5/26 ニュースなスペイン語 Compra de votos(2):票の買収(2)
24日にメリージャ市での票の買収疑惑について紹介したが、その続報…
…ではない。
28日に開催される大規模選挙をめぐり、アンダルシア州アルメリア県モハカル市(Mojácar)で、スペイン社会労働党(PSOE)の候補者リスト第二順位のバルトロメ・フローレス(Bartolomé Flores)と第五順位のクリストバル・ビスカイノ・ゴンサレス(Cristóbal Vizcaíno González)というふたりの人物が、票の買収をした疑いで24日、逮捕された。
同時に、買収に関与した疑いで、他5人も逮捕された。
水曜日の早朝(a la primera hora de la mañana)、モハカル市の関係各所10ヶ所で家宅捜索(10 registros)が行われた。
当局筋(fuentes de la investogación)によると、1票につき100ユーロ(約1万5000円)が支払われていたらしく、記入済みの用紙(papeletas con los votos) などが家宅捜索で押収された(se han intervenido)。
こうした買収疑惑を受けて、社会労働党はフローレスの党員資格を緊急避難的に停止し、法的措置を開始した(El PSOE ha suspendido cautelarmente de militancia y ha abierto expediente a Bartolomé Flores)。
一方、もうひとりの容疑者ビスカイノに対しては、同党の候補者リストに名を連ねているもの、党員ではないため、資格停止などの措置は取らなかった(mientras que no lo ha hecho con Vizcaíno al no ser afiliado aunque vaya en las listas del partido)。
モハカル市は2019年の選挙で、国民党(PP)が市議会(Pleno)全13議席の内、8議席を獲得し、過半数(mayoría absoluta)を維持している。
残り5議席を預かるスペイン社会労働党にとって、同市のイニシアチブを取るためには、今回の選挙を落とすわけにはいかない――。
容疑者らにそんな焦りにも似た使命感があったかどうかは分からないが、まぁ、代償は大きい。
なお、捜査当局は今回の票買収疑惑は、メリージャ市での疑惑とは全く関係ない(este caso no tiene "nada que ver" con la supuesta trama de compra de votos por correo en Melilla)としている。
小欄を書き出して約2年、これまでも選挙について紹介してきたが、票の買収には触れてこなかった。
小生が見逃してきたのか、それとも、実際には買収はあったけと、たまたま明るみに出なかったのか。
それとも、これまで取り上げた選挙が知事選や、地域が限定的な選挙だったため、買収を考えるようなヘンな輩がいなかっただけなのか。
今回のように、規模が大きくなり、被選挙人も増えれば、当たり前だが、不届き者も混じり込む。
投開票まであと2日。
正々堂々の選挙戦を見たい。
写真は票買収の容疑がかかっているバルトロメ・フローレス(左)とクリストバル・ビスカイノ・ゴンサレス。
出典
https://www.rtve.es/noticias/20230524/detenidos-mojacar-almeria-supuesta-compra-votos/2447348.shtml