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7/4 ニュースなスペイン語 Princesa Leonor:レオノール王女

国王フェリペ6世(Felipe VI)とレティシア王妃(Letizia)の長女がレオノール王女(16歳(写真左))。

レオノールには年子の妹がいて、こちらはソフィア王女((Infanta Sofia)15歳)という。

ちなみに、スペイン語では、王女(王子)の敬称にはPrincesa(Príncipe)とInfanta(Infante)があり、前者は現時点で王位(Corona)を継承する子、後者は、少なくとも、現時点では王位を継承しない子にそれぞれ用いられる。スペインは女性でも王位を継ぐことができるため、仮に、ふたりの娘たちに弟ができたとしても、この弟に王位継承権が移ることはない。

ふたりは3日、カタルーニャ州のジローナ(Girona)にあるダリ美術館(Museo de Dalí de Figueres)を訪問した。ジローナへの公務としての訪問(primer viaje oficial)はふたりにとっては初となる。

ふたりの訪問には、レオノールが名誉会長(Presidenta de honor)を務める財団のプログラムに参加している若者たちも駆けつけた。

さて、王室の公式行事があると、必ず、王室賛成派(a favor)と反対派(en contra)の両者が声をあげる。

反対派たちは、15歳、16歳という、まだ、年端も行かぬ少女たちにも、容赦ない。

ブルボン王室は出ていけ(Fuera los Borbones)
王室は我々の象徴ではない(No nos representan)
我々は共和制だ(Somos república)
フェリペ6世は謝罪せよ(Felipe VI, pide perdón)

彼らはこうしたスローガン(lema;consigna)を叫ぶ。

レオノールもソフィアも王室に生まれた宿命とは言え、ふたりには直接責任がないことを、あれこれ言われるのは気の毒だ。

しかも、こうした反対派の後ろに、人民統一候補(Candidatura de Unidad Popular(=CUP))という、カタルーニャ独立を強固に主張する政党(partido independentista)がいるので、一層、質が悪い。自らの主張を開陳する場も時も手段も選ばない、いかにもCUPらしいやり方だ。

フェリペ6世は謝罪せよーー。今から5年前の2017年(10月3日)、カタルーニャ州独立の是非を問う国民投票を独立派の連中が違法に行ったため、フェリペ6世がこれを咎めたことをまだうらめしく思っているのだろう。

「ねぇパパ、ジローナですごかったんだよ、パパのこと悪くいう人たちがいてね・・」

まさか、一般家庭のような、こんな和やかな会話がフェリペと娘たちとの間で交わされることはないだろうが、もし、あるとすれば、フェリペも娘たちも気の毒だ。

「大変興味深く、印象的でした(Muy interesante e impactante)」

ダリの絵画を鑑賞した後、レオノールが述べた感想だ。美術館の外のゴタゴタは無視して、純粋に芸術を味わうことができてたら良いのだが・・・。

写真はレオノール(左手前)とソフィア(右奥)。ちなみに、ふたりが訪れたダリ美術館にはダリの遺体(restos)が安置(reposan)されている。さらに、追加情報として、2018年に、ダリの娘と名乗る人物がDNA鑑定を要求し、遺体が掘り起こされたことがあった。結局、親子関係派認められなかったが、永遠の眠りを邪魔されて、ダリも迷惑だろう。

出典
https://www.rtve.es/noticias/20220703/princesa-leonor-llega-teatro-museo-dali-su-primera-visita-girona/2386438.shtml