情報をいただくとどうにかなる。あるいはない知恵をしぼりさがしだす。当時のほぼ原文のままでここへ。 きょうはそんな

この時期のじゃがいもの浴光芽だしで、はたけに植えて顔を出す芽をおそ霜にあてずに梅雨のまえに収穫できる

はじめに 店に出向いてじゃがいものたねいもを購入。さきの気候の推移をみさだめつつ、縁側のあかるい陽ざしのなかにおいて芽をださせる「浴光芽だし」をはじめるタイミング。 これをおこなうことで春作じゃがいもを梅雨のまえに収穫できる。 きょうはそんな話。 最初のしごと 年が明けてまもなく、5年まえまで毎年のようにこの作業からはじまっていた。 すでに春作にむけてじゃがいもを植える畝の準備。畝はたがやしてこれから1か月以上放置しておく。このあいだに土にまぜておいた堆肥が土になじ

やさいづくり備忘録:春作のたねまきの状況報告

はじめに 2日まえに、4年まえまで行っていた春のやさいづくりにむけた真冬の1月の種まきのようすを記した。もちろんはじめてつくる方にはおすすめしない極寒のたねまき。春の桜の咲くころに蒔くほうがあきらかに失敗しにくい。あくまでも販売用の作物の苗づくりのつもりで参考程度にお読みいただければ。 その年春のたねまきのの4月時点での結果は…。 きょうはそんな話。 2月~3月に蒔いて この年の3月いっぱいまでてもちの春まき種子をまき、種いもを植えつけ、株わけをした。4月時点での途中

ちょうどこれからは栽培計画をたてて年明けすぐの播種(種まき)にむけてはたけの準備と種子を発注

はじめに 先週以来の農業の備忘録。過去の日記からふりかえる。なにごともこうしておかないといざ再開というときに、さあなにからはじめようかととまどってしまいかねない。 これからしばらくの時期は年明けから何をつくるかの算段。それにははたけの準備と種子がないとはじまらない。もちろん在来の地のやさいなどは種子を売っていないので自家採種できるものはやっていた。それ以外は市販の種子をとりよせる。 きょうはそんな話。 15~20種ほどの種まき 例年、この1週間から10日ほどは種まきの

このところなにもしないで青空を見あげることをしていなかった

はじめに 夜あけまえ。うすぐらいクローゼットに足をはこび、手さぐりでぶらさげたシャツのひとつに手をのばす。手にとりあかるいキッチンのほうへ向かうとうすい水色のコットンシャツだった。きょう1日はこれですごす。 そういえばこのシャツのような空をながめていないなあとフライパンを手にしつつ思った。 きょうはそんな話。 このところくもり空 梅雨のさなか。昨年おもいきって枝をきりつめて寸を低くしたので、庭の梅は実をつけていない。だからことしは梅の作業はなし。今後もゆったり作業をする