11/14 ニュースなスペイン語 Veranillo:小夏日和
まず、「veranillo」の定義を引こう。
高気圧に覆われた秋の季節で、気候も穏やかで、雨が降らない時期のことです(son períodos otoñales con tiempo anticiclónico, es decir, con un ambiente templado y sin lluvias)
スペイン気象台(Aemet)の専門家はこう話す。
日本語では、普通、晩秋から初冬にかけての、季節外れの温暖な日を「小春日和」という。
スペイン語の辞書でも通常、veranilloにはこの訳を付ける。
しかし、「veranillo」は「夏(verano)」に「小ささ、可愛らしさ」などを表す接尾辞「-illo」が付いた形。
だから、原語の意味に近い「小夏」なんて言葉があれば良いなぁ、と思いググってみたら……。
高知県名産の夏みかん「小夏」以外にも、「小夏日」とか、タイトルのような「小夏日和」という語があることが分かった。
ただ、これは沖縄の表現みたいで、12月頃の温暖な陽気を指す。
夏ほどは暑くない、というのが由来のようだが、30度に達することもあるらしいので、まぁ、小生にとっては、夏真っ盛り。
関東ではあまり馴染みがない言葉だけど、小欄では、小夏日和と言っておこう。
それはさておき・・・。
スペインでは9月に小夏日和がやってきていて、こちらは「サン・ミゲル小夏日和(Veranillo San Miguel)」と呼ばれている。この時期には珍しいくらいの暑さだったという(extraordinariamente cálido para la época)。
で、具体的には何度だったかググってみたのだが、ん~、どうも要領を得ない。平均で何度高かったかは分かるのだが、どの地域で何度に達したかの地図が見たいのだが、そういう情報が、すぐには出てこない(どこかにあるんだろうけど…)。
さてさて、この度、スペインの祭事(festividad)のひとつ、サン・マルティン(San Martín)に合わせるかのように、先週の土曜日にも小夏日和がやってきたという。明後日16日まで留まるようだ。
通常、穏やかな陽気は5日から10日続くという(suelen durar de cinco a diez días)。ただ、 「サン・マルティン小夏日和(Veranillo San Martín)」は毎年やってくる訳ではないという(aunque en el caso del 'veranillo de San Martín' no aparece todos los años)。
今年のサン・マルティンの日は記録が残っている1950年以来、最も暑い日となった。
日本はここ数日で一気に冬支度に入った感じ。寒さに弱い小生としては、小夏日和はうらやましい限り・・・。
写真はサン・マルティン小夏日和の気温の様子。何となく暖かそうだけど、いまいち、何度くらいか分からないのが歯がゆい。
出典
https://www.rtve.es/noticias/20231112/llega-veranillo-san-martin/2460680.shtml