9/21 ニュースなスペイン語 Consumo fantasma:待機電力
Fantasmaは「おばけ」のこと。
しかし、「実体がないもの」を指す場合も使う。
有る様で無い、しかし、無い様で有る電力消費――。こんなニュアンスか。
他にも、「ペーパーカンパニー(empresa fantasma)」とか、最近流行りの職業形態である「ゴーストキッチン(cocina fantasma)」のように使う(「ゴーストキッチン」については、2021年4月17日の記事を参照)。
未曾有の電力危機(crisis energética)を前に節約術のひとつとして数年前から話題になっている。
さて、待機電力をスペイン語で説明すると、
家電が使われていない時でも使われる電力(gasto que realizan los electrodomésticos incluso cuando no están en uso)
ということになる。
待機電力として、スペインでは、1家電あたり、1時間に(por hora)1ワット(vatio)から30ワット使われていて、1ヶ月の電気代の内、5〜10%くらいを占める。
待機電力をオフにすることで、年間、40〜150ユーロ(約5700〜2万1000円)くらいの節約ができるらしい。
ちなみに日本でもスペインと概ね同じで、1家庭の消費電力の内、ほぼ5.1%が待機電力で、これをオフにすれば、約6150円が節約になる。
もうひとつの節約術として紹介されているのが、電力消費メーター(medidor de consumo)なるものをコンセント(enchufe)に付けるというもの。
百貨店(grandes almacenes)やホームセンター(ferretería)で約10〜20ユーロ(約1400〜2800円)で購入できるという。
コンセントに付けることで、実際にどのくらいの電力が使われているかを可視化できるので、消費電力を意識できる(tomar conciencia )という。
ちょっと待てよ…?
まぁ、コンセントをこまめに着脱して待機電力を減らすのは良い。
でも、3000円の電力メーターを買い、メーターにかかる電気代を合算しても、本当に節約になるのか。
溺れていても藁はつかまないようにしたい。仰向けに浮いて、暫く経つと、流れの緩いところに出てくる。
もがくにしても効果的に。
いつも無様にもがく自分自身に、自嘲もこめて。
写真は待機電力のイメージ。
出典
https://elcorreodelsol.com/articulo/como-reducir-el-consumo-fantasma-de-electricidad