1/21 ニュースなスペイン語 Novak Djokovic:ノバク・ジョコビッチ
セルビア出身のテニス選手ノバク・ジョコビッチをめぐり、マドリード市で論争が巻き起こっている。
事の発端は、マドリード市長(alcalde)ホセ・ルイス・マリティネス・アルメイダ(José Luis Martínez-Almeida)が数日前、オーストラリアへの入国を拒否されたジョコビッチを、4月に同市で開催予定の「ムトゥア・マドリード・オープン(Mutua Madrid Open)」に招聘したい旨、発言したことによる。
ジョコビッチはコロナワクチンを接種していないことを理由にオーストラリアに入国できなかったにもかかわらず、そのジョコビッチをマドリード・オープンに招くとは何事か!ーー。ワクチン接種を至上命題として、国を挙げて接種を進めている中で、ワクチン軽視(と捉えられかねない)発言をすれば、批判の声が上がるのも当たり前だ。
しかも、ジョコビッチはマドリード・オープンにとって「大きなウリになる(un gran reclamo)」なんて言ったものだから、大いに叩かれてしまった。
それで、ついに、18日、マルティネス・アルメイダは発言を事実上撤回することになってしまった。曰く、「これ以上の論争は望まない(no quiere más polémicas)」とし、「入国のための要件(requisitos de acceso a España)」や決定(decisión)を下すのは政府だ(Gobierno de la nación)」と述べ、最終判断をペドロ・サンチェス(Pedro Sánchez)首相にゆだねた。
しかも、ジョコビッチ賛美のように取られてしまう自身の発言について、ジョコビッチのオーストラリアでの行動は「嘆かわしい(deplorable)」とし、「私の発言のどこに、ジョコビッチの行動を賛美する言葉があるのか、見つけてもらいたいくらいだ(No habrán encontrado ustedes en mí una palabra para ensalzar ni enaltecer el comportamiento de Novak Djokovic)」と述べ、ジョコビッチ賛美を否定した。
また、ワクチン軽視とも捉えらかねない発言についても、「私はワクチン否定主義の発言を一度たりとも肯定したことはない(Nadie puede decir que yo ni legitimo el discurso antivacunas)」とも述べ、完全否定した。
写真はジョコビッチ。今回出場が叶わなかった全豪オープンはスペイン語で、「Open de Australia 」とか「Abierto de Australia」という。ちなみに全仏オープンは「Ronald Garros」。