4/21 ニュースなスペイン語 Sequía:干ばつ
気象用語に「水年(すいねん:año hidrológico)」という概念があるらしい。
専門的な内容で、しかも、国によって、定義が異なることもあるようなので、深くは踏み込むのはやめておこう。
ここでは、とりあえず「降水量を計測する12ヶ月(un periodo de 12 meses a lo largo del cual se miden las precipitaciones」という初歩的な理解にとどめておく。
スペインの水年は毎年、10月1日に始まり、9月30日に終わるとされ、1月から始まる通常の1年間(año natural)とは一致しない。
2021年から22年の水年は、記録が残っている中で、3番目に雨が少ない(el tercero más seco desde que hay registros)との結果となった。
そして、2022年10月1日から2023年4月11日までの水年前半が終わった段階の累積降水量(precipitación acumulada)を、1991年〜2020年度の平均値ベースで表したのが、以下の地図。
全体的に茶色っぽい印象があるということは、つまり、過去の平均値と比べると、まだ、25〜50%くらいにしか満たないということ。
全国平均でも、昨年ベースで21%少ない。
雨が多いとされるグリーンスペイン(España verde)でさえ、ガリシア州を除き、ほぼ、壊滅状態。
地中海側と南部、そして、カナリア・バレアレスの両諸島部も雨不足(falta de lluvia)が著しい。
さらに、天候は例年より暑くなる(el tiempo continuará siendo más cálido de lo habitual)だろうとの予測(predicciones)をスペイン気象台(Aemet)が出している。
だから、当然、スペイン全体が干ばつ状態になる。下の地図は今年の4月現在の乾燥状態。
赤が一番濃い箇所は「極めて乾燥(extremadamente seco)」、次に濃い箇所が「非常に乾燥(muy seco)」なので、国の約27%が警報級(alerta)に乾燥している。
山火事(incendio forestal)や農作物への影響など高温乾燥がもたらす影響は深刻。
半島南部では、週明けから、35度に達するとの予報も出ている。この数値は6月並み(valores propios del mes de junio)だそうで、「極めて異例(muy inusual)」とのこと。
写真はどこかの干ばつの様子。
出典
https://www.rtve.es/noticias/20230418/sequia-ultima-hora/2438756.shtml など