1/13 ニュースなスペイン語 Merluza a la Xunta:ガリシア風メルルーサ
ネットをダラダラ見ていたら、何ともショッキングな写真と出くわした。
この写真には、人の手によって開けられた口の内部に、無数の白い粒――恐らく、プラスチックペレット(péletd de plástico)――が詰まっている小魚が写っている。
タイトルの「Xunta」は、ここ数日、小欄でも取り上げているガリシア州政府のことなので、「ガリシア州政府風メルルーサ」とした方が正確。
そして、「a la 〜」は料理などに使う「〜風」を表す。
通常は国や地域を表す形容詞(の女性形)などが続く。
ガリシア州といえば、「ガリシア州タコ(pulpo a la gallega)」が有名(正式名称はガリシア語で「polbo á feira(まつり屋台風タコ)」)。
写真のキャプションには、「ガリシア州政府の報告によると、ペレットは危険でも何でもなく、それどころか、食用にも適している」というコメントが付いている。
むむむ、これが本当なら、小生好みのニュースだが、あいにくというか、幸いというか、今日のスペイン国営放送(rtve)の記事には、この種の投稿は、「ガセネタ(bulo)」との検証記事が出ていた。
国営放送で取り上げられているガセネタには、写真とタイトルは同じだが、別の説明が付いている。
州政府は環境保全を否定。アルフォンソ・ルエダもプレステージ事故の不手際を否定。まだまだ、不正はある(Niegan la protección al medioambiente. Niegan el Prestige de Alfonso Rueda. Outra Máis)
プレステージの事故については、昨日の小欄を参照。
ルエダは現在の州知事で、国民党(PP)所属なので、同党へのネガティブキャンペーンの色合いがありそう。
ところで、このショッキングな写真はコラージュ画像かというと、そうではなく、こちらはスリランカ(Sri Lanka)で実際撮られたもののようだ。
これは2021年に沈没した(hundimiento)エックス・プレス・パール号(X-Press Pearl)から流出した(vertido)ペレット汚染を訴えるために、とある国際環境フォーラムの冊子に寄稿された記事で取り上げられたものらしい。
写真はスリランカの環境団体が撮ったもの(autoría)であることを明らかにしている。
せめて、実は、写真も合成でした!というオチが付けば、もう少し笑えるのだが、どうも、暗たんたる気持ちにしかならない記事でスミマセン。
写真はスリランカで撮られた小魚。
出典
https://www.rtve.es/noticias/20240111/pez-pelets-boca-no-galicia/2470922.shtml