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意思決定支援が広げる子どもたちの未来

私がこれまでに最も意義深く感じた挑戦は、管理的な養育から脱却し、子どもたちの意思決定支援を徹底できたことです。社会的養護の現場には多くのルールがありますが、それが時として子どもたちの自立や主体性を妨げることもあります。

そのため、私は子どもたちが自分の意思で決断し、自らの人生を切り開く力を育むことを目指し、意思決定支援に力を注ぎました。当初は「失敗させたくない」という思いから過度に介入しがちでしたが、少しずつ任せる場面を増やすことで、彼らが自らの選択に責任を持ち、成功や失敗を経験できるようにしました。

たとえば、ある高校生が「大学進学に挑戦したい」と言い出しました。しかし、進学費用の問題で迷っていました。そこで、職員と一緒に奨学金の制度について調べ、自分に合った選択肢を見つけたのです。最終的にその子は、自らの意思で大学進学を決め、無事に進学しました。この経験が大きな自信となり、将来のさらなる挑戦へとつながりました。

意思決定支援とは、ただ自由を与えることではなく、子どもたちが自分の意思で未来を切り開くための重要なプロセスです。

これから挑戦したいこと

今後、私が挑戦したいことは、この意思決定支援の取り組みをすべての社会的養護施設で標準化し、広めることです。現在、この取り組みを実践している施設は限られていますが、意思決定支援を一般的な手法として定着させ、すべての子どもたちが自らの意思で未来を選べる環境を整えていきたいと考えています。

また、社会的養護はまだ多くの人々に十分に知られていません。そのため、一般の方々にこの分野の重要性を広く知ってもらうことも、今後の大きな課題の一つです。社会的養護は、子どもたちの未来に深く関わる大切なシステムであり、この現実を多くの人に理解していただくことで、さらなる支援の輪を広げていきたいと考えています。

そのためには、現場の職員に対する研修や意識改革が不可欠です。子どもたちに寄り添い、意思決定支援の意義を理解し、実践できる職員が増えることで、すべての施設でこの取り組みを標準化し、子どもたちがより良い未来を築けるようサポートすることが可能になります。

具体的には、今後、社会的養護に関わる研修講師やスーパーバイザー(SV)、講演、ライターとして活動し、現場の改善と発展に貢献していく予定です。ご興味のある方は、以下のGoogleフォームからご連絡ください。

すべての子どもたちが、自らの意思で未来を切り開けるような社会的養護の環境を実現するため、これからも挑戦を続けていきます。

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