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11/10 ニュースなスペイン語 Azafrán:サフラン
スペインでは10月の中頃からサフラン(azafrán)の収穫(campaña)が本格化してきた。サフランはアヤメ科の多年草と、そのめしべを乾燥させた香辛料を指す。
ちなみにazafránはアラビア語由来の語である。aとかalで始まる語の多くは、アラビア語から入ってきている。単語の語源(etimología, etimology)を調べて面白いし、語源から入ると身に付く。
さて、製品としては、めしべ状(en pistilo)のものと、粉末状(en polvo)のものがある。濃いオレンジ色をしているが、煮出すと鮮やか黄色になる。
バエージャはイカスミ(tinta)を使った黒いものもあるが、もし黄色ならば、着色料(colorante)を使っていないなら、大体はこのサフランによるものだ。
サフランは主にスペインの中央部カスティーリャ・ラ・マンチャ州(Castilla La Mancha)で生産される。
作付面積(superficie cultivada)のここ8年間の平均が134.6ヘクタール(hectárea)という。東京ドーム約28杯分に相当する。グラム数に換算すると、あの細いめしべだけで、約600キログラムというのだから、まぁ、すごい量なんだろう。しかし、正直なところ、実感がわかない。
サフラン農家の多くが「原産地呼称制度(Denominación de Origen)」に登録しており、その85%にあたる農家がこの制度の認証を受けるための検査(inspección)を受けるという。
原産地呼称制度を導入することで、ハードルが上がる分、その品質は保証される。そのため、サフラン業界は潜在能力があり(potente) 、継続が保証され、活発(vivo con garantía de continuidad)であるとの見立てが優勢だ。
また、若い人たちも取り込んでいて(incorporando jóvenes)、世界でも指折りの品質をもつスペイン産のサフランの未来は安泰(garantiza el futuro del mejor azafrán del mundo)と、生産者組合の関係者は胸を張る。
写真はサフランの花。花の中心に見えるのがサフランのめしべだ。