2021夢日記 逃げていく鍵 ji-jyo 3月16日
僕は今年に入ってから毎日、夢日記を書いている。過去のものは最後にご紹介しておきます。
昨日はもどかしい展開に腹立たしい気持ちになる夢だった。
始まりは電車の中、どうやら何かを終えて帰宅している途中だった。
まもなく自宅のあるいつもの駅に到着する頃、僕はカバンからキーケースを取り出した。
キーケースを手に持つと、いつもの重さを感じずなんとなく嫌な予感がした。
この予感は外れてくれと心の中で思いつつ、ゆっくりとキーケースを開けて中を確認すると、残念なことに嫌な予感は的中してしまった。
家の鍵だけついていない。キーケースの土台の金具から出ているはずのフックごと家の鍵だけなくなっていた。
あーあ。ついてない。どこでとれてしまったのか見当もつかない。
とりあえずバックの中に落ちてないか確認しよう。そう思ったときには電車がもう駅に着いてしまった。
僕はひとまず電車から降りて駅のホームのベンチに座り、カバンの中を隅々まで探した。
しかし鍵は見つからなかった。
もう仕方ない。これでは家に入れないから二駅先に住む姉の家に行こう。こういうトラブルの為に姉にはスペアキーを預けてある。
僕は面倒だけど姉の家に向かうことにした。
姉の住む街の駅に降りた僕は事情を説明する為、家に向かう前に1本電話を入れることにした。
『あ、もしもし姉ちゃん?実は家の鍵を失くしちゃったからスペアキーを取りに行きたいんだけど…。』
『えっ!?そうなの?タイミング悪いわね。私、今日は出張で家にいないのよ。』
最悪だ。よりによってこんなタイミングで。でも元はと言えば自分が鍵を失くしたのが悪いわけだし、姉の出張のタイミングにケチをつけるわけにもいかない。
僕は諦めて次はもっと遠いけど、五つ離れた駅に住む親戚のおばさんの家に行くことにした。そこに最後のスペアキーを預けてあるからだ。
まさかこんなに長く電車に揺られる日になってしまうとは。どこで失くしたかもわからない鍵の行方を頭の中で延々と探し回ったけど、一向に見当さえつかないまま電車は目的の駅に到着した。
僕は1本電話を入れてからおばさんの住むマンションに向かった。
今回はちゃんとおばさんは家にいたし、スペアキーもあることを確認したから、ようやく自分の家に帰れそうだと一安心していた。
マンションのエレベーターで7階まで上がりおばさんの家に着くと、
『あんたもおっちょこちょいだねー。はい。もう失くすんじゃないよ。』
そんな風に少々呆れ笑いで鍵を渡された。
よし。ではまた電車に揺られながら帰るとしよう。そう思い帰りのエレベーターに乗る瞬間だった。
『あっ』
今預かったばかりのスペアキーが手のひらからすり抜ける。それはまるでスローモーションのように見える。僕は必至に落ちていく鍵に手を伸ばす。
カラーーン。
手のひらからすり抜けたスペアキーはよりにもよって、エレベーターの入口と本体の間の細い隙間の闇に落ちていった。
もうたくさんだ。いつまで経っても家に帰れない。僕はいったい何をしてるんだというあたりで今日は目が覚めた。
自分自身のダメさ加減にだいぶ気が滅入ったけど、夢で良かったと思う朝だった。
さて、明日も夢日記を書いていこう。
【2021 2月夢日記 ~ji-jyo~】
【2021 1月夢日記 ~ji-jyo~】