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5/22 ニュースなスペイン語 Juan Carlos I(2):フアン・カルロス1世(2)

20日の続報である。

フアン・カルロスはサンシェンショ市での滞在を満喫しているようだ。

ヨットの心得のあるフアン・カルロスは、愛船「ブリボン500号(Bribón 500)」に乗り、約5時間の航行を楽しんだ。

その後、愛孫のひとり、パブロ・ウルダンガリン(Pablo Urdangarin)と会うためにポンテペドラ市(Pontevedra)に移る。パブロは現在、バルサ(Barça)のハンドボール(Balonmano)のチームに所属しており、この日、試合にあり、元国王は応援に駆けつけた。

バルサと聞けば、サッカーチームが有名だが、ハンドボールの他、バスケット(baloncesto)などのスポーツチームも持っている。

フアン・カルロスは抱擁(abrazo)、パブロは手にキス(beso en la mano)で応じた。

ちなみにパブロはフアン・カルロスの長女エレナ王女(Infanta Elena)の4人のこどもの内のひとり。

と、まぁ、ここまでは、フアン・カルロスの滞在がいかにも平穏だったかのような書き方をしたが、タイトルの写真のように、フアン・カルロスの帰国を快く思っていない勢力もいた。

Galiza non ten rei――ガリシア語で「ガリシアには王などいない」という意味だが、これをスローガンとして掲げる集団(colectivo)が抗議デモを行った。

参加者からは「ブルボン王朝の連中は泥棒だ(Los Borbones son unos ladrones)」、「フアン・カルロスは泥棒で、ヤツは下っ端だ(Juancar, ladrón, trabaja de peón)」などとキツイ言葉が次々と出てくる。

参加者は皆、独立旗(bandera indepenpentista)を掲げた。また、王室に批判的な歌詞を歌い、不敬罪(injuria)の前科のあるカタルーニャ人のラッパー(rapero)、バルトニック(Valtònyc)のTシャツを身に着けた。

実は、中央政府からも、フアン・カルロスに対して否定的な声も上がっている。

元国王は身の安全が保障された犯罪者だ(es un delicuente acreditado)――。

こう言い放ったのは、国政で消費大臣(ministro de Consumo)を務めるアルベルト・ガルソン(Alberto Garzón)だ。

他にも「スペイン国民は皆、元国王が泥棒だということを知っている(toda España sabe que es un ladrón)」とも言った。

この発言も、バルトニックに負けず劣らず、十分不敬な感じがするが、今のところ、お咎めは無い。

なお、今年の1月6日、7日の記事でも書いたが、ガルソンは度々、爆弾発言をして、周りを驚かせている。こうした「前科」があるので、まぁ、その点では、こうした発言があっても、あまり驚かない。

写真は王室に批判的な集団。スローガンのロゴが入ったいろいろなグッズがある。下は缶バッジ。

まぁ、あまり、品の良い人たちではない。

出典
https://www.rtve.es/noticias/20220521/rey-juan-carlos-su-segunda-jornada-regatas-sanxenxo-encuentro-muy-bien/2350647.shtml