副業で稼げないのには理由があります
私は、2013年からWワークまたはトリプルワークを続けています。
1年間だけ社員として働いたので、Wワークかトリプルワークの期間は通算で7年となります。
漠然と個人事業主として活動したいとは思っていましたが、2017年まではやりたいことが見つからず、でも社員として企業に属することはしたくなかったので(1年だけは属しましたが…)、ほぼカフェとコンビニのWワークで過ごしていました。
2018年からは個人事業主として事務の仕事をしていこうと思い活動を始めましたが、カフェとコンビニの掛け持ちをしていたのでトリプルワークをすることに。(途中から筆文字作家の活動も始めました)
この状況は2019年末まで続きます。
2020年からは派遣社員として今のデータ入力の仕事を始めたので、個人事業主の事務と派遣の事務。同じ業種でのWワークが現在まで続いている状態です。
正直言いまして、『やりたいことを見つけて自由に生きるために非正規で働いている(Wワークをしている)』と豪語しておりますが、非正規の仕事1つだけでは食べていけないからWワークをしていました。生活費を稼ぐためです。それでも、生活するのはきつかったです。いや、今も正直きついです。
収入を上げるために『個人事業主の活動に力を入れるぞ!』と何度も決意をして行動していたつもりですが上手く行きません。
私が個人事業主として活動する上での覚悟が足りなかったのは大前提として、一番大切なことに最近気づきました。
稼ぐために個人事業主をやってはいけない。
これに尽きると思いました。
改めて、7年のWワーク&トリプルワークをしてきた身として、振り返りをしながら『本業と副業が上手く行っていない』と感じている人へ記事を書くことにしました。
ちなみに、トリプルワークと時間管理について書いた記事もありますので、興味がありましたらご一読ください。
※この記事での本業と副業は、本業を企業に属した働き方、副業を個人事業主としての働き方という概念で話をしていきます。
周りの個人事業主を羨んでました
冒頭から、言い訳をします。
2018年に個人事業主として活動を始めた頃、起業がブームでした。周りに『起業したい』という人が多く、ママさん起業なんて言葉も流行ったものです。
そして、活動している周りの人を見て私はこう思っていました。
『旦那さんの稼ぎあるから生活費には困らないし、子供を理由に個人事業主の仕事休んだりキャンセルしたってお金には困らないものね。信用はなくなるけども。』
『実家暮らしだったら、生活に困らないしね』
ごめんなさい。これは本当に思ってました。事実です。
私にないもの(親、実家、家族、家庭)を持っていて、さらに個人事業主として活動出来ていることを完全に羨んでいました。
そんな姿は見せないように活動していましたが『ママさん起業ってそんなに偉いのか?独身だって頑張ってるわ!』とさえ思っていました。
こんなことを思っている暇があるなら、血眼になって集客すれよって話なんですけどね。
『こっちは頼れる親も家族もいないから、自分で生きていくのに必死なんだよ!』
と、意味不明の言い訳をしてアルバイトに入る量を増やしていました。だって、そっちの方が確実にお金が入りますから。
今思えば、覚悟もなければ『個人事業主として活動したい』というそもそもの論点を間違えていたのです。
ある法則に気づいた
私の周り調べですが、2019年をピークに起業したいという人が減ったように思います。と同時に、起業していた人たちがどんどんと姿を消していきました。
『あれだけやる気に満ちていたのに』
色々と分析をするのが好きなので、原因を考えてみました。
詳しくは書きませんが、大抵の人がどこかで『それ、君が起業したいって言っている内容とズレてないか?』という瞬間があり、その後にフェードアウトしている傾向が強いです。
あとは、とにかく楽して稼ぎたいという気持ちしかないので『○○を始めました!』と宣言をした数ヵ月後に『私には○○が向いてないと思っていたので、××をやることにしました!』とやりたいことがブレブレの人。
好きを仕事に!なんて言葉が流行った時期ですが、好きだけじゃ仕事なんて出来ません。
幸いにも(?)私は好きを仕事にしておらず(事務も筆文字も得意なこと)少し嫌なことも苦を感じずに出来たので、その点ではブレずに出来たと思っています。
ただ、継続的な収入を得るような集客はしていませんでした。
だんだんと起業ブームも去り、2020年以降はふるいにかけられたかの様に残る人が限られたと感じました。
まず、オンラインに即対応出来たか。これは大きかったですね。
私は、完全に出遅れました。オンラインを毛嫌いしていたのが大きな要因です。私の周りで、即オンラインに対応した人たちはその後の飛躍が素晴らしく、ただただ『すごい!』と思っていました。起業するには、瞬発力と即決力が必要だと感じた瞬間です。
そしてもう1つ。
心から、その仕事を楽しんでいるか。
SNSや様々なコンテンツを見ていても、伝わる楽しさが全然違いますね。
その仕事をするのが本当に楽しくて、これを世の人々に伝えたいんだ~~~~~!!!!!!!!という思いが強い人、その思いに溢れている人はメディア越しでも伝わってきますし、こんなに楽しんでいるなら『この人から学びたいわ!』とさえ思わせてくれます。
実際、私も持っているだけで全く活用していない資格を、その資格を活かした仕事はしないけど『この先生の話は聞いてみたい!』と思って再度受講したことがあります。
ご活躍されているな、と感じる人は本当にその仕事を楽しんでいます。
そこでやっと、その仕事が好きで好きで仕方なくて『みんな~見て~!楽しいんだよ~これ!』と伝えた先に『お金がついてくるんだ』と気づきました。
そして、また私が間違ってたことに気づくのです。
『事務が100倍楽しくなる!とか謳いながら、楽しい気持ちを溢れさせた発信は今まで何もしてこなかったな』
そう、事務ってやって当たり前だし、という気持ちが奥底にいたからです。
働く上で優先したいこと
2020年から今の派遣先のお仕事と、個人事業主として活動をしてきた訳ですが、今の派遣先の職場で働けて本当に良かったと思っています。
IT系の企業でデータ入力の仕事をしているので、働く前と比べてExcelの知識が増えましたし技術も向上しました。
とあるクラウドサービスのアプリを作成しているので、顧客管理の仕方やデータの集計方法などの知識も増えました。
この会社に出会わなければ絶対に向上しなかった知識と技術なので、私にとってプラスでしかありません。
得た知識を個人事業主で活かそうと行動もしました。
でも、活動をしても私の中に満足感がないのです。
お客様に満足していただけているのか。
本当に必要だと感じてくれる人はいるのか。
常に不安だけがあり、2021年は少しずつ個人事業主としての活動が減っていきました。
事務に関することは、個人事業主として活動していく上で大切なことなので継続的に発信をして大切さを伝えていくべきなのですが、上手く伝えられていないように感じている中で集客をするのはお客様に対して失礼だと思ったからです。
…というのは建前です。
派遣の仕事が楽しすぎて、私の生活のウエイトを占める割合が増えたからです。私自身、驚きました。データ入力、データ集計にこんなにも楽しさを見いだすなんて思ってもいませんでしたから。
見えない何とも言えない不安(個人事業主)を抱えながら活動するより、目の前の楽しくて仕方ないこと(派遣)に時間を費やした方が精神衛生上宜しい。
そう思うようになったら、自分の個人事業主に対する気持ちが中途半端だったことに気づき、何だかんだ言ってそんな自分が一番キラキラ起業じゃない?と思ったので活動数を減らしました。
改めて、自分が今欲しいものは何なのかを考えてみたら、『安定的な収入』と何よりも『時間が欲しい』だったんですね。
派遣の仕事は本当に楽しい。
今まで事務職で通算16年様々な企業でお世話になりましたが、事務の仕事で『楽しい』と感じたのは今の職場が初めてです。
収入だけで考えると、仕事量と時給は合っていないと思っています。仕事量だけで考えるとあと少し増やして欲しいというのが本音。
ただ、その分働くことで私の知識量が増えているので『勉強代』と考えれば全く問題ありません。
ここでまた気づきます。
『本当にやりたいことは、お金じゃない』
副業で稼げないのには理由があります
改めてこの記事での本業副業の概念を伝えますが、
本業→企業勤め
副業→個人事業主 です。
私の反省も含めて、今後の自分の発展のためにもこの章を書こうと思います。
今、副業で稼げないと思っているあなたへ。
私も、いつになったら副業が本業になるのか、本業と副業が逆転するのか、個人事業主だけで生活が出来る様になるのかと思いながら活動を続けてきました。
今、改めて考えれば『そりゃ~副業が本業になる日は来ないわ!』と思います。
こんな思いを抱いている人は、本業に集中した方が良いかも知れません。
①副業を本業にするための覚悟がない。
最初に持たねばならないものですね。
個人事業主として活動して『この人飛躍し始めた!』と感じる人は覚悟が決まった瞬間があるように思います。発信内容や活動量がグッと変わっていることが、SNSを通じてでも伝わってきます。
私がこの覚悟を決められなかった大きな理由は、
②本業の収入に執着している
やっぱり、何だかんだで企業勤めした方が収入は安定していますもん。
1回当たりの単価は、間違いなく個人事業主の方が高いです。ただ継続・持続させる活動と行動に結びつけなかったら意味がありません。
③楽して稼ぎたいと思っている
これはもう論外ですよね。
どんな仕事も、楽して稼げることはないです。
楽して稼げることには、必ず裏があります。
ましてや、個人事業主は全てを自分で行わなければなりませんから、色々と融通は利かせられても楽なことは無いと思います。
④副業をする理由が『稼ぐ』になっている
通算7年、実質稼ぐためにWワークやトリプルワークをしてきましたが、『稼ぐ』ことが目的になっているときは必ず何かを犠牲にしています。
私は『時間』でした。
『時間』が欲しくなって転職をする…楽しさを感じられなくてまた転職をする…また『時間』が欲しくなる…という悪循環を何度も繰り返しました。結局、今も『時間』が欲しくなっていますからね。
人によっては犠牲にしているものが『家族』かも知れませんし、違うことを犠牲にしている人もいるかも知れません。
お金では得られない何かを犠牲にしてまで稼ぎたいのか、1度立ち止まって考えてみてはいかがでしょうか。
きっと、本当にやりたいことなら何かを『犠牲』にしてしまうことはないと思います。誰かが協力してくれたり、『犠牲』というワードは出てこないことでしょう。
⑤副業で『稼ぐ』ことが目的となり、そのコンテンツの良さを伝えることを忘れている
致命的ですね。お金じゃないんだな。
好きで伝えているかも知れませんが、稼ぎたいという義務に囚われて楽しさが伝わってこない人が多いです。
そして、稼げないと言う。
そりゃ、稼げないよ。
そのコンテンツの魅力が伝わってないんだもの。
活動が増えている人のほとんどは、そのコンテンツが好きで好きで好きすぎて、魅力が相手に伝わっているからだと思います。
『この人楽しんでるわ~』という人の話を聞きたいですもの。
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これは今、私が思っている副業で稼げない理由です。
この5つに1つでも当てはまったなら、本業(企業勤め)をした方が間違いなく収入を得ることができるでしょう。
そして何より、『稼ぐ』と言っている時点でターゲットがお客様ではないですから、商いをするのには向いていないのではないでしょうか。
私もどちらかというと『収入を増やしたい』という感覚の方が強かったので、お客様本位のサービスをすることを考えずに活動していたと気づきました。知っていてほしいから、個人事業主で活動する上で知っていて当たり前だから、という気持ちはありましたが少しでも『収入』という欲を考えてしまっては、伝わるべきものが伝わらなかったことでしょう。
個人事業主として活動する上で1番大切なマインド
自分を揶揄してはいけませんが、私は個人事業主として活動する中で『ビジネスとして事業が成り立っている人』と、『キラキラ系ビジネスをされている人』の丁度中間にいると思っています。私の周りにそれぞれの方が一定数いるのでそう感じています。
ビジネスとして事業が成り立っている人たちの話を聞いて知識や考え方を吸収しながら、キラキラ系ビジネスをしている人の行動をみて反面教師をする様な状況です。
今まで見てきた中で、この両者の違いは明らかにターゲットが「お客様」か「稼ぐ」かだと思っています。
ビジネスとして事業が成り立っている人は、SNSやブログの投稿を見ても「月商○桁」「稼ぐ」といったワードは一切出てこず、お客様に対してどうアプローチしたのか、お客様はどのように変化したのかといった視点が「お客様」にあり、お客様あってこその喜びを発信しています。
あと、検索に強い。
キラキラ系ビジネスをされている人は、だいたい「稼ぐ」ことが目的となっていて、ビジネスらしいことはしているけども中身が全く入ってこないし、お客様のことを書いていても身内ビジネスなのが目に見えています。
お客様の声を見ても、当たり障りのない言葉に包まれていて、その人じゃないとダメだという感想が少なかったりしますね。
そして、検索って何?(言葉は知っていても本来の対応策を知らないとか)
起業当初、「下手な手法をするくらいなら、商店街をイメージすればいいだろう」と思っていました。長く商売が続いている人は、お金ではなくて人との繋がりが強いからだろうと思っていたからです。
私が1番出来ていないことですが、私の周りの事業が成り立っている人たちはやはり人との繋がりを重要視されているので、この考えは間違っていなかったと思いました。
個人事業主として活動する上で1番重要なのは「お客様」が優先であることでしょう。
副業で稼げないと思っているあなたへ
私が個人事業主として活動をして丸3年が過ぎました。
正直言うと、活動しているフリをしていただけで仕事としては成り立っていませんでした。
全て、自分が行動しなかったから。
ターゲットが「お客様の喜び」ではなかったから。
生活のために確実にお金の入る状況(企業勤め)を優先にしたから。
すべて、自分が行動した結果だと思っています。反省点です。
それと同時に、今の派遣先企業で働けたことと夏にサポートをした事務のお陰で「メイン(セミナー)でやるより裏方が楽しくていい」と気づけました。今まで、何でもやってくれると勘違いをしている人たちに仕事を依頼されるのが嫌で避けていたのですが、そこも解釈をはき違えていたことに気づくことが出来ました。
この1年、ほぼ活動しない中で冷静に考え直した結果、現状やマインド、行動を変化させないと、個人事業主として活動をしてもお客様に心から喜んでもらえるようなサービスを提供することは難しいだろうと感じました。
多様化が進んでいる中で、副業(複業)を認める会社も増えてきました。私は、時代がそうだからと必ずしもその波に乗って副業をする必要はないと考えています。
例えば「自分の持っている知識を活用させたい!」「自分の技量を試したい!」ならどんどん試しても良いと思うし、むしろ、どんどんチャレンジすべきだと思います。
ただ、そこで「稼ぎたい」「収入を増やしたい」から「稼げそうなツール」で副業をするのは辞めた方がいいでしょう。
これは、ただただやっていても時間の無駄です。お客様の時間も頂くことや諸々の準備・作業時間を考えたら、コスパは良くないです。
副業で稼げないと感じていたら、1度自分の副業する目的は何かを考えてみませんか。「稼ぐ」が1番の目的だったら、それは副業が成り立たない要因かも知れません。個人事業主は長期戦ですよ。
副業をするのは容易ではありません。
私の周りにも副業をしている人がいますが、自己管理がしっかりと出来ておらずに仕事中の態度が目に余る状況で、こちらとしては「自己管理出来ないなら何か手放しなさいよ」と思うのです。
相当な覚悟をもって副業をしないと、厳しいことが多いでしょう。
企業勤めをしていれば誰かがやってくれることを、ほぼ自分でやらなければなりません。
経費もかかります。
時間もたくさん費やさねばなりません。
休みは自分で確保しないと、年中無休状態です。
起業したからといって、すぐにお客様が来て収入を得られることはありません。
生活が安定するまでには、かなりの長期戦になるでしょう。
簡単に起業や副業が出来るような風潮はありますが、簡単に出来ることは世の中にはありません。
ただ、自分の行動次第では結果は大きく変わります。
良くも悪くも挑戦してこそわかる部分ですし、色んな知識・考え方を知れることに関しては、1つの企業に居続けるよりも楽しさは増えて行きますので、挑戦することは悪いことではないと思います。
副業をすることを迷っているなら、1度チャレンジしてみるのがいいと思います。ただ、容易ではないということだけ忘れないで欲しいです。
まとめ
個人事業主を副業として始めて3年が過ぎ、たくさん勉強させていただきました。
・自分の行動力が結果に繋がること
・ターゲットはお客様の喜びであること
・お金が必要なら企業勤めの方が圧倒的に安定していること
・それなりの覚悟が決まらないと結果に結びつかないこと
私が活動する上で足りなかったことと勘違いしていたことです。
改めて自分に足りないこと・自分がやりたいことを考え直すことができたので、これをきっかけに一旦仕切り直しをしようという覚悟もできました。
行動することに無駄なことはないと思っていますが、目的だけははき違えると違う道に進んでしまいますから、定期的に立ち止まって目的を見直す・考え直すことは必要だと思います。
今、副業で稼げないと思っているあなたへ。
副業をする目的はなんですか?