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沖縄密約・西山事件は「キラキラ記者」たちのスサノオ神話だ!
取材源を守れない、野党に情報を流す失態
独自取材を失った大手メディアが「西山事件」という神話にすがる――。
1971年の沖縄返還に際し、米国政府が土地原状回復費用を支払おうとしたが実際は日本政府が肩代わりする密約をしていた。毎日新聞社政治部の西山太吉元記者が外務省の女性事務官と肉体関係を結び密約に関する秘密電文を入手して野党議員に情報を渡す。情報源の女性は有罪判決を受けてしまう。
いわゆる「西山事件」です。西山太吉氏が先月24日に死去しました。これを受け反体制肌の記者、報道関係者が西山氏を称える投稿をしています。もちろん反発を招きました。
https://twitter.com/takedareporter/status/1629449192920719369?s=20
「正しい」やり方だけでは倒せない巨悪と対峙した時、どうするか。報道の世界には「目的が手段を浄化する」という考え方もあり、西山事件はまさにその一つだったように思います。「運命の人」に合掌を。
— 武田啓亮 (@takedareporter) February 25, 2023
元記者の西山太吉さんが死去 91歳 沖縄返還めぐる「密約」報じるhttps://t.co/5sF3dfJXzV
朝日新聞・武田啓亮記者が最も炎上した投稿でしょう。「目的が手段を浄化する」とは怖い考え方です。仮に人命に危害が及んでも取材目的ならば許されるということでしょうか。
ただ個人的に目的のためには手段を選ばない取材。大賛成です!
しかし現在のマスコミがそんなどぶ板取材できますかね? 「目的が手段を浄化する」といえるほどの記事を見せてくださいよ。Twitterの転載が一面に掲載される朝日新聞記者が「巨悪と対峙」だとか噴飯もの。
ポエム化する大手メディアの制約条件
密かに情を通じて秘密文書を入手するなんてスパイ映画のようですごい。見上げたものです。
しかし記事では核心部分を報じておらずなおかつ野党議員に情報提供したのは報道機関として失格。さらに情報源の女性を有罪にしてしまうのは大失態です。毎日新聞は情報提供者を守れない最低の会社で、これを賛美する朝日新聞など恐ろしくてタレコミなどできませんね。
こんな話もあります。2016年に起きた自民党・甘利明元幹事長の「URをめぐる口利き疑惑」。これを報じたのは週刊文春でした。
しかし当初、読売新聞に持ちこまれたのです。ところが同紙は対応できず。その理由は情報源が反社関係の人物で記者がハンドリングできないこと、また社内のコンプライアンスに抵触するという理由です。これは仕方ありません。記者といっても事実上、みなし公務員だから。
西山氏賛美は報道という名の神話
マスコミ、特に若手、いや40代辺りでも全体的にキラキラした印象を受けます。ジャーナリズム、反体制、人権、こうした語感だけは美しい言葉に吸い寄せられた永遠の大学生に思えてならないのです。
そんな今のメディア関係者にすれば肉体関係を結び情報を得るなど想像さえできないでしょう。文字通りの大寝技。
しかも事件化されないうちは報道できない、先ごろの統一教会問題でもある一定の時期までは教団名さえ出せなかった。西山氏を賛美する前にやれることは沢山あるでしょうに。
特に反体制を訴える新聞は「報道」というよりもポエム集のようです。西山氏の古巣、毎日新聞など最たるもの。しかし現場の記者にすれば社則、コンプライアンスなど様々な障害条件があるのでしょう。
スケールダウンした大手記者たちにとって西山氏は「神話」。
スサノオノミコトがヤマタノオロチを退治して尻尾から 草薙剣(くさなぎのつるぎ)が出てきて三種の神器になったアレです。
私たちの先輩はかつて国家という巨悪と闘った。政府オロチを草薙のペンで一刀両断したんだって。
ニシヤマノタキチノミコトなんです。
「反体制」「反権力」を信奉、そして心酔する記者たちの報道神、それが
西山太吉命(ニシヤマノタキチノミコト)
今後、大手メディアが劇的に変革し独自報道、独自調査を行うということはないでしょう。さらにポエム化は続くと思われます。
だからこそニシヤマノタキチノミコトは神話として記者たちに刻まれていくでしょう。