陽のあたる野毛の街を、こんな時期に散策した。
ご存じの方も多いと思うが、横浜に野毛という飲み屋街がある。
学生の頃は親から「あまりあのあたりには近づかんように」と
忠告を受けた界隈で、川を一つ隔てた世界、
なんとも怪しく近寄りがたい空気を醸し出す一帯であった。
それが近年まったく様変わりし、
若い女性も含む人気スポットに変貌してきたという。
確かに今見渡せば
以前は存在しなかったこじゃれたカフェレストラン風の店も増え、
かつてはよく見かけたそのスジの人も最近はほとんど見かけない。
そういう状況になってみれば
決して広くないエリアに多種多様な飲食店が詰め込まれている、
のん兵衛にはたまらない宝箱のような一角である気がしてくる。
会社員時代も後輩たちから「野毛で飲みたいです」、
と何度かリクエストされ、
私は今も自宅が野毛から歩いて4,5分の場所にあることもあり
ガイド役を務めたりもするようになった。
隔世の感というのはまさにこのことだ。
そんな野毛の街も今はコロナ禍で苦しんでいる。
私自身もこれだけ近いのにも関わらず、繰り出せないでいる。
苦闘されている飲食店のみなさんには申し訳ないのだが、
酒も提供されず、アクリル板で間仕切られ、
マスクをつけて黙食を強いられる環境では
とても以前のような闊達な野毛飲みを満喫できないと思うからだ。
ふと思い立って、
今まであまり訪れたことのない昼間の野毛を散策してみようと思った。
↓こんな路地がたくさんあるが、昼間はあまり来たことがなかった
↓とはいえ、やはり休業されている
↓野毛の象徴ともいうべき都橋商店街
↓2Fから
↓のん兵衛をそそる街角
↓理容院ではなくここもバーなのだが
↓川の向こうは福富町、我らが角海老さんも屹立する
やはり多くのお店に休業の張り紙があった。
酒を酌み交わし、気の置けない仲間たちと笑いあい、
とりとめのない話を楽しむ。
たったこれだけのことに、
どれほどの癒しを与えられていたのかを思い知る。
飲食業と酒飲みたちが我慢を強いられ、はや1年半以上。
(その間の医療従事者のみなさんのご苦労には心より敬意を表します)
せめて。。。ワクチンの接種証明、またはPCR陰性証明で
1時間の種類提供を許可されないものだろうか。
こんなこと言うとまたいろんな議論が噴出するのだろうなと思いつつ。。