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2021夢日記 死にかけの飛行機 ji-jyo 6月11日


僕は今年に入ってから毎日、夢日記を書いている。過去のものは月別にマガジンを作成してあります。

昨日の夢は不思議なファンタジー感溢れる展開だった。

始まりは夢の中の自宅で寝坊した朝だった。

時計を見ると朝の9時30分。7時には起きないと間に合わないのに、これでは大遅刻もいいところだ。

慌てた僕は、顏も洗わず、着替えもせずに家を飛び出した。

アパートの階段を無我夢中で降りて、職場までの通勤路を駆け足で進もうとしたときに異変に気付く。

なんだあれ? 1本道の通勤路に人だかりが出来てる。勘弁してくれ。何があったか知らないがこっちは大遅刻中だ。今はとても周りのことに構ってる場合じゃない。

何か一大事が起きていようと、僕一人が見過ごしたところで、きっと他の人が何かしら対応するだろう。なんて、僕はちょっと、いや、結構な外道っぷりな思考で人混みに突っ込んだ。

『すみません! あの通してください。急いでるんです! いそいで……!?』

人混みをかき分けて進んだその先に見えた物は、なんとも不思議な物体だった。

大きさは…例えるならイナバ物置くらい。フォルムはなんというか、アラレちゃんに出てきたり、バイキンマンが乗っているUFOのような丸みを帯びたデザインで、それはまさにアニメに出てくるような飛行機だった。

なんだ!? アレは?

もはや遅刻のことなどどうでもいい。なんなら、この一大事は遅刻の理由には持ってこいだとさえ思った。

しかし、あの飛行機、でいいのかな? あれは墜落したってことか? どう見ても先の方が地面に突き刺さっているように見える。それに片方の翼は折れかかっている。

操縦席のようなものはないのか? 誰か乗っていないのだろうか? わからない。とにかくわからないことが多すぎる。

あれこれ考えながら飛行機を見つめていると、アニメみたいなフォルムのくせに、一丁前に搭載されたジェットエンジンが赤く染まりだした。

と、飛ぼうとしてるのか!? いや、無理だろ。だって逆さまになってるし、君は片方の翼が今にも折れそうなんだぞ!

そんなことを考えた時だった。頭の中に何やら声が聞こえてくる。

《私は諦めない。そうだ。飛ぼう。私はまだ飛べる。》

なんだ!? この感じは? 飛ぼう? あの飛行機が喋ってるのか? でも周りの人達には何も聞こえていないようだ。

そんなメッセージを発した後、壊れかけの飛行機はジェットエンジンを赤く染めはしたものの、エンジンとしては機能することはなかった。

それでも諦め切れないのか、普通の飛行機ではありえない、自らの翼をバタバタさせ始めた。

《いや、無理だろう。それは無理だよ。もう飛べないだろう。》

あれ? 僕は飛行機に話しかけていた。どうやってるのかはわからないが、確かに飛行機に語り掛けている。そんな僕に飛行機は答えを返してきた。

《私は最後まで諦めない。諦めるわけにはいかない。》

そう言って飛行機はバタバタしている。

...その光景は飛行機と言うより、死にかけの蝉のようだった。

もうやめてくれ。これ以上見ているのは辛いんだ。僕はなぜ、生き物でもないこんなメカに対してこのような感情を抱いているのだろう。そんな疑問が浮かんだあたりで今日は目が覚めた。

変な夢だった。この後どうなったのか。はたまた僕はちゃんと職場に向かったのか。気になる先はいつだってわからずじまいだ。

さて、明日も夢日記を書いていこう。


【2021 5月夢日記 ~ji-jyo~】


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ji-jyo
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