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8/24 ニュースなスペイン語 Hurtos menores:少額窃盗
米国、カリフォルニア州では400ドルを超えない金額の窃盗は、法律により、何人も罰せられることはありません(En California, Estados Unidos, roban y nadie puede hacer nada tras la ley que despenaliza la práctica de robos en tiendas por un valor inferior a cuatrocientos dólares)――。
もちろん、真っ赤なウソ(falso)である。
こんなガセ(bulo)がSNS上に拡散しているという。
さすがに、模倣犯が出たという被害報告もないらしい。
ネタ自体は子供だまし。
しかし、以下のような映像を伴うと、さもありなん…か?と思えてしまうのが怖いところ。
この動画自体は、何かの暴動の時の、ホンモノの映像らしいが、ここに付いている字幕がミスリードに一役かっている。
400ドルは日本円で約5万8000円くらい。まぁ、金額的にも、もしや?と思いたくもなる額というのがミソか。
こうした、デマをまことしやかにしているのが、今年5月同州で、従業員が勤務時間中に起きた事件や事故の際、怪我を負うことを防ぐ(los trabajadores no sufran daños durante su horario laboral por incidentes delictivos que puedan ocurrir durante la jornada)ため、犯人と対峙するような規則を設けてはならない、という法律が可決された経緯がある。これはホントの話。
だから、上の動画では、従業員たちは手をこまねき、盗み・盗まれ放題――。
こんな具合に虚実入り混じっているのところが、絶妙な説得力を持つ。
全く異なるふたつの事実(暴徒動画と法律可決)とちょっとしたウソ(少額万引きは罰せられない)をひとつまみで、バズリ動画の出来上がり。
写真はスポーツ店から商品を持ち出す民衆(これはホント)。
出典
https://www.rtve.es/noticias/20230818/california-eeuu-despenaliza-robos-tiendas/2454204.shtml