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11/17 ニュースなカタルーニャ語 Fustigament:鞭打ち
実際、より多く報道されているのは、同じ意味のスペイン語「hostigamiento」の方だが、今回は原語を尊重した。
さて、この「鞭打ち」は誰による、誰に対するものなのか。
妊娠したり、出産したばかりの女性弁護士の最も基本的な権利を、まさか、私が擁護しなければならなくなるとは思ってもいませんでした(No esperava haver de defensar els drets més bàsics de les advocades embarassades o recent parides)――。
このようなカタルーニャ語の声明を出したのは、昨日の小欄でも紹介した、女優エリサ・モーリア(Elisa Mouliaá)の弁護士を務めていた女性である。
彼女は名をカルラ・バイ・イ・ドゥラン(Carla Vall i Duran(写真))という。
バイは元国会議員(exdiputado)のイニゴ・エレホン(Íñigo Errejón)に性的暴行を受けたモーリアの弁護を担当していたが、妊娠したことが判明したため、医師からドクターストップ(baja médica)がかかり、先週月曜日に、エレホンの審議を一時的に中断することが裁判所からも許されたのだが……。
昨日の小欄でも紹介したように、エレホン側はバイの途中離脱を「よこしまな意図(con evidente mala fe)」と「権利の乱用(abuso de derecho)」によるもので、「現在の訴訟手続きを遅らせるための策略(estratagema y añagaza para dilatar y retrasar la tramitación del presente procedimiento)」との批判を展開し、審議再開を要求してきたのである。
こうした要請に対して、バイは冒頭のような表明をした訳だか、声明は以下のように続く。
今回の妊娠のように色々なものに大きく依存せざるを得ない時に鞭打ちを受けるなんて考えられません(El fustigament en moments d’alta dependència com aquests haurien de ser impensables)――。
バイは「そんな中でも私は同僚から支えられ、寄り添ってもらっていると感じています(Em sento molt acompanyada i recolzada, tant per companyes)」と述べ、弁護士協会などに謝意を伝えた。
バイは「私は現在、妊娠40週目です。私には離職する権利があり、また、私の息子には彼を育てる母親を持つ権利があります。これはメディアで報じられていることとは全く関係なく、まくまでも、権利なのです(Estic de 40 setmanes. Tinc dret a baixa i el meu fill té dret a una mare que el pugui cuidar. No té res a veure amb un cas mediàtic o no mediàtic: són drets)」とも述べている。
昨日の小欄でも触れたが、モーリア側にバイに代わる顧問弁護士を即時、就任させよと迫っている。
こんなところに、エレホンの粘着質が垣間見える。
それにしても、女性の妊娠による離職を「よこしま」で、「訴訟手続きを遅らせるための策略」と断じるとは、かつて自他共に認められていたフェミニズム擁護派の名が泣く。
写真はモーリアの弁護を務めたバイ・イ・ドゥラン。
出典
https://www.rtve.es/noticias/20241115/abogada-mouliaa-defiende-archivo-causa-contra-errejon-embarazo-denuncia-hostigamiento/16332054.shtml