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10/20 ニュースなスペイン語 Antonio:アントニオ

面白そうなタイトルの記事を見つけると、取りあえず、保存だけして、後は読まない――。

そんな不遇な記事たちが60を超えたので、成仏(?)してもらうために、時に蔵出しするのだが、今日、紹介するのは5月16日『エラルド(Heraldo)』誌のものなので、「ニュースな」という程のものではないのだが…。

スペインの名前事情のお話。

国家統計局(Instituto Nacional de Estadística (INE))のデータによると、2023年現在、スペインで最も多い名前(el nombre más repetido)は、男性はアントニオ(Antonio)、女性はマリ・カルメン(Mari Carmen)。

2022年5月18日の小欄でも同じテーマを扱ったが、当たり前だが、当時もアントニオとマリ(ア)・カルメンがトップだった(苗字でトップはガルシア(García))。

当時、アントニオさんだけでも、国内に140万人ほどいたので、そう簡単にはトップは入れ替わらない。

が、スペイン全国のアントニオさんの平均年齢(edad media)が58歳、マリ・カルメンさんは60歳なので、世代交代は好むと好まざると必ずやってくる。

男性では、アントニオの次にマヌエル(Manuel(平均年齢56歳))、ホセ(José(同62.6))、フランシスコ(Francisco(同59.4))、女性ではマリア(María(同48.2))、カルメン(Carmen(同60.4))、アナ・マリア(Ana María(同55.2))がそれぞれ続くが、まぁ、皆さん、若くはない。

小生もほぼほぼ同世代なので、同僚や知り合いは大体、こういう名前の人たちが多い。

それで、平均年齢をぐ〜〜〜んと10歳にまで引き下げると、景色がガラッと変わる。

女子ではミア(Mía)、リア(Lya) 、ジュノ(Juno)、ロマ(Roma)、ベガ(Vega)、男子ではネオ(Neo)、テオ(Teo)、アミール(Amir)、セスク(Cesc)、キケ(Kike)とほぼお目にかかったことがない名ばかり(「キケ」は、まぁ、知り合いにいるけど)。

近年の流行は短い名前のようだ(la preferencia de los últimos tiempos por poner nombres muy cortos)。

さらに平均年齢を引き下げると、次のような
名前があるそうだ

男児
ウハンマド・ゾハン(Uhammad Zohan(平均年齢1.4歳))、グルバーズ(Gurbaaz(同1.7))、ゾハン(Zohan(同2.2))、ニャン(Nyan(同2.3))、サナッド(Sanad(同2.6))、

女児
アイザル(Ayzal(同1.1))、イルハ(Irha(同1.5))、ミルハ(Mirha(同1.7))、クロエ・アントネッラ(Chloe Antonella(同2.3)) 、ジマル(Zimal(同2.4))

もはや、名前の読み方も分からないので、取りあえず、ソレっぽくカタカナを書いておいたが、いかんせん、小生の周りにこれくらいの子どもがいないので、まったく実感がわかない。

スペイン人らしくないのも当然で、アメリカ先住民系(indios)、モロッコ系(marroquíes)、トルコ系(turcos)、歌手(de cantantes)、アニメの登場人物(de personajes ‘anime’) 、テレビドラマ(telenovelas)や映画(película)の人物に着想を得た(inspirados)名前が増えているみたい。

ちなみに、平均年齢を80歳代に引き上げると、男性ではアシンディーノ(Acindino)、女性ではアクラシア(Acracia)という名前があるみたいで、こちらは、何となく古風な響きがする。

写真は多分コラ画像だと思うが、世界で最もヘンな名前(el nombre más raro)のひとつの赤ちゃんのパスポート。

チリ共和国のパスポートみたいだが、名前欄には「ハッシュタグ・フォロー」とある。

本物だとすると、日本キラキラネームもびっくりな名前。

出典https://www.heraldo.es/noticias/nacional/2024/05/16/evolucion-nombres-espana-ine-1734247.html